【加筆内容】障がいとBDNFの関係について考える その12「自閉スペクトラム症編2」
自閉スペクトラム症の子どもはBDNFレベルが高い…!
2016年の中国人民大学の研究によると、子どもの自閉スペクトラム症(ASD)とBDNFの関係について系統的レビュー・メタ分析を行ってみたそうです。
まず研究者たちは、2016年2月7日まで発表された自閉症とBDNFの査読済み論文をPubMedやPsycINFO、Web of Scienceで検索してみたそうな。結果、PubMedで166件、PsycINFOで105件、Web of Scienceで338件、参考文献リストから2件の研究が見つかったとのこと。続いて成人の研究や重複している研究を除外していったそうで、最終的に基準を満たしていたのは19件の研究だったそうです。この19件の総サンプル数は2,896名(ASDの子ども1,411名、健常者の子ども1,485名)でこれらのデータをメタ分析にかけてみたんだとか。
気になる結果は、
とのこと。
気になる結果は、
- ASDの子どもは、健常者の子どもよりもBDNFレベルが明らかに高かった…!
やはり子ども時代はBDNFが高いみたいですねー。
全体的にみるとASDの方はBDNFが高い…!
2017年のテヘラン医科大学の研究によると、自閉スペクトラム症とBDNFレベルの関係について系統的レビューとメタ分析を行ってみたそうです。
まず研究者たちは自閉スペクトラム症とBDNFレベルの関係を調べた先行研究をデータベースで検索して見たそうな。すると183件もの研究がヒットしたそうです。次に基準を満たす研究かどうかを精査したそうで、最終的に20件の研究がピックアップされたとのこと。この20件をメタ分析にかけたということでした。
因みに20件の研究の総サンプル数ですが、自閉スペクトラム症の方が887人、対象者(健常者)の方が901人だったそうです。
結果は、
- 自閉スペクトラム症の方は、対象者(健常者)の方に比べて、BDNFレベルが有意に高かった(SMD=0.47)…!
とのこと。
やはり全体的にみると、ASDの方はBDNFが高い傾向にあるみたいですねー。