ネガティブな感情を言葉にするテクニック「ラベリング」入門
感情ってのはなんとなく捉えるのはあまりよろしくないのは今までに何度か書いたかと思います。いわゆるマインドワンダリング状態で捉えたり、自動思考が働いたりするのは良くないってことですね。そこで認知行動療法の世界で登場するテクニックの一つとして「ラベリング」っていうのがあります。ラベリングを行うと自分自身の感情にはっきりと正確に向き合って捉えることができるんでメンタル安定法として使える…!って話なんですよね~。
ということで今回はラベリングの使い方についてご紹介します。
ラベリング(感情のラベル付け)ってなに…?
ラべリング(感情のラベル付け)とはポジティブな感情やネガティブな感情を言葉にすること(ラベルをつけていくこと)を言います。ラベリングをするとポジティブな感情やネガティブな感情を沈める効果がありまして、特にネガティブな感情の対処方法として使われることが多いです。冒頭で書いた通り、負の感情が出た時に中途半端に捉えたり、あえて避けようとすると反って逆効果になってしまうので、だったら、しっかり向き合って、それがどんな感情なのかを自分自分で分かるようにする…!って感じですね。
例えば、
- 信号がギリギリで赤になってイラッとした:ラベルは「怒り」
- 電車が5分遅れている:ラベルは「怒り」と「焦り」
- 資格試験に落ちた:ラベルは「悲しみ」
みたいな感じですね。こうやってネガティブの明確化を図ることでごちゃごちゃに感情をせず、どの感情が出ているのかを自分自身でキャッチしやすくします。この当たりはトカゲを例にした問題の分解に似ていますね。すると、その感情に対して色々対策を講じれるという訳です。因みにラベルの内容は細かければ細かいほど良いそうで例えば、
- 信号がギリギリで赤になってイラッとした:ラベルは「怒り1・焦り2」
- 電車が5分遅れている:ラベルは「怒り1・焦り3・不安2」
- 資格試験に落ちた:ラベルは「怒り1・悲しみ3」
みたいな感じです。
ラベリングの効果は調べた研究と男女によって効果に違いあるよ…!って話
2018年の研究によるとTwitterを利用している74,487人の感情の変化を追跡したそうで、具体的には、ポジティブまたはネガティブな感情を経験したツイートを選び、更に6時間前後のツイートも調べて感情を分析したんだそうな。つまり、ラベリングされたツイートの前後をみて効果があるのか調べよう…!ってことですね。んで、結果をまとめると、
- ポジティブなラベリングのツイートは、一気にポジティブ感が増加し、その後、徐々に通常レベルへ戻っていった
- ネガティブなラベリングのツイートは、徐々に溜まっていき、その後、急激に通常レベルへ戻っていった
- これらは過去のラボ内の研究結果と一致していた
- ポジティブな感情は大体1.25時間続くっぽい
- ネガティブな感情は大体1.5時間続くっぽい
- 男性よりも女性の方がラベリングの効果は高い
- ネガティブな感情をラベリングした場合、平均85分で通常レベルに戻った
って感じでして、ラベリングはやはり効果があって、ネガティブは大体1時間半前後で治まるっぽいです。覚えておくと良いかもしれません。それと個人的に気になったのが男性よりも女性の方が効果が高いということなんで、女性の方におすすめしたい感じですね~。
それと余談ですが、ツイッターアカウントをラベリング用に作成し、ツイートすると簡単便利なネガティブ対策になっていいのかな~と思ったり。こういうSNSの使い方はなんだか旨い感じがしますよね~。