今回は利用者の方で頭痛(片頭痛・偏頭痛・慢性頭痛)に困っている人がいたのでその時返信したメールの内容を一部ブログ仕様に変えて載せておきます。
それと始めに書いておきますと頭痛(片頭痛)の原因は非常に多岐にわたるそうで、総当たり戦で原因を探るしかないみたいです。そのため、お困りの方は片っ端から対策法をお試しいただき原因の究明を行うと良いみたいです。



頭痛の原因ってなに…?

頭痛については一般的に肩こりや姿勢など色々な問題がある為、どれって特定するのは難しいらしいそうです。そのため、自分に該当しそうなことは片っ端から試していくしかないみたいです…。
まず、皆さんもご存じの通り、一般的な原因でいえば、例えば、


なんかが思いつくところかと…。どれも気を付けていても実際どうしてこれらをしっかり対策して実行するのは難しいですよね~。
でも、上記を対策してもなかなか慢性疼痛が治らないって方には、それ以外の可能性について挙げて行きたいと思います。



片頭痛と食物アレルギーの関係

1979年の研究によると、60人の頭痛持ちを調べた結果、片頭痛を引き起こしやすい食品がいくつか分かったそうです。以下がその食品と片頭痛の可能性のパーセントになります。

  • 小麦→78%
  • 柑橘系フルーツ→65%
  • タマゴ→45%
  • お茶・コーヒー→40%
  • チョコ→37%
  • 牛乳→37%
  • 牛肉→35%
  • コーン→33%
  • ショ糖→33%
  • 酵母菌→33%

これをみると、西洋食関係とカフェインが危険そうな感じですね~。特にタマゴサンドにコーヒー牛乳でデザートにチョコなんて危なそう(笑)。腸内細菌問題も関係していそうなんでやっぱ基本は日本食や発酵食品を積極的に摂取が良さそうなイメージですね。

また2013年の研究によると食品アレルギーからくる頭痛には激しい腹痛を伴うパターンが多いことがわかったそうです。もし、頭痛+腹痛が連動していれば上記の食品を一つずつ食べないようにしていき、ヒットした食品は避けるのがいいかと思います。これをみても腸内環境の問題がかなり疑わしいような気がしますね~。
ともなれば、加工食品を普段から食べる方は注意が必要ですし、合わせて栄養不足も疑うと良いかもしれません。



片頭痛対策として「チラミン」を気にすべし…!

チラミンはアミノ酸の一種でタンパク質が分解されて出来るものになります。こいつは血圧を一時的に上昇させる効果があり、それに伴って、高血圧症、頭痛(片頭痛)、発熱、発汗、嘔吐を引き起こしたりします。
チラミンが多く含まれる食材は、

  • 干し肉
  • レバー
  • カジキ
  • ニシン
  • タラコ
  • そら豆
  • キムチ
  • ザワークラウト
  • ドライフルーツ
  • チーズ
  • ワイン
  • ビール
  • コーヒー

となっております。



片頭痛対策として「ヒスタミン」を気にすべし…!

ヒスタミンは、アミノ酸であるヒスチジンから合成される物質で、魚を食べて蕁麻疹が出た…!とか、ヒスタミンによるアレルギー反応で頭痛が…!なんてのは有名な話。
そんなヒスタミンが多く含まれる食材は、

  • マグロ
  • カツオ
  • サバ
  • ブリ
  • サンマ
  • イワシ
  • 牛肉
  • ハム
  • トマト
  • ナス
  • ホウレンソウ
  • タケノコ
  • ジャガイモ
  • パイナップル
  • マンゴー
  • 発酵食品
  • チーズ
  • 醤油
  • ワイン

となっております。



片頭痛対策として「アルギニン」を気にすべし…!

アルギニンは成長ホルモンの分泌促進や筋肉量のアップ、免疫力アップに定評のあるアミノ酸の一種です。んが、しかし、チラミン同様、血圧を一時的に上昇させる効果がありまして、それで片頭痛が起きてしまうことも…。
アルギニンが多く含まれる食材は、

  • 牛肉
  • とり肉
  • レバー
  • 海老
  • 玄米
  • オートミール
  • 大豆製品
  • ナッツ類
  • ニンニク
  • レーズン
  • チョコレート
  • ポップコーン
  • ゼラチン
  • 牛乳

となっております。



糖質制限ダイエットを行う…!

2006年の研究によると、糖質を制限すると片頭痛に効果があったそうです。つまり糖質制限ダイエットを行うと症状が緩和される可能性がある…!ってことですね。
確かに糖質を摂取するときに食べる小麦食品なんかは抗栄養素が多くグルテン問題も踏まえると良さそうな感じ…。



マグネシウムを意識する…!

2011年の研究によると、マグネシウムを積極的に摂取すると良いみたいです。また2020年のアンブレラレビューでもマグネシウムの摂取で片頭痛の再発の頻度が減ったり、痛みの強さが減る可能性が高い…!って結果が出ておりますので、試してみても良いんじゃないでしょうか…?
因みにマグネシウムは葉物野菜に多く含まれております。例えば、ほうれん草や小松菜、ニラ、キャベツなどです。他にはオクラやサツマイモナッツ類(特にアーモンド)なんかもおすすめです。



カルニチンを意識する…!

2003年のシンシナティ・チルドレンズ・ホスピタル・メディカル・センターの研究によると、カルニチンで片頭痛が良くなる可能性があるみたい。カルニチンと言えばお肉に含まれる成分なんですが、一方でチラミンやヒスタミン、アルギニンでは避けた方が良い食材でもあります。その当たりは様子を見ながらお試しいただくとよろしいかと…。



コエンザイムQ10を意識する…!

2009年のニューヨーク頭痛センターの研究によると、コエンザイムQ10も片頭痛に効果があったそうな。コエンザイムQ10と言えば、美容効果が…!なんて話で一時持てはやされましたが、研究例が少なく正直効果は期待薄…なんだけど、片頭痛には良さそうなんですよねー。



ビタミンB2を意識する…!

1992年のテキサス大学健康科学センターの研究によると、ビタミンB2も良さげな感じ。まぁ、上記を試してダメだったら試すぐらいのサブ的な位置取りですが一応ご紹介しておきました。



片頭痛とキャラクターの関係

キャビンアテンダントの健康状態を調べた実験によると根が暗いのに無理やり笑顔を浮かべ続けていた人ほど体を壊しがちだったそうです。また、エクスプレッシブライティングで有名なテキサス大学オースティン校のペネベーカー博士の1997年の研究でも、素を隠して暮らしていた学生ほど病気にかかりやすかったそうです。
「あれ、頭痛とあまり関係ないんじゃないか…?」と思った方は焦らずに(笑)
体に不調が出やすい原因としては自分と違うキャラを演じることで自律神経系がつねに興奮してしまい精神のバランスが崩れてしまうからということです。
そして、具体的な不調には、

  • 風邪にかかりやすくなる
  • 落ち込んだ状態になる
  • 頭痛や肩こりがひどくなる
  • 夜に眠れなくなる
  • 疲れやすくなる

といった症状が起きやすいそうです。
つまり、本当の自分とのズレ、ギャップを隠すと頭痛が起こる可能性があるということですね~。腰痛もそうですが、原因不明な慢性的な痛みはストレスなどのメンタル的な問題だったというのはあまりのも有名な話。例に漏れず、頭痛もその要素は十分にありそうですね~。



本当の自分やキャラクターってなに…?

ケンブリッジ大学、カールトン大学、マギル大学、オックスフォード大学、ハーバード大学などで講義を行っているブライアン・R・リトル教授の名著「ハーバードの心理学講義」によると、人間は基本的に3つのキャラクターを使い分けるそうです。
以下がそのジャンルになります。


この中で本当の自分やキャラクターは「遺伝で決まったキャラクター」のことを指すそうです。これ以外は全て演じているキャラクターとなります。
因みにリトル教授によれば、自分と違う性格のキャラクターを演じたら周囲は気づけるのかについて、内向型の人が外向型のキャラクターを無理矢理演じてみても、まず気付かれることはなかったそうです。
しかし、そのままだと上記に書いたようにそのギャップに疲れちゃいます。でも、演じなければいけない時って毎日たくさんありますよね。仕事なんて分かりやすいかと…。
ではどういった対策が取れるのか見ていきましょう…!



対策① 回復ポイントを作る

リトル教授によれば、ゲームのセーブポイントのように回復用の場所(回復ポイント)を意図的に作ることが重要みたいです。例えば私のような人見知りなキャラクターが仕事で社交的なキャラクターを演じている場合は、自分が1人で静かに過ごせる場所、つまり本当の自分を出せる場所を確保しておきます。まぁ、自宅の自分の部屋とかが良いかもしれません。
遺伝で決まったキャラクター(本来の自分)に戻れる回復ポイントを作るってのは意識しておきたいですねー。



対策② 自分の価値に沿ったキャラクターになりきる

更にリトル教授によると、キャラクターを演じる目的を明確化し、自分がキャラクターを演じている事を自覚するのも大事とのことです。例えば、人助けで社会に貢献するとか子どもにとって良い母親になるとか、キャラ作りの根っこにちゃんとした価値観が備わっているとキャラクターとのギャップで疲れることが少なくなるみたいです。これは支援者であれば「その人(障がい者)にとって良い人生を歩む手伝いをするために今このキャラクターを演じる…!」って考えていればとりあえず仕事でのキャラ違いによる疲れは防げそうな感じがします。分かりやすく言えば大義名分が立つならキャラ違いはOKということなので覚えておきましょう。また、演じているときは、今自分はキャラクターを演じている…!と自覚しましょう。そして、「何のためにキャラを演じているのか」もハッキリさせておくことも大事だということなんでこの当たりも合わせて覚えておくとよろしいかと思います。



これらを意識して行うことによって、ギャップに疲れず、行動から性格を変えていけてよろしいのではないかと思います。



うつ病・不安症・肥満・片頭痛は相互に関係している…!

2007年のトレド大学横断研究によると、うつ病や不安症って片頭痛や肥満と関係しているのか調べてみたそうです。
この研究は、8カ所の頭痛治療病院に通院している片頭痛患者さん721名(男性87名(12%)女性634名(88%)、平均年齢42歳)に協力をお願いしたもので、皆にアンケートに回答してもらったそうな。
アンケートでは、

  1. 現在のうつ病について
  2. 現在の不安症について
  3. 現在の頭痛について

を答えてもらったらしい。
最後に集まったデータを統計処理した結果、

  • 慢性頭痛(月に15日以上頭痛がある)の前兆があった方が45%、実際に慢性頭痛だった人は35%だった…!
  • 肥満の方は30%、正常体重の方は38%だった…!
  • 肥満は、男性、アフリカ系アメリカ人、低学歴、世帯収入の低さでより多い傾向があった…!
  • 肥満+片頭痛の方の42%が現在うつ病であった…!
  • 肥満+片頭痛の方の70%が現在不安症であった…!
  • 肥満とうつ病には関係があった…!(オッズ比1.86)
  • 肥満と不安症には関係があった…!(オッズ比1.58)
  • うつ病+肥満+片頭痛は、うつ病なし+標準体重+片頭痛に比べて、頭痛頻度のオッズ比が4.16、頭痛関連障害のオッズ比が7.10と高い傾向にあった…!
  • 不安症+肥満+片頭痛は、うつ病なし+標準体重+片頭痛に比べて、頭痛頻度のオッズ比が1.96、頭痛関連障害のオッズ比が3.59と高い傾向にあった…!
  • うつ病+不安症+片頭痛は、うつ病+片頭痛又は不安症+片頭痛に比べて、頭痛頻度(オッズ比3.18)や頭痛障害(オッズ比6.13)がより高い傾向にあった…!

だったそうです。
つまり、うつ病・不安症・肥満・片頭痛は相互に関係している…!ってことですね。

この負のスパイラルに陥らないためには、慢性ストレス対策(認知行動療法がオススメ)・肥満対策(セットポイントを意識するのがオススメ)・片頭痛対策(食事・認知行動療法がオススメ)をそれぞれ行っていく必要がありそうですね。



個人的考察

今回の内容は頭痛対策がメインでしたが、後半は腰痛含め原因不明な慢性的な痛み対策からキャラ疲れによるメンタル対策になってしまいました。しかし、これをみて思うのがやっぱ心や体って複雑に絡み合っているんだな~という印象です。
頭痛に限らず、ストレスの可能性を疑って対策するとよろしいと思いますので、よければこちらもご覧ください。



参考文献

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/87628