今回は2018年にビクトリア大学が発表した、筋力アップにおけるベストな筋トレ頻度は週何回なのかの系統的レビューとメタ分析を見てみます。



ベストな筋トレ頻度は週何回なのか…?の系統的レビュー・メタ分析

2018年のビクトリア大学の研究によると、筋力アップにおけるベストな筋トレ頻度は週何回なのか…?系統的レビュー・メタ分析で調べてみたそうです。
まず研究者たちは、筋トレ頻度とその効果を調べた先行研究をPubMed/MEDLINE、Scopus、SPORTDiscusで検索してみたそうな。次に検索にヒットした研究を適格基準と除外基準に照らし合わせて精査していったらしい。
最終的に選ばれた研究は22件でして、これらを基にメタ分析を行ってみたんだとか。
因みにメタ分析では筋トレ頻度を、週1回、週2回、週3回、週4回以上っていう4つのカテゴリーに分けたとのこと。但し、サブグループ解析でデータが不十分な場合は、週1回、週2回、週3回の3つのカテゴリーに分類したそうな。
それでは結果を見てみましょう。
まずは大枠から見てみますと、

  • メタ分析の結果、筋トレ頻度が増えると筋力アップに有意な効果があった…!

とのこと。
んで、もうちょい詳しく見てみますと、

  • 週1回:効果量0.74…!
  • 週2回:効果量0.82…!
  • 週3回:効果量0.93…!
  • 週4回以上:効果量1.08…!

つまり、筋トレ頻度を増やせば増やすほど筋力がアップする…!ってことですね。
但し、サブグループ解析によると、ボリュームを等しくした場合は、筋トレ頻度の増加と筋力アップに有意な効果を示さなかったそうです。やっぱりここでもボリュームが一番大事…!という話が出てきましたな…。
それとこの研究では結構細かくサブグループ解析をしておりまして、そちらもバーッと見ておきます。

  • 筋トレ頻度は多関節運動1RMテストの結果に有意な影響をもたらした…!
  • 一方で、単関節運動の1RMテストの結果には影響がなかった…。
  • 筋トレ頻度は上半身の筋トレによる筋力アップに有意な影響をもたらした…!
  • 一方で、下半身の筋トレによる筋力アップには影響がなかった…。
  • 筋トレ頻度はオールアウトによる筋力アップには影響がなかった…。
  • 筋トレ頻度は若年成人による筋力アップに有意な影響をもたらした…!
  • 一方で、中高年による筋力アップには影響がなかった…。
  • 筋トレ頻度は女性による筋力アップに有意な影響をもたらした…!
  • 一方で、男性による筋力アップには影響がなかった…。

以上の結果を踏まえて研究者曰く、

  • 筋トレ頻度が高いほど筋力アップにつながり、有意な効果を示していた。一方で、これらの効果は主に筋トレのボリュームによって左右されると考えられる。なぜなら、ボリュームを同じにした場合、筋トレ頻度は筋力アップに有意な影響を与えなかったからだ。つまり、実用的な観点から見ると、筋トレ頻度を高くすることで筋トレのボリュームを増やすことができ、その結果、筋力アップがより促進されている可能性が高いと言える

とのこと。



個人的考察

細かく見れば、多関節運動・上半身筋トレ・若者・女性が有利な可能性はありますが、あまりごちゃごちゃ考えると面倒なんで、ボリュームが大事…!だけ気にすれば良いかな~と思います。
ということで、週1回だろうが週7回だろうが、ボリュームさえ上がれば何でもOKって感じでした。因みに筋トレのボリュームについては2021年のハンボルト州立大学の研究が参考になります。
ボリュームは、


で計算できるんですよね。



参考文献