先週の続きです
今回も引き続き、コロナ禍での位置情報ゲームの研究を見ていきます。



位置情報ゲームの運動へのモチベアップ効果はパンデミックを上回る可能性がある…!

2020年のトゥルク大学の研究によると、コロナ禍による位置情報ゲームの影響について調べてみたそうです。
そもそも位置情報ゲームは屋外を歩きながらプレイすることを基本にしております。んがしかし、コロナによって不要不急の外出は控えるようにって当時なったんですな。そんなコロナ禍による位置情報ゲームへの影響について今回調べてみたらしい。
具体的には、2020年4月8日から14日の間にフィンランドでオンラインアンケートを実施したみたい。また参加者の情報は以下な感じだったそうな。

  • サンプル数:855人(女性605人、男性234人、他16人)
  • 年齢:25歳未満が158人、26〜40歳が454人、41〜60歳が221人、60歳以上が22人
  • ポケモンGOのレベルマックスの人:470人(55.9%)

それではアンケートの結果を見ていきましょうか。

  • コロナのパンデミックの為の政府の対応、ゲーム内のシステム変更は、ソーシャルプレイを減らすことと有意な正の相関関係があった。
  • 健康要因から見てみると、パンデミックの深刻さの認識は、ソーシャルプレイを減らすことと有意な正の相関関係があった。
  • 感受性の認識はソーシャルプレイを減らすことと関係なかった。
  • 男性よりも女性の方が、パンデミック中にソーシャルプレイを減らす可能性が高まっていた。
  • ソーシャルプレイを減らすことに影響を与えるのは遊びの強度だった。
  • つまり、チャンスを逃すことへの恐怖やセルフコントロールの欠如により、遊びの強度が高まり、それがソーシャルプレイを減らすことと負の相関関係があった。

う~ん。イマイチよく分からん感じですね~。
もうちょい分かりやすくすると、

  • コロナ禍という世界的危機的状況であっても、位置情報ゲームは人間の行動に影響を与える可能性がある…!
  • コロナの感染や深刻度が増す、自宅でプレイしやすくなると屋外でのプレイが減る…!
  • コロナ禍では女性の方が屋外でのプレイが減る…!
  • 但し屋外でのプレイが減らない場合もあって、そのポイントは遊びの強度(ポケモンGOのハマり度)だった…!
  • ポケモンGOにハマっている人は、チャンスを逃したくない、誘惑に負けてしまうことにより、屋外でプレイしがちだった…!

って感じです。まぁ、言われればそうでしょうなって結果ですよね。
因みに当時、外出禁止令や不要不急の外出の禁止を掲げている一部の国や地域もありましたが、アンケートを行ったフィンランドでは、一人での屋外運動は禁止されておらず、また推奨もされていなかったそうです。つまり一人で外で運動したいならしてもOKな状況だったみたいですね。
これらの結果や状況から研究者曰く、

  • ポケモンGOは、感染症が流行していても、人々の運動意欲を高めるなどのプラスの影響を与える可能性がある

としています。
位置情報ゲームの運動へのモチベアップ効果はパンデミックを上回る可能性があるってのは非常に興味深いですね。



個人的考察

このような研究を見てみると、コロナ禍で位置情報ゲームがすたれてなくならなかったのも納得かと。ここまで人を運動させたいという気持ちにさせるゲームってのはやっぱすごいな…。



参考文献