ここ最近ずーっと障害とBDNFの関係について見てきたんですが、まだまだ続きますんでいったん違う内容を挟んでいこうかと思います。つまり飽き防止の一息コラムみたいな感じですな。
ということで久しぶりにHIITのお話です。



HIITの休憩時間を半分、繰り返す回数を2倍にしてもほぼ同じ結果が出た…!

2011年のタルビアト・モダレス大学の研究によると、2パターンのHIITの効果を調べてみたそうです。
そもそもHIITは時間効率の良い運動として有名ですが、短時間とはいえ、フルパワーをださにゃ~いかんので、きつくて耐えられん…!みたいな問題があったんですよね。これは実際に行った人なら分かりますな(笑)
じゃあ、何とか少しでもこの問題を和らげ、HIIT(運動)を定期的にしてもらうにはどうすれば良いのか…?ってことで、2パターンのHIITを用意し、効果を比べてみたそうです。
この研究は、健康な若い大学院男性24名を対象にして行われたそうで、参加者の平均年齢は25±0.8歳、平均身長は1.72±0.08m、平均体重は70±11kg、平均体脂肪率は18±6%だったそうな。まぁ、標準的な感じですね。また参加者全員は定期的に運動をしていたものの、運動サークルやジム通いなどガチではやっていない人達だったらしい。
んでまず最初に、参加者全員のスタート時の運動パフォーマンスをチェックしたそうな。チェック内容は、VO2max、VO2max時のパワー、VO2max時のパワーでの疲労感が出るまでの時間、ウィンゲートテストだったみたい。
続いて参加者を以下の3グループにランダムに振り分けていったとのこと。

  1. HIITグループ1(8名):VO2maxの100%のパワーで30秒間エアロバイクを漕ぐ→4分間休憩、これを3~5回繰り返す。 
  2. HIITグループ2(8名):VO2maxの125%のパワーで30秒間エアロバイクを漕ぐ→2分間休憩、これを6~10回繰り返す。 
  3. 対象グループ(8名):トレーニングしない。

HIITはどちらも1日おきに週3回、4週間続けてもらったそうで、最後にもう一度スタート時と同様の方法で運動パフォーマンスを測定したそうです。
集められたデータは統計処理されたとのことで、まずHIITグループ1の結果を見ましょう。

  • VO2max:9.6%アップ…!
  • VO2max時のパワー:12.8%アップ…!
  • VO2max時のパワーでの疲労感が出るまでの時間:48.4%アップ…!
  • ウィンゲートテストでのピークパワー:10.3%アップ…!
  • ウィンゲートテストでの平均パワー:17.1%アップ…!

次にHIITグループ2の結果です。

  • VO2max:9.7%アップ…!
  • VO2max時のパワー:16.1%アップ…!
  • VO2max時のパワーでの疲労感が出るまでの時間:54.2%アップ…!
  • ウィンゲートテストでのピークパワー:7.4%アップ…!
  • ウィンゲートテストでの平均パワー:有意差なし…。

更に20日後の血中乳酸値はHIITグループ1、HIITグループ2ともに明らかに減少していたそうです。



個人的考察

つまり上記をまとめると、

  • HIITを行うと、やっぱり代謝や心肺機能がアップする…!
  • HIITの強度や休憩時間、繰り返す回数を多少変えてもほぼ同じ効果を得ることが出来る…!
  • 今回の研究結果では、休憩時間を半分(4分から2分)、繰り返す回数を2倍(3~5回から6~10回)にしてもほぼ同じ結果が出た…!

って感じですかね。
いずれにしてもHIITはやっぱ良いですな~。



参考文献