ポケモンGO(位置情報ゲーム)の研究を見てみよう!その38「移動手段や移動ルートに焦点を当てた研究」
ポケモンGOにより、仕事や学校の日、そうでない日に限らず、移動手段や移動ルートが変わっていた…!
2021年の同済大学の研究によると、ポケモンGOが移動手段や移動ルートに与える影響について調べてみたそうです。
そもそもポケモンGOはゲームとして開発されましたが、ポケストップやポケモンジムといった場所を見かけると、移動ルートを変更したり、それらを求め、頻繁に別の場所に移動したりする可能性があるんだとか。また、移動手段に関しても、徒歩や自転車の活用が多くなる可能性があるらしい。
しかし、これまでの研究は、安全面や健康面への影響について調べたものばかりだったので今回調べてみることにしたそうです。
この研究は、2016年9月7日から2016年12月12日までに行ったもので、匿名のオンラインアンケートに答えてもらったと言うもの。参加者は、18歳以上のアメリカ在住の方々で、41の州から集められた1,017人だったそうな。
この1,017人のうち、493人は現役のポケモンGOプレイヤーだったそうで、残りの524人は非ポケモンGOプレイヤーだったみたい。
因みにアンケートでは、
- ポケモンGOをプレイするために、通勤や通学時の移動手段を変更したか…?
- ポケモンGOをプレイするために、通勤や通学以外の移動手段を変更したか…?
みたいな質問をしたとのこと。
その結果、
- 10.1%(493人中50人)の人が通勤や通学時の移動手段・ルートを変えていた…!
- 18.7%(493人中92人)の人が通勤や通学以外の移動手段・ルートを変えていた…!
- 移動手段の変更で一番多かったのは、自動車から徒歩への変更だった…!
- 変更理由は、タマゴを早く孵化させる為(通勤通学80%、通勤通学以外81.6%)が最も多く、次いで、より多くのポケモンをゲットする為(通勤通学76%、通勤通学以外81.6%)だった…!
そうです。
つまり、ポケモンGOにより、仕事や学校の日、そうでない日に限らず、移動手段や移動ルートが変わっていた…!ってことですね。そしてそれにより毎日の歩数が増えていると。
またこういったことが起きる原因として、研究者は、ポケモンGOにおける、ゲーミフィケーションとソーシャル要素が重要なんじゃないのかな~?とおっしゃっておりました。
ゲーミフィケーションの例としては、
- 各プレイヤーは、個人的な目標(全てのポケモンをゲットして図鑑を完成させるなど)を設定し、進み具合を確認(図鑑で確認やメダルで確認など)、目標を達成したときに報酬をもらう(ゴールドやプラチナメダルがもらえるなど)ことを目指せるようになっている
- アプリ開発者が設定したさまざまな目標(毎日のログインボーナスやタスク、7日間ログインしたボーナスなど)を達成するため、それぞれのプレイヤーが挑戦したくなる、目標を達成することを意識させるようになっている
って感じ。
ソーシャル要素の例としては、
- 他のプレイヤーと競い合えるようになっている
- 一人が運転し、もう一人が同乗して一緒にポケモンGOをプレイしたりする
- ポケモンGOを一緒に行ったり、話したりして他のプレイヤーと仲良くなる
- SNSなどで成果を共有する、サポートを得ることによって交流できる
って感じ。
これらにより、ドロップアウト率を下げるみたい。
個人的考察
ということで、ポケモンGOの移動手段や移動ルートに焦点を当てた研究でした。
これらによって、今まで紹介した身体活動の時間が増えたりしていたんですね。