【加筆内容】ソフトドリンクでメンタルがやられるのか?
今回はこれらとセットで良く飲まれるソフトドリンク、コーヒー、紅茶とメンタルの関係について見ていきます…!
ソフトドリンク・コーヒー・紅茶とうつ病リスクの関係について調べてみた…!
2014年のアメリカ国立がん研究所の研究によると、ソフトドリンクやコーヒー、紅茶とうつ病リスクの関係について調べてみたそうです。
研究者たちによれば、
といった先行の横断研究で、ソフトドリンクみたいな飲料を定期的に飲む人は、うつ病や自殺願望(希死念慮)、自殺行為、その他の精神的ストレスが有意に高かったそうなんですよね。んがしかし、これらは横断研究の為、因果関係が分からないという問題があったとのこと。つまり、
- ソフトドリンクを飲む→メンタルがやられる…!
- メンタルがやられている→ソフトドリンクをたくさん飲んでしまう…!
のどっちが正しいのか分からん…!ってことですな。また双方向とも成り立つ可能性も視野に入れていたらしい。
ということで、今回ここんところをはっきりすべく、前向きコホート研究で調べてみたそうです。
まず研究者たちは、NIH-AARPっていう食事と健康を調査したデータセットをチェックしてみたそうな。
NIH-AARPは、アメリカの6つの州と2つの大都市に住む50~71歳の男女566,398人を対象にしたアンケート調査でして、1995年に開始したとのこと。
その後、2004~2006年の間にライフスタイルとうつ病を含む主要な慢性疾患の発症を確認する為、追加のアンケートを郵送。結果、318,257人(男性187,496人、女性130,761人)が回答してくれたみたい。追加のアンケートでは、医師よりうつ病と診断されたことがあるかを聞きつつ、あると答えた人はそれが
- 1985年以前
- 1985~1994年
- 1995~1999年
- 2000年~現在まで
のどの時期だったかも聞いてみたらしい。
ここでまず分かったことをまとめておきますと、
- 追加アンケートでうつ病と診断されていた人は41,074人だった…!
- 1995年以前にうつ病と診断されていた人は21,370人だった…!
- 1995~1999年の間にうつ病と診断されていた人は8,219人だった…!
- 2000年以降にうつ病と診断されていた人は11,485人だった…!
そうです。
ここで研究者たちは、因果関係の影響を最小限にするため、2000年以降に初めてうつ病と診断された人のデータのみ使ったそうな(これでうつ病→食事が変わるって影響が減る)。併せて、うつ病と診断されていない277,186人のうち、情報がない、矛盾している人などを除外、最終的なサンプル数は263,923人(うつ病患者さん11,311人、健康な方252,612人)になったとのことです。この参加者たちのソフトドリンクやコーヒー、紅茶の摂取量とうつ病の関係をチェックしたということでした。
では結果を見る前に、ここでいうソフトドリンクやコーヒー、紅茶がどんなものを指しているのか見ておきましょう。
- ソフトドリンク:普通の炭酸飲料やゼロカロリー炭酸飲料、フルーツジュース(果汁入り清涼飲料水)、レモネード(砂糖入りの紅茶)、粉末を水に溶かして作るジュース
- コーヒー:カフェインあり、なし
- 紅茶:ホットティー、アイスティー
各飲み物については、全く飲まない~1日に6杯以上飲むまでの10段階でチェックしてもらったみたい。最後に飲酒頻度や年齢、性別、人種、学歴、結婚の有無、喫煙の有無、運動頻度、自己評価の健康状態などの変数を調整して、統計処理したそう。
ではまずうつ病発症者の共通点を見ていきます。
- 女性
- 現在タバコを吸っている
- 低学歴
- 離婚歴あり
続いて、うつ病の発症者に起きていた共通点です。
- BMIが高くなっていた…!
- 運動頻度が少なくなっていた…!
- 全体的に不健康になっていた…!
- 糖尿病を発症していることが多かった…!
- 心血管疾患を発症していることが多かった…!
- がんを発症していることが多かった…!
やはりメンタルが落ち込んじゃうとそれに伴って体がガタガタになってきちゃうみたいですね…。
次に、本研究のメインテーマであるソフトドリンクとコーヒー、紅茶とうつ病リスクの関係を見ていきましょう。
- ソフトドリンクの摂取量が多い人ほど、うつ病リスクが高かった…!
- 1日4杯以上ソフトドリンクを飲む人は、全く飲まない人と比較して、1.3倍もうつ病リスクが高かった…!
- ソフトドリンクを1日1杯以上飲む場合、うつ病リスクが統計的に有意に増加していた…!
- それに対して、1日4杯以上コーヒーを飲む人は、全く飲まない人と比較して、うつ病リスクが低下(0.91倍)と弱いながら関係があった…!
- 紅茶はうつ病リスクと関係なかった…!
ソフトドリンク→メンタル悪化…!はあるということですな。また、コーヒーがうつ病予防になるのも面白い…。
また詳しく見てみると、ソフトドリンクの中のフルーツジュース(果汁入り清涼飲料水)とレモネード(砂糖入りの紅茶)はダイエット系がメンタルにダメージを与える…!って結果だったらしい。
なんでも1日4杯以上飲む人とそうでない人を比べてみると、
- 普通のフルーツジュースはうつ病リスク1.08倍なのに対して、ダイエット系は1.51倍
- 通常のレモネードはうつ病リスク0.94倍なのに対して、ダイエット系は1.25倍
だったそうな。
因みにこれほどはっきりとは結果がでなかったものの炭酸飲料でも、
- 普通の炭酸飲料はうつ病リスク1.22倍なのに対して、ダイエット系炭酸飲料は1.31倍
とのこと。
まぁ、いずれにしてもソフトドリンクを避けた方が良いのは間違いありませんな。
それとカフェインの含有量でのチェックもしていたそうなんですが、
- カフェインのあるなしに関わらず、コーヒーを良く飲む人は飲まない人よりもうつ病リスクがわずかに低かった…!
- カフェインのあるなしに関わらず、ソフトドリンクを良く飲む人は飲まない人よりもうつ病リスクが高かった…!
ってことで、どうやらカフェインがうつ病リスクと関係ある訳ではないみたい。
それと甘味料についても気になる情報がありまして、
そうです。
個人的考察
ということで、色々細かい点はありましたが、ソフトドリンクはうつ病と関係ありそうなんで、飲まない方が良さそうな感じ。
それとコーヒーはやっぱ良いですな~。