前回、レジリエンスのところで切り替えの大事さやシングルタスクを挙げました。
理屈は分かるが、とはいえ切り替えがうまくできなくて、不安や緊張などのネガティブに悩むという人は多いのではないでしょうか…?
そこで今回は、切り替えが上手くなるためのトレーニング方法をご紹介します。



注意トレーニング(注意訓練・ATT)ってなに…?

注意トレーニング(注意訓練・ATT)とは、認知行動療法メタ認知療法)の一種で、注意の基礎力(柔軟性)をアップさせるトレーニング法のことを言います。
2013年のマンチェスター大学の研究によると注意トレーニングを行うと不安や緊張などのネガティブからの切り替えが上手くなり悩むことが減ったそうなんですよね。
んで、気になる方法ですが、1日2回の注意トレーニングを行うと良いみたい。どのような方法かというと、

  1. 1つの環境音に6分間注意する(選択的注意=注意の持続)
  2. 環境音を2つ選んで30秒ごとに切り替える事を6分間行う(注意の転換)
  3. 2つの環境音を同時に注意して3分間聞く(注意の分割)

という3ステップを行う感じです。全部で15分なんで1日15分×2セット行っていくとよろしいかと思います。
因みになぜ切り替えがネガティブに効くかというと、不安や緊張、ネガティブな人は注意を切り替えるのが下手で戻せなくなる為です。まぁ、反芻思考(ネガティブループ)然りで分かる話ですよね。
注意トレーニングで注意の切り替え方を心や体に覚えさせてあげてください。



注意トレーニングの苦手なステップは障がいによって異なるらしい…。

注意トレーニングの苦手なステップは障がいによって異なるそうで、

  • 注意の持続:うつ病の人が苦手(うつ病の人が新聞を読めなくなるのはこのため)
  • 注意の転換:強迫性障害の人、ADHDの人、社交不安障がいの人が苦手
  • 注意の分割:不安障がいの人、社交不安障がいの人が苦手

とのこと。因みに希望的観測としては注意トレーニングを積めば症状の改善につながるかもしれないそうなんで、もし、上記の障がいをお持ちの方は試してみてもよろしいかもしれません。



個人的考察

うつ病や強迫性障害、ADHD、社交不安障害や不安障害の方はもちろんですが、その他の方にもオススメなトレーニング方法です。ぜひ毎日の記録を取りつつ行うとよろしいかと思います。
それと注意トレーニングを実際にしてみたいので音源が欲しい…!って方はこちら(https://hipstersound.com/index.html)がおすすめ。インターネットにつながっていればその場で自分で音源を選んで作れますんでよければお使いください。



参考文献