今回はそれに通ずるものがあろう、マニピュレーターという存在について書いておこうかと…。



マニピュレーターってなに…?

マニピュレーター(manipulator)とは他人を操って支配する人のことをいいます。他人をずるい方法でミスするよう誘導したり、蹴落としたり、陥れようとしたりする感じですかね。そして、一見優しくて感じのいい人に見えるのも特徴とのこと。最初は良い人にみえていたのに気付いたら操られていた…!な~んて場合はまさに相手はマニピュレーターということになります。
具体的には下記のようなイメージ。

  1. 最初は大体、優しく良い人に見える
  2. また、初対面でも親しげに話してくるなどコミュニケーションが高いように感じる
  3. と思ったら、時に感情的になったり、人を攻撃したりする
  4. と思ったら、甘い言葉で丸めこんでくる
  5. と思ったら、自分を意見を押し通すために手段を選ばず攻撃してくる
  6. と思ったら、自分が正義と主張し、特定の人を悪者扱いする
  7. 更に見えないところで仲間を蹴落とし、高評価や出世をしようとする

第一印象は大事と以前に書きましたが、マニピュレーターは最初は良い人に見えるので、そこで確証バイアスなんかが働く可能性大。というのも、その後、上記で挙げたような支配行動をとられても、この人はでも本当はいい人なんだ、と自分で勝手に良い人の証拠を集めてしまいます(確証バイアスが働くので)。またマニピュレーター自身に罪の意識はないので途中で止まることもありません。結果、ずるずると操られ、蹴落とされ、陥れられてしまうんですよね…。怖い…。



マニピュレーターへの対策

マニピュレーターという理不尽さに逆らえず、言いなりになってしまう方は意外と多いそうです。というのも会社や学校などにも潜んでいるらしいので…。
例えば会社でマニピュレーターのターゲットにされた人は、いつのまにか自尊心が傷つけられたり、人間関係が壊されたりするなどしてボロボロにされた挙句、社内での居場所がなくなっていくんだそうです。
また、マニピュレーターはこんなに迷惑をかけまくり、会社の生産性を低下させますが、にもかかわらず、成功や成果に必要だった人物であったかのように見えてしまうという厄介さ。
では、マニピュレーターに対して対策はないのでしょうか…?
2017年のハーバードビジネスレビューを参考にすると、マニピュレーターが上司であっても、年上であっても、能力が高くても、以下の3つの方法をとると効果的だったそう。これは是非押さえておきたい…!



対策1:マニピュレーターが言ってくる自信喪失方法に振り回されるな…!自分自身を疑うな…!

マニピュレーターは基本的に初対面で本性を見せません。そして、まず初めに親しげに近づいてきます。この時マニピュレーターは何を考えているのかと言うと、その人(以下「Aさん」という。)がターゲットになるかどうか見極めにきているんです。例えば、Aさんは自信がある方かない方か、喜ぶポイントはどこか、恥ずかしがり屋かどうかなどを情報収集していると言えます。
また、マニピュレーターについて悪い話(操るような支配するような話)を聞いた場合は
距離を取って慎重にコミュニケーションをとっていくのが得策です。
というのもマニピュレーターは

  1. マニピュレーターとAさんが雑談する。その時、Aさんが「あの上司はもっとこうすればいいのにな~と思った」と言う。
  2. すると、マニピュレーターは自分が代わりに上司に上手く伝えておくと言ってAさんの信頼を得る…!
  3. しかし、マニピュレーターはその上司に「Aさんが上司はもっとこうしないと駄目だと社内で悪口を言いふらしている」と都合のいいように報告する。
  4. その上で、マニピュレーターは上司に上司の悪口をやめるよう上手く伝えておくという。
  5. Aさんに上手く上司に伝えておいたという。Aさんの信頼がアップし、色々、相談や愚痴などを行うようになる。
  6. 一方で、上司に報告、悪口をやめるよう伝えたマニピュレーターが上司の信頼を得る…!
  7. 上司がAさんを嫌う。また、マニピュレーターの評価がアップし出世が近づく…!

みたいな感じで操ってくるんですよね。そのためマニピュレーターの可能性を視野に入れたコミュニケーションが重要になってきます。その中でもし、

  • 自分自身を疑わせるようなことを言う、してくる
  • 自己犠牲になってもマニピュレーター側につくよう圧力をかけてくる

みないな動きがあればマニピュレーターの可能性が高まります。
上記レビューにでていた例を挙げておくと最初、マニピュレーターは仕事で役立ったように見えたそうです。しかし、被害者の自信を損なう方法で欠陥や間違いを常に指摘し続け、最後は被害者自身が自分を疑うようになり、自分を守らず、マニピュレーターの相棒のように振る舞い始めたとのこと。
被害者の方がマニピュレーターだと気付き、苦労して離れた時には、会社でのかなりの地位を失い、仲間を失い、影響力を失い、挙句、自信や自己イメージも壊され、会社を辞めるまで取り戻すことはできなかったそうです。恐ろしや…。



対策2:当事者を全員集めて公の場ではっきりさせる…!

マニピュレーターの行いを公開する唯一の方法はその瞬間に立ち向かうことだそうです。上記のマニピュレーター・Aさん・上司の例でいえば、上司がAさんを嫌い出した時にAさんはアレッ…?となるはず。この時、おかしいと思ったら、全員集めて公の場ではっきりさせるのが有効とのこと。Aさん、上司、マニピュレーターが何をそれぞれ言っていたのか直接訪ねあうことによって、誤解が解けると当時にマニピュレーターが問題だったと分かります。そうなるとマニピュレーターは支配したり、攻撃はできなくなるとのこと。
要はあやしいと思ったらすぐに答え合わせをするってのが大事みたいです。



対策3:代わりにいうことをやめる…!ありのままの自分の立場や意見を維持する…!

マニピュレーターはAさんが信頼できる人物であるかのように扱いつつ、Aさんに言いづらいことを代わりに言ってこさせようとしてきます。その時、マニピュレーターの意図を消すために質問するのも大事とのこと。例えば、

  • 結局、私はあなたが何をしてほしいのか理解できません
  • なぜそんなことを言うのか、あなたは私に何をするように頼んでいるのか分かりません

みたいな感じ。
もうちょい分かりやすく例を挙げると、

  • マニピュレーター:あ~お腹すいたな~甘い物が食べたいな~(チラッチラッ)
  • 悪い例:お菓子買ってきましょうか…?このお菓子食べませんか…?
  • 良い例:へ~そうなんだ~。で、どうしてほしいの…?

まぁ、極端な例ですが、つまり、空気が読めているけどあえて空気が読めないふりをするっていう一次的サイコパスの能力を使うと良さそうな感じですかね。嫌なことについて、代わりにいうことをやめ、ありのままの自分の立場や意見を維持すると、マニピュレーターからのなすりつけ行為が低くなる可能性があります。



今の自分の立場からのマニピュレーター対策

最後に今の自分の立場とマニピュレーターの立場でも使える対策があるとのこと。今の自分がマニピュレーターの上司だった場合、一番効果的な対策は、癖になっているマニピュレーター行為をやめるよう伝えつつ、マニピュレーター行為がなくなるまでその行為のフィードバックを行うってのが有効らしい。
もし、マニピュレーターが上司だったり、同僚だった場合は、上記対策3つを意識するのが良さそうとのこと。
是非、合わせて覚えておきたいですね~。



個人的考察

一言で言うならば、マニピュレーター=矛盾のある人ってことになります。また、個人的に使えるマニピュレーターの見分け方は、

  • 「と思ったら」というパターンが頻回する
  • 言行不一致が乱発する

って感じなんで、ぜひ、皆さんも気を付けましょう…!
…とエラそうに言いたいもんですが、実は私も以前にマニピュレーターは喰らっているんですよね(泣)
ちょこっとだけブログに書いたことがありましたが、厳密には自分というよりも自分の同僚や部下が喰らいまくる現状を見てきたってのが正確な言い方なんですよ…。
あれはひどかったな…。
ということで自分もマニピュレーターにならんよう気を付けようと肝に銘じつつ、と、同時に、被害者が一人でも減れば良いな~と思う次第です。