【まとめ】これを見ればすぐに飲みたくなる!緑茶(カテキン・EGCG)のメリット色々
緑茶は体に良い…!ってのは基本。ジュースを飲むくらいなら緑茶を飲みたいものです。
また緑茶にはカテキン・EGCGが豊富なのが魅力となっております。EGCG(エピガロカテキンガレート)とは、カテキンの一種で主に緑茶に多く含まれております(緑茶のカテキンのおよそ6割がEGCG)。このEGCGはノルアドレナリン(ノルエピネフリン)の分泌を促し、脂肪燃焼効果をアップさせると言われているんですよね。ということで、今回は緑茶(カテキン・EGCG)のメリットやデメリット、デメリット対策について書いておきます。
また緑茶にはカテキン・EGCGが豊富なのが魅力となっております。EGCG(エピガロカテキンガレート)とは、カテキンの一種で主に緑茶に多く含まれております(緑茶のカテキンのおよそ6割がEGCG)。このEGCGはノルアドレナリン(ノルエピネフリン)の分泌を促し、脂肪燃焼効果をアップさせると言われているんですよね。ということで、今回は緑茶(カテキン・EGCG)のメリットやデメリット、デメリット対策について書いておきます。
ダイエットに効く…!代謝もアップする…!
2008年のコンケン大学のRCTによると、肥満の体型のタイ人60名を対象に体重減少と緑茶の効果を調べたそうです。実験期間は12週間で、その間、炭水化物65%、タンパク質15%、脂肪20%の食事を食べてもらいつつ、緑茶を飲んでもらったとのこと。
また、スタート時、実験開始から4週目、8週目、12週目にそれぞれ測定したそうな。
結果、緑茶とプラセボの体重減少の差は、
- 4週目:2.70kgも差が出た…!
- 8週目:5.10kgも差が出た…!
- 12週目:3.3kgも差が出た…!
とのこと。
更に1日の安静時のカロリー消費量を12週目に比べてみると、183.38kJも差が出たそうな。緑茶を飲んだだけでこの結果はすごいですね~。
この結果に研究者も、緑茶はカロリー消費と脂肪燃焼効果をアップさせることにより、肥満体型のタイ人の体重を減らすことができると結論付けた、としています。
体重減少・体重維持に役立つ…!
2009年のマーストリヒト大学の研究のよると、緑茶を飲めば減量や体重維持に役立つ…!って話が様々な研究で言われているけど、ぶっちゃけ、どれぐらいの効果があるのかを調べてみたそうです。
具体的には先行研究49件のうち、該当する11の研究をメタ分析にかけてみたそうな。これは期待できますねー。
んで早速結果を見てみると、
- 緑茶を飲めば体重が大幅に減少していたし、大幅に維持もできていた…!
とのこと。
う~ん。素晴らしい…!
ダイエット効果とワーキングメモリがアップする
2014年のバーゼル大学の研究によると緑茶には以下の効果があったんだとか。- ダイエット効果(代謝を良くなるため)
- ワーキングメモリが上がった
ダイエット効果は聞いたことがあったんで、改めて証明されたといった感じ。驚いたのはワーキングメモリがアップしたということ。ご存知ワーキングメモリは短期記憶のことで、これが高いと、集中力や注意力などが高くなります。また、メンタル安定にも重要で、熊野先生がワーキングメモリを鍛えることはメンタル安定に良いよ~って話もしていましたね。
それで気になる鍛え方なんですがなかなか良さげなものが見つかっていないのが現状であります。代表的なものとしては、
あたりですが、継続するのが難しいのがネックなところ…。
それに比べて緑茶を飲むってのは簡単でいいんではないでしょうか…?
脳卒中や心疾患の予防になる
2008年の東北大学の研究によると宮城県民40,530人を調べたら緑茶を普段から飲んでいる人は心血管疾患になる可能性が低かったそうな。つまり緑茶を飲めば脳卒中や心疾患の予防になるってことですね~。これはうれしい話。
乳がんの予防になる
2005年のミネソタ大学のメタ分析によると緑茶を飲めば乳がんの予防になるんだとか。これは女性にとって非常にうれしい話ですね~。皆さんご存じ日本人の女性の乳がんの生涯発症率は11人1人とも言われており、30代後半から発症率が徐々に上がっていくんですよね~。他のがんに比べ発症する年代が若いのも特徴の一つなんで、それを予防できるのはまことに嬉しい話かと。これは飲みたくなりますな~。アンチエイジングになる
人間に限らず生物は酸化することによって徐々に老化していきます(酸素を必要としないアメーバなんかの寿命が長いのもそのため)
んで、緑茶には酸化を防いでくれる効果があるんですよ。つまり緑茶を飲めばアンチエイジングになるってことですね。これもうれしい話ですね~。良い事尽くし…!
カテキン(EGCG)が肝臓に悪い(肝毒性がある)は大丈夫なのか…?
2015年のペンシルベニア州立大学の研究によると、人間を対象とした先行研究では、緑茶ベースの栄養補助食品(サプリ)が、肝臓に悪い(肝毒性がある)と報告されているそうです。またマウスと犬を使った動物実験でも高濃度のEGCGを摂取させると肝臓にダメージがあったそうな。
そこで研究者はマウスに以下のようにカテキン(EGCG)を摂取してもらい、肝臓にダメージがあるのか調べてみたそうです。
- カテキン(EGCG)サプリを摂取させる。カテキンは1日1回3日間摂取させたそうで、体重(kg)に対して750mgを与えたみたい。
- EGCGを含むエサを摂取させる。カテキンはエサ(g)に対して3.2mgを与えたみたい。
結果、
- カテキンサプリグループは、肝臓のグルタチオンが59%も減少するなど、肝臓にダメージを与えていた…。
- しかしカテキンを含むエサグループは、逆に肝臓ダメージが減少していた…!
とのこと。
つまり、カテキン(EGCG)それ自体には毒性を減らす可能性があるが、サプリにするとダメ…!ってことですね。このことから冒頭で話したような緑茶を含むサプリ(栄養補助食品)で肝毒性反応が見られたことが部分的に説明できる可能性がある、としています。
以上から、普通に緑茶飲料を飲んでカテキンを摂取する分には、肝毒性を低下させる可能性があり、リスクは低そうな感じ。また同研究では、過去の11の臨床試験で平均1.5kgのダイエットに成功した話があります。その際1日に緑茶を2〜4リットル飲んでいたそうですが、肝毒性は大丈夫だったそうです。
これらをみると安心して緑茶を飲んでいけますね~。
緑茶のデメリット
身体に良い緑茶ですが完璧というものは存在するはずもなく弱点もございます。実は緑茶に含まれるタンニンには鉄分の吸収をブロックする働きがあるんですよね。つまり、鉄分が不足気味な方、貧血になりやすい方は注意が必要ってことです。因みに野菜や穀物などから摂れる鉄分(非ヘム鉄)ではなく、動物の肉から摂れる鉄分(ヘム鉄)はタンニンの影響を受けづらいことが知られておりまして、もし、緑茶が好きだけど鉄分の不足が気になる…!って方がおりましたら、肉からの鉄分摂取をおすすめします。
「紅茶vs.緑茶」抗酸化力で勝つのはどっちだ…?って研究の話
2002年のソウル大学校の研究によると、紅茶と緑茶の抗酸化物質・抗酸化作用について調べてみたそうです。
そもそも、
- 紅茶:テアフラビンというポリフェノールが含まれている
- 緑茶:カテキンというポリフェノールが含まれている
って感じで、どちらにも抗酸化物質が入っているんですよね。
ではどっちが抗酸化力が勝るのか…?ってことで今回チェックしてみたんだとか。具体的には、ヨーロッパやアメリカで市販されているお茶の総ポリフェノール含有量と抗酸化力を測定してみたとのこと。
どんな手順かと言いますと、
- 緑茶と紅茶をそれぞれ用意する
- 200mlの水を100℃のお湯にする
- お湯を注いで2分間蒸らす
- 最後に抗酸化力を計ってみる
って感じ。
因みに抗酸化力は抗ラジカル作用で見てみたらしい。
気になる結果はこのようになっておりました。
気になる結果はこのようになっておりました。
- 紅茶には、124mgのポリフェノールが含まれていた…!
- 緑茶には、165mgのポリフェノールが含まれていた…!
- 紅茶の抗酸化力(ビタミンC相当量)は1杯当たり239mgだった…!
- 緑茶の抗酸化力(ビタミンC相当量)は1杯当たり436mgだった…!
つまり、抗酸化力は緑茶の勝ち…!ってことになりますな。それにしても結構な差ですね~。
因みに理由については緑茶のカテキン、特にEGCGが多いのが原因みたいです。
緑茶はやっぱり脳に良い…!
コーヒーの研究のところでも出てきておりましたが、緑茶ってのはかなり脳に良さそうなんですよね。具体的なところをいくつかご紹介しますと、
- 2005年のサウスフロリダ大学の動物実験によると、緑茶に含まれるEGCGって抗酸化物質によって、アミロイドβの生成を阻害してくれるんだとか。つまり、アルツハイマー病予防になるってことですね。
- 2006年のモナシュ大学の研究によると、緑茶に含まれるL-テアニンってアミノ酸によって、脳内のセロトニン、ドーパミン、GABAがアップするんだとか。つまり、神経保護効果や認知機能向上効果が期待できるってことですね。
って感じ。
お茶(特に緑茶)には、抗炎症物質であるポリフェノールが入っているため、それが脳にも良い感じで効くみたいなんですな。
では実際、緑茶はどれぐらいのポテンシャルを秘めているのか…?ってことで調べてみた研究が2017年のバーゼル大学の系統的レビューになります。
この研究は緑茶と緑茶に含まれているL-テアニン、EGCGが認知や気分、脳機能にどのような影響をもたらすのか先行研究をまとめてみたと言うもの。
流れとしては、まず始めに該当する先行研究をPubMedで検索したそうで結果165件の研究が見つかったそうな。続いて重複している研究を除外したり、質の高い研究をピックアップしたそうで、最終的に21件の研究が基準を満たしていたらしい。
因みにこの21件の研究の内訳は、
- ランダム化比較試験:4件
- ランダム化比較試験のクロスオーバーデザイン:12件
- 横断研究:4件
- 縦断研究:1件
って感じでした。
これらから緑茶と緑茶に含まれているL-テアニン、EGCGの効果をチェックしてみた結果、
- 認知:記憶力や注意力がアップしていた…!
- 気分:不安症状の軽減などメンタルが安定・改善していた…!
- 脳機能:MRIで脳内をスキャンすると明らかにワーキングメモリの部位が活性化していた…!
とのこと。
因みにこの効果は緑茶にカフェインとL-テアニンの両方が含まれているのが大きいらしい。というのも、緑茶からカフェインかL-テアニンのみを抽出して飲んでも認知への影響は小さかったんだとか。
つまりサプリで補給するのではなく、緑茶を飲んだ方が良い…!ってことですね。
またこの研究によれば、1日少なくとも100mlの緑茶を定期的に飲んでいる研究でメリットを得られていることが多いんで、緑茶を毎日最低1杯以上飲むよう心がけると良さそうです。
鉄分の吸収とお茶・その他の食品の関係性について調べてみた…!
2000年のユニリーバ(企業)の研究によると、鉄分の吸収とお茶・その他の食品の関係性について調べてみたそうです。
そもそも鉄分の吸収に関して、
って言われているけど実際どうなのか、その影響はどのぐらいなのか…?ってのをチェックしたそうな。また今回、特にお茶の効果について重点的にみてみたらしい。
具体的には数理モデルを用いて、毎日の食事メニューから鉄分吸収を予測してみたり、食品の量から効果がどれぐらいになるかを計算したんだとか。
その結果、大まかな結論としては、
- レッドミートや鶏肉、魚、ビタミンCを普通に食べていれば大量のお茶を飲んで鉄分の吸収を阻害しても問題なし…!
となったそうです。とりあえず一安心ですな。
但し、以下の人は注意した方が良いとのこと。
上記を見ていると、やはりビーガン(ヴィーガン)の方なんかは鉄分を特に気にしておいた方が良さげですね。因みに体内の鉄分量が少なくなると、体は焦って吸収量をアップさせますが、そんなことをずっとやっていれば当然良くないんで注意が必要です。
更に元々鉄分が少ない人、つまり鉄欠乏症リスクがある人はどうすれば良いのか…?ってことで、研究者たちは対策について以下のアドバイスをしておられます。
- ヘム鉄の摂取量を増やす:ヘム鉄は赤身肉や鶏肉、魚に多く含まれる鉄分で阻害作用のある食品(お茶だとタンニン)の影響をほとんど受けないため。
- ビタミンCを摂取する:ビタミンCは鉄分の吸収を阻害する働きを阻害するため。
- 食事中にお茶を飲まない:食後、2時間経過したあたりからお茶を飲むと影響が少なくなる。
- 食事中にお茶を飲むなら促進作用がある食品を同時に摂取する:どうしても食べながらお茶を飲みたい場合はレッドミートや鶏肉、魚、ビタミンCを一緒に食べると良い。
ということで普通に肉を食べている方はお茶などの鉄分吸収ブロック効果は気にする必要はなさそうな感じです。
ヘム鉄は緑茶の影響を受けづらいけど完全にゼロって訳ではない…!
2011年のペンシルベニア州立大学の生体外実験によると、ポリフェノールはヘム鉄の吸収を阻害するのか調べてみたそうです。そもそも2009年のペンシルベニア州立大学の研究なんかを見てみますと、食事に含まれる鉄分はヘム鉄と非ヘム鉄の2種類に分けることが出来るんだとか。んで、1983年の研究や1992年のユタ州立大学の研究から、一般的な西洋食(非ベジタリアン食)だと、
- ヘム鉄は食事中の鉄全体の3分の1を占める…!
- 吸収される鉄全体の3分の2はヘム鉄である…!
って感じだったらしい。食事からの鉄分のメインはヘム鉄ってことですね。
そして、1995年のカンザス大学の研究や1999年のスイス連邦工科大学チューリッヒ校の研究、2008年のペンシルベニア州立大学の研究、2008年のセントジョンズ国立健康科学アカデミーの研究といったような先行研究で、お茶や赤ワインなんかに含まれるポリフェノールが非ヘム鉄の吸収を阻害してしまうってことが分かっておりました。
んがしかし、ポリフェノールによるヘム鉄の吸収ブロック機能については研究があんま進んでいなくて、同研究チームが過去に行った2010年のペンシルベニア州立大学の研究によれば、
- 46mg/LのEGCGとGSE(ブドウ種子抽出物)の両方で、ヘム鉄の吸収をほぼ完全にブロックした…!
そうなんですよね。
つまり、緑茶なんかに含まれるポリフェノールは非ヘム鉄だけでなくヘム鉄も阻害する可能性があるみたい。
ただ、これだけでは、
- 低濃度のポリフェノールでもヘム鉄をブロックするのか分からない
- ビタミンCによってヘム鉄ブロック機能を無効化できるのか分からない
って感じだったんで、今回調べてみることにしたという経緯でございます。
ということで研究者たちは生体外実験を用いて、
- 高濃度のEGCG、GSE・ビタミンCなしでのヘム鉄ブロック機能
- 高濃度のEGCG、GSE・ビタミンCありでのヘム鉄ブロック機能
- 普通濃度・低濃度のEGCG、GSE・ビタミンCなしでのヘム鉄ブロック機能
- 普通濃度・低濃度のEGCG、GSE・ビタミンCありでのヘム鉄ブロック機能
をチェックしたそうです。
では気になる結果を見てみましょう…!
- ビタミンCなしでの高濃度(46mg/L)のEGCGでヘム鉄ブロック率が91.4±3.9%、GSEでヘム鉄ブロック率が91.4 ± 4.4%となっていた…!
- 100μmol/Lのアスコルビン酸(ビタミンC)をプラスして、高濃度(46mg/L)のEGCG、GSEでのヘム鉄ブロック機能を見てみたが、ブロック率はEGCGが91.1±1.9%、GSEが91.8±3.2%と意味がなかった…!
- ビタミンCなしでの普通濃度(4.6mg/L)、低濃度(0.46mg/L)でのEGCG、GSEのヘム鉄ブロック機能を見たが、やはり結果は同じで有意に鉄分吸収を阻害していた…!
- 低濃度(0.46mg/L)でビタミンCを摂取すると、完全に逆転し、鉄分の吸収率が28%も多くなっていた…!
- 普通濃度(4.6mg/L)だとビタミンCを摂取しても、無効化できず、鉄分吸収はブロックされてしまった…!
つまり、
- EGCGやGSEが46mg/Lや4.6mg/Lといった普通~高濃度だとビタミンCも無意味…!
- EGCGやGSEが0.46mg/Lといった低濃度だとビタミンCで無効化・吸収率アップが出来る…!
って感じですな。
う~ん。思った以上に緑茶でもヘム鉄は防がれてしまうみたいですね~。
但し、肉などに含まれる鉄分は非常に量が多いんで、緑茶を飲んだから即ヤバいのかは別の話です。特に西洋食なんかは肉の量が多いんで、ヘム鉄もブロックされるんだ~ぐらいの軽い感じで捉えておけばよろしいかと。やはりすごいのは非ヘム鉄のブロック機能ですからね~。
EGCGによる非ヘム鉄の吸収阻害効果は体内鉄分量が正常な人であれば気にするレベルではなさそう…!
2005年のエフ・ホフマン・ラ・ロシュ(企業)の二重盲検・プラセボ対照・クロスオーバーデザインのRCTによると、EGCG(エピガロカテキンガレート)による非ヘム鉄の吸収ブロック効果がどれぐらいなのか調べてみたそうです。
この研究は、体内の鉄分量が少ない健康な女性30名に協力をお願いしたもので、以下の3グループにランダムに振り分けたそうな。
- EGCGを150mg摂取する。
- EGCGを300mg摂取する。
- プラセボを摂取する。
上記は8日間連続で行われたそうで、その後ウォッシュアウト期間(インターバル期間)として14日間、間を空けたらしい。
次に、まだ試していないグループ→ウォッシュアウト期間→残っている試していないグループって感じで3グループのパターン全てを全員に行ってもらったみたい(但し順番はランダムで参加者も研究者も誰がどの順番だか知らない)
併せて、体内の鉄分量もチェックしたそうで、最後に集められたデータを統計処理し、非ヘム鉄の吸収率に違いが出たのか見てみたそうです。
その結果、プラセボと比較して、
- EGCGを150mg摂取すると、非ヘム鉄の吸収率が14%減っていた…!
- EGCGを300mg摂取すると、非ヘム鉄の吸収率が27%減っていた…!
とのこと。
また、
- プラセボとEGCG300mgの間に統計的な有意差があった…!
- EGCG150mgとEGCG300mgの間に統計的な有意差があった…!
そうです。
更に、
- EGCGの摂取量と非ヘム鉄の吸収率には逆相関の関係がありグラフは直線的だった…!
とのこと。
つまり、緑茶(EGCG)で非ヘム鉄の吸収は阻害されていたし、摂取量が増えれば増えるほど阻害率はアップし、吸収率はダウンしていたと。但し、非ヘム鉄のブロック効果は以前に報告されているものよりもはるかに低く、体内鉄分量が正常な人であれば気にするレベルではなさそうな感じでした。
因みに500mlのペットボトルの緑茶には大体200mgのカテキンが入っているので、18%ぐらい非ヘム鉄の吸収率が下がるってことですな。なんで、気になる方はその分鉄分を多く摂取するとよろしいかと。
まぁ、正直、貧血気味だよ~とお医者さんに言われたことがある方や普段肉を一切食べない人なんかは注意した方が良いぐらいの感じだと思いますが。
ビタミンCを補給しておけば、緑茶の鉄分吸収阻害効果を相殺・軽減できる…!
2011年のペンシルベニア州立大学の生体外実験によると、ビタミンC(アスコルビン酸)で緑茶ポリフェノールの鉄分吸収阻害効果を軽減できるのか調べてみたそうです。この研究は、ヒトの細胞を培養し、それにEGCG(エピガロカテキンガレート)やGSE(ブドウ種子抽出物)、GT(緑茶抽出物)を入れて、鉄分の吸収ブロック機能を調べたと言うもの。因みにそれぞれ0.46mg/L、4.6mg/L、46mg/Lと量を変えて加えてみて、鉄分吸収ブロック機能が大きくなるのかもチェックしたみたい。
また併せて、それらにビタミンCを入れてみて鉄分吸収ブロック機能が落ちるのかも見てみたそうな。
その結果、
その結果、
- EGCG(エピガロカテキンガレート)とGSE(ブドウ種子抽出物)は鉄分の吸収を阻害していた…!
- 1時間後よりも3時間後の方が鉄分吸収阻害効果は大きかった…!
- ビタミンC(アスコルビン酸)は鉄分吸収阻害効果を相殺又は軽減していた…!
- 500μmol/LのビタミンCを加えると、0.46mg/LのEGCGの鉄分吸収阻害効果は完全に逆転した…!
- 500μmol/LのビタミンCを加えると、4.6mg/LのEGCGの鉄分吸収が91%減少した…!
- しかし3時間後に更に500μmol/LのビタミンCを加えると、4.6mg/LのEGCGの鉄分吸収が13%減少した…!
- 500μmol/LのビタミンCを加えると、46mg/LのEGCGの鉄分吸収が93%減少した…!
- しかし3時間後に更に500μmol/LのビタミンCを加えると、46mg/LのEGCGの鉄分吸収が83%減少した…!
- 500μmol/LのビタミンCを加えると、0.46mg/L、4.6mg/LのGSEの鉄分吸収阻害効果はほぼ相殺できた…!
- 3時間後に更に500μmol/LのビタミンCを加えると、0.46mg/L、4.6mg/LのGSEの鉄分吸収阻害効果は完全に逆転した(0.46mg/Lが2.9倍、4.6mg/Lが2.2倍アップした)…!
- 46mg/LのGSEの場合、500μmol/LのビタミンCを加えても、3時間後に更に500μmol/LのビタミンCを加えても、鉄分吸収阻害効果は依然として高いままだった…!
つまり、ビタミンCを補給しておけば、緑茶の鉄分吸収阻害効果を相殺・軽減できる…!ってことですね。
唾液でEGCGの阻害効果を約2~6倍弱めることが出来る…!
2011年のカラチ大学の研究によると、EGCGの阻害効果を唾液中のプロリンリッチタンパク質で弱めることが出来るのか調べてみたそうです。
早速結果を見てみると、
早速結果を見てみると、
- 唾液中のプロリンリッチタンパク質がEGCGの阻害効果を調節していた…!
- 唾液でEGCGの阻害効果を約2~6倍弱めることが出来た…!
とのこと。
上記研究のような生体外実験だと今回のような唾液の効果など他の要素がからんでこないので分からなかったですが、これをみると、ビタミンCがなくてもある程度EGCGのデメリットを抑え込めそうですね。
まぁ、どんな食品でも必ずデメリットはありますんで、緑茶にデメリットがあっても仕方のないところ。しかも緑茶はデメリットよりもメリットが大きく上回っているので、やはり積極的に飲んでいきたいですな。
緑茶と合わせて食べておきたいもの
最後に緑茶と合わせて食べておきたいものを下記に挙げておきますねー。- ダークチョコレート:注意力の持続、血圧低下、脳の興奮を鎮める力がアップする
- 魚・オメガ3脂肪酸:カテキンの吸収率がアップする
- コーヒー・カフェイン:カテキンの脂肪燃焼効果がアップする
- 野菜・果物・ケルセチン:カテキンの吸収率がアップ、抗アレルギー作用がある
個人的考察
ということで緑茶のメリット・デメリットと対策でした。やっぱ飲み物のレギュラーメンバーに緑茶はおすすめです。ぜひダイエット・ワーキングメモリのアップ・メンタル安定や健康の為にも緑茶は積極的に飲んでいきたいですね~。