ガチで2型糖尿病に効く食事法ってなに?ってのを調べたハインリッヒ・ハイネ大学のアンブレラレビューのお話
「アンブレラレビューを見てみよう!」シリーズその85です。
これまで当ブログでは2型糖尿病にまつわる様々な記事を書いてきております。
と、ご紹介いたしました。
そして今回は、ガチで2型糖尿病に効く食事法ってなに…?ってのを調べたアンブレラレビューになります。現代人にとって2型糖尿病はずーっと付き合っていく大変な病気なんで、効果の高い食事法を知っておくのが非常に大事なんですな。
そして今回は、ガチで2型糖尿病に効く食事法ってなに…?ってのを調べたアンブレラレビューになります。現代人にとって2型糖尿病はずーっと付き合っていく大変な病気なんで、効果の高い食事法を知っておくのが非常に大事なんですな。
ガチで2型糖尿病に効く食事法ってなに?ってのを調べたハインリッヒ・ハイネ大学のアンブレラレビューのお話
2023年のハインリッヒ・ハイネ大学の研究によると、2型糖尿病に効く食事法は何なのかアンブレラレビューを行ってみたそうです。
そもそも国際糖尿病連合(IDF)によれば、2021年に世界で5億3,660万人の方が糖尿病を患っていると推定されておりまして、この数は今後も増加すると予想されるとのこと。
また糖尿病は、心血管疾患(CVD)、肝臓疾患、腎臓疾患、糖尿病関連の眼疾患、下肢切断といったリスクが高まりまして、全死亡リスクに関しても2型糖尿病の人はそうでない人に比べて約2.5倍も高くなるらしい。
そんな糖尿病は食事や生活習慣により改善することが数多の研究により分かっております。そこで今回、これらの知見をまとめ、ガチで2型糖尿病の管理に効く食事法を調べることにしたんだとか。
まず研究者たちは、2022年6月5日までに発表された該当研究をPubMed、Embase、コクラン、Epistemonikosで検索してみたそうな。また、参考文献なんかもチェックしたらしい。
すると全部で25,221件の研究が見つかったそうな。次にこれらの研究を適格基準と除外基準に照らし合わせて精査していったそうです。
最終的に選ばれたRCTのメタ分析・系統的レビューは88件でして、これらを基にアンブレラレビューを行ったみたい。
それでは結果をバーッと見てみましょう。
- 液体代替食(炭水化物や脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラルを混ぜて、そのまま飲める形、又は混ぜて食べられるよう粉末状にした食事のこと。1日1回又は2回の主食の代わりに使われる。1日の目標カロリー摂取量を達成するために食事中又は食事の合間に果物や野菜、ナッツ類を食べることもよくある)は、減量・BMI減少に、かなり効きそうだった(高いエビデンスレベル)
- 液体代替食は対照食と比較して-2.37kgも減量していた…!
- 液体代替食は対照食と比較してBMIが-0.87も減少していた…!
- ベジタリアン食も対照食と比較してBMIが-1.13も減少していた(中程度のエビデンスレベル)
- 液体代替食は対照食と比較してウエストの長さが-2.24cmも短くなっていた(中程度のエビデンスレベル)
- ベジタリアン食は対照食と比較してウエストの長さが-2.41cmも短くなっていた(中程度のエビデンスレベル)
- 糖質制限ダイエット(低炭水化物食:総カロリー摂取量の26%未満)は、HbA1c(血糖値)が-0.47%も低下していた(高いエビデンスレベル)
- 液体代替食は、空腹時血糖値が-0.63mmol/Lも低下していた(中程度のエビデンスレベル)
- 生姜(ショウガ)は、空腹時血糖値が-1.18mmol/Lも低下していた(中程度のエビデンスレベル)
- サイリウム(オオバコ)は、空腹時血糖値が-1.78mmol/Lも低下していた(中程度のエビデンスレベル)
- 液体代替食は、インスリン濃度が-1.97µIU/mL低下していた(中程度のエビデンスレベル)
- ココアは、HOMA-IR(インスリン抵抗性)が-0.82も低下していた(中程度のエビデンスレベル)
- プロバイオティクスは、HOMA-IR(インスリン抵抗性)が-0.90も低下していた(中程度のエビデンスレベル)
- アントシアニンは、HOMA-IR(インスリン抵抗性)が-1.08も低下していた(中程度のエビデンスレベル)
- 炭水化物の摂取量の10%減少は、中性脂肪が-0.12mmol/Lも低下していた(高いエビデンスレベル)
- 糖質制限ダイエット(低炭水化物食:総カロリー摂取量の26%未満)は、中性脂肪が-0.30mmol/Lも低下していた(高いエビデンスレベル)
- マイルドな糖質制限ダイエット(マイルドな低炭水化物食:総カロリー摂取量の45%未満)は、中性脂肪が-0.13mmol/Lも低下していた(中程度のエビデンスレベル)
- 地中海式ダイエットは、中性脂肪が-0.41mmol/Lも低下していた(中程度のエビデンスレベル)
- 高タンパク質食は、総コレステロールが-0.21mmol/Lも低下していた(中程度のエビデンスレベル)
- サイリウム(オオバコ)は、総コレステロールが-0.24mmol/Lも低下していた(中程度のエビデンスレベル)
- ソイタンパク質は、総コレステロールが-0.19mmol/Lも低下していた(中程度のエビデンスレベル)
- 低GI食は、LDLコレステロールが-0.23mmol/Lも低下していた(中程度のエビデンスレベル)
- 高タンパク質食は、LDLコレステロールが-0.10mmol/Lも低下していた(中程度のエビデンスレベル)
- ソイタンパク質は、LDLコレステロールが-0.18mmol/Lも低下していた(中程度のエビデンスレベル)
- 糖質制限ダイエット(低炭水化物食:総カロリー摂取量の26%未満)は、HDLコレステロールが0.06mmol/Lも増加していた(中程度のエビデンスレベル)
- 液体代替食は、収縮期血圧が4.97mmHgも低下していた(中程度のエビデンスレベル)
- 液体代替食は、拡張期血圧が1.98mmHgも低下していた(中程度のエビデンスレベル)
- オメガ3脂肪酸は、主要な心血管イベントリスクが6%低下していた(高いエビデンスレベル)
- 糖質制限ダイエット(低炭水化物食:総カロリー摂取量の26%未満)は、薬物治療の使用が100人あたり24人減少していた(中程度のエビデンスレベル)
- プロバイオティクスは、血中尿素窒素(腎機能マーカー)が-1.22mg/dLも低下していた(中程度のエビデンスレベル)
- レスベラトロールは、CRP(C反応性タンパク)がSMD=-0.87も低下していた(中程度のエビデンスレベル)
上記以外はエビデンスレベルが低いものや非常に低いものだったみたいです。
じゃあ現実的に実践するにはどうすれば良いのかですが、研究者曰く、2型糖尿病の患者さんは、
と良いとおっしゃっておりました。
やっぱりこの辺が良いんですねー。
個人的考察
因みに当ブログでは他にも、
って記事を書いております。
- ガチでダイエットと健康の両方に効く食事法ってなに?ってのを調べたフィレンツェ大学のアンブレラレビューのお話
- ガチでダイエットに効く食事法ってなに?ってのを調べた欧州肥満学会と欧州栄養士協会連合の研究のお話
って記事を書いております。
出てくる結果はかなり似ておりまして、地中海式ダイエット、糖質制限ダイエットはいずれも良いぞ…!って感じなんですな。
ご興味のある方は是非ご覧ください。