【まとめ】相手に好かれるには「助けて!」というのが良い!だけどなかなか言えなくてって方に有効な援助希求能力トレーニング3選
といっても、以前に好かれるには嫌われなければならない、具体的には距離をとって距離をプラマイゼロにして最後は相手に距離をつめてもらうって戦法がどうやら良さそうだと書いていますんで、今回は別の方法でもご紹介しようかと…。
助けて…!といえばOK…!
はい。以上となります。…。
これだけだとさすがに手抜き感がハンパないんで、もうちょい書きますね(笑)
実は相手に好かれるには「助けて…!」というのが良いというのを皆さんご存知でしょうか…?いわゆる援助希求能力ってのがそれです。以前に少年院の医学博士のところでチラッとでてきましたね。
あの時に、医学博士は「辛いときは一人で抱え込まず頼れる人に助けを求めて良い事、援助希求能力を向上させるのが重要だ」とおっしゃっておりましたが、具体的な対策に触れることはなく、私の当時の感想としては「分かるけど難しいよな~。だって、そもそも助けを求めることができる人は問題になっておらず、助けを求められないから問題になっているというパラドックスがあるもんな~」と思いました。
その後、自分でなんかいい方法ないもんかな~と色々調べてみると、そもそも好かれるには援助希求能力が重要だと知り、友達ができないと悩んだ果てに少年院に行くことになったという子ども達の経緯に納得したりもしました。
ちょっと分かりづらいんでまとめておくと、
- 援助希求能力が足りない(上手く助けてと言えない)
- 結果、人に好かれるタイミングを逃す
- 人に好かれないので孤立・孤独を味わう
- 更に友だちができないと悩む、こじれる
- 悩んだ果てに犯罪を起こす
- 少年院へ…。
以上を踏まえると、上手く助けて…!と言えるスキルトレーニングとスキルアップが、ひいては子ども達が幸せな人生を歩むためにも役立つことになると言えるかと思います(子どもに限らないとも思います)
では、本題に入りまして、どうやって、上手く助けて…!と言えるスキルトレーニングとスキルアップをすべきか…?ですね。
SSTなどでロールプレイを行っていくのが基本となりましょうが、ここでは更に踏み込んだ対策を書いておきますね。
援助希求能力トレーニング①:一貫性とコミットメントを使う…!
一貫性とコミットメントとは、人間は自分の口から言った事は守りたいと思う心理のこと。例えば、
- 「部屋を掃くのを一緒に手伝ってください」という
- 「きれいな部屋は好きですか…?」と聞き、相手が「好き…!」や「まぁ好き」、「汚いよりは良い」と返事が返った後に、「部屋を掃くのを一緒に手伝ってください」という
という方法で助けを求めたとします。この場合、項目2の方が手伝ってくれる可能性が高くなります。最初にきれいな部屋は好きと答えた場合、その後、部屋を掃かないと汚い部屋が好きなことになります。これは自分の口から言ったことに矛盾が生じるので、結果、自分の言った言葉に一貫性を持たせつつ、その言った事に責任も持ちたい(コミットメントしたい)となって、部屋を一緒に掃くのを助けてくれるって感じです。
他にもまず小さなお願い事をして、その後、大きなお願いを持ちかけるという方法もこちらになりますので有効です。
例えば、
- 「この広い部屋をほうきで掃いてください」という
- 「ほうきを持ってきてください」と言って持ってきてもらう。その後「この広い部屋をほうきで掃いてください」という
こんな感じで、これも同様で項目2の方が部屋を掃いてくれる可能性が高まります。ほうきを持ってくるというお願いを達成した自分(人に役立てた自分)を裏切りたくない為、部屋を掃いてくれる可能性が高まります。
援助希求能力トレーニング②:返報性を使う…!
返報性とは人間は何かをしてもらうとお返しをしたくなる感覚を持つということ。
例えば、
- トイレに行きたい…!
- お店のトイレを使わせてもらう
- このままお店を出るのは悪いので何か買ってから出る
みたいなイメージ。つまり、これを上手く使うとするなら、例えば自分から何か親切になることをしてあげると、相手も助けたくなるって感じでよろしいかと思います。他にも相手が得意なことで頼む・助けてもらうのも効果的。相手にとって得意な事は負担になりませんから更に助けてくれる可能性は高まりますし、それについて感謝をしっかり伝えれば、また、自然と助けてくれるようになります。
援助希求能力トレーニング③:単純接触効果を使う…!
単純接触効果とは何回も同じ人と接していると好感度が高まるという現象のこと。科学的な友達・友人の作り方は一緒に長い時間を過ごそうってことでしたが、あれはこの単純接触効果も関係あったりします。
上記で挙げた一貫性とコミットメント・返報性の両方に言えますが、それらでちょこちょこ助けを求め合う、親切、感謝し合うと自然と接触回数も増えますんで、より、助けてもらえる、助けを求める経験が積めてよろしいかと思います。
ですので、小さい事での頼みごと(助けて)をたくさん言うのも大事です。
人は自分が思う以上に助けてくれる…!
2008年のコロンビアビジネススクールの研究によると、人は他人に対して直で助けを求めた際のOKしてくれる可能性を過小評価しているんじゃないか…?について調べてみたそうです。
実験は全部で6つ行われたそうで、最初の3つの実験ではラボ内とフィールド調査を行ってみたとのこと。
早速結果を見てみると、
- 他人に対して直接助けを求めてOKしてくれる可能性を50%も過小評価していた…!
そうです。
一応どんな感じの実験だったかフィールド調査の例をご紹介しておきますね。
実験は簡単な感じで、参加者は街に出かけて行き交う人に、
- 携帯電話を貸してくれませんか…?
とお願いしてもらうと言うものだったそうです。
んで実際に貸してくれた人数と実験開始前に貸してくれるだろうと予想した人数を比べてみたそうな。
結果は、
- 実験開始前に貸してくれるだろうと予想した人数:10人中、良くて1人かな…。
- 実際に貸してくれた人数:平均6人に1人があっさりOKしてくれた…!
とのこと。
かなり心優しい方が多いみたいですねー。
実験4,5では助けを求める人と助けを求められた人の視点を操作してみたそうで、すると過小評価の効果を人工的に作ることができたらしい。
実験6ではなんでこういったことが起こるのかの原因を探るものでした。
理由は、
- 助けを求める人は助けを求められた人よりも、嫌だ…!と断るリスクを考えていなかった…!
- それよりも携帯電話を貸すということのみに注目していた…!
とのこと。
どういうことかというと、助けを求める人ってのは相手がOKする際のデメリットばかり気にして、助ける人がノーというデメリットに目を向けていないってことですね。
確かに頼む側は、携帯貸せとか言われても嫌かな…とか思っちゃうわけですが、一方で、助ける側も、携帯貸すのは嫌だ…!って断ったら、困っている人を助けてくれないひどい人だと思われる…って思っちゃう訳ですね。なるほどねー。
研究者もここにバイアスがあるよーとおっしゃっておりました。
自分に置き換えて考えてみると、携帯電話を貸してくれ…!って街中で頼まれたことはないですが、道順なんかを聞かれたら必ず答えていますね。そこに上記のように思っているかと言われれば考えたことはないですが無意識に思っていたのかも…。
逆に頼むときは嫌だろうな~って感じ満々で全然頼まないことが多いっすね。自力でどうにかせんと…!みたいになりますな。
こう考えるとバイアスは非常にありますねー。
最後に全然関係ない話を。なんか知らないんですが私は見た目から話しかけづらいはずなのに、非常に良く道を聞かれるんすよ(笑)。子どもから大人と幅広く聞かれる上に車を止めて聞いて来たり、外国人も聞いてきたりとなんなんですかね~?これがずーっと自分的な謎だったりしています。
注意点:頼まれ過ぎる(助けを求められすぎる)場合の対処法
たまに頼まれ過ぎる(助けを求められすぎる)方がおりますが、こうなると自己犠牲になってしまいます。つまりボトムギバーってことになりまして、これが良くないのは当ブログではおなじみの内容かと…。
もし、この当たりで困った際は、頼まれたら頼み返す(次回助けてもらう予約を取る)って感じで対処すると良いと思います。
困っている際はご参考にしてください。
個人的考察
最後に、上記で挙げた3つの援助希求能力トレーニングの全てに対応していて、簡単で、明日からできる良い方法をご紹介します。
それは
- あいさつ
です。あいさつを気持ちよくすれば、相手も気持ちよく返したくなりますし、それを皮切りに小さい頼み事をしても聞き入れてくれる可能性が高くなります。また、あいさつから親切な事をすれば相手も自然と助けてくれますし、あいさつは接触回数を増やすのにもってこいでもあります。
ということで、最後は当たり前な結論になってしまうのですが、まずは援助希求能力をアップしたい方は手始めにあいさつを笑顔で大きな声でしてみてはいかがでしょうか…?
そういえば、過去、事業所の立て直しをお願いされた時に最初にあいさつに手を付けたことがあったな~。やっぱ、あいさつって大事。