【加筆内容】ゲーム化・ゲーミフィケーションを学ぶ!その8「仕事にゲーミフィケーションは役立つのか?」
仕事にもゲーミフィケーションは役立つ…!幅広い分野とスキルに使えてモチベ・エンゲージメント・パフォーマンスがアップする…!
それでは本題に入る前に、職業教育訓練・ゲーミフィケーション・ゲームベースの学習が何なのか見ていきます。
- 職業教育訓練(VET):職場で必要な知識やスキルを身に付けるための学習訓練のこと。色々な職種・業種における教育、訓練、スキル開発を指すそうな。
- ゲーミフィケーション:人々を熱中させ、行動や学習を促進し、問題解決を促すためにゲームベース・ゲーム思考を取り入れること。近年、商業や雇用、健康や環境、教育など幅広い分野で注目を集めている。良く使われるゲーム要素は、ポイント、バッジ、リーダーボード(スコア表示・ランキング表示)。このようなゲーム要素を使うことで学習プロセスを楽しむ可能性が高くなる。但し、職業教育訓練でのゲーミフィケーションの効果は謎。
- ゲームベースの学習(GBL):構造化されたゲーム学習のこと。ゲームを通じて楽しく学びつつ思考スキルや自己学習の発達を促すよう設計されている。記憶力ゲームやシミュレーションゲーム、クイズゲームなんかが良く使われる。
因みにゲーミフィケーションとゲームベースの学習の違いは、
- ゲーミフィケーション:レベルやポイント、バッジ、スコア・ランキング、アバター、クエストなどのゲーム要素を使用して、学習プロセス全体をゲーム化する
- ゲームベースの学習:特定の学習成果を達成するために、ゲームを教育カリキュラムに組み込んでいる
って感じ。
まぁ、研究者もおっしゃっておりましたが、境界線はかなり曖昧みたいで、実際、どっちもゲームベースのアイディアや戦術を駆使して、問題解決し、学習を促進することを目的としております。そのため、ゲーミフィケーションとゲームベースの学習はほぼ同じ物と考えてよろしいでしょう。
それでは本題に入りましょうか。
まず研究者たちは、該当する先行研究をScopusやWeb of Science、Science Direct、PubMedというデータベースで検索してみたそうです。またこの時、古い研究が含まれないよう2018年~2022年の間に発表されたものに絞って探してみたらしい。更にGoogle Scholarで手作業で探してみたとのこと。その結果、1,092件もの研究が見つかったそうな。
次にこの中から、重複しているものや基準を満たしていない研究を除外していったそうで、最終的には2018年~2022年にかけて発表された17件の研究がピックアップできたんだとか。
この17件の研究を用いて系統的レビューを行ってみた結果はこのようになっておりました。
- 職業教育訓練におけるゲーミフィケーションとゲームベースの学習の研究は2020年以降劇的に増えていた…!
- これは学生のモチベーションや関わり方、満足度、成績をアップさせるためのテクニックへの関心が高まっていることを示している…!
- また職業教育訓練におけるゲーミフィケーションとゲームベースの学習が成長している研究分野であることも示している…!
- 研究の76%は専門学校又は大学に焦点を当てていた。研究の18%は専門的な訓練に焦点を当てていた。これら両方を対象とした研究は6%しかなかった。
- 職業教育訓練におけるゲーミフィケーションとゲームベースの学習の研究であったものは、コンピューター、電気、電子、自動車の空調、看護や医療系、英語と数学の勉強、食品サービスと観光だった。
- つまりゲーミフィケーションとゲームベースの学習は幅広い分野とスキルに適用されている…!
- ほとんどの研究は、モチベーション、エンゲージメント(職場環境や労働条件の満足度)、トレーニングのパフォーマンスにプラスの影響があったと報告していた…!
つまり仕事のスキルアップという分野でのゲーミフィケーション・ゲームベースの学習は注目されており、幅広い分野とスキルに使え、しかもモチベ・エンゲージメント・パフォーマンスがアップしたみたいですね。素晴らしい…。
個人的考察
ということでゲーミフィケーションは勉強だけでなく、仕事にも使えそうな感じ。
やっぱゲーム化は積極的に取り入れていきたいテクニックですな。