【加筆内容】さて、孤独・社会的孤立のデメリットとそのポイントを見ていきましょうか。その2
昨日の続きです。
孤独感で認知症の発症リスクがアップする…!但し、社会的孤立(一人暮らしや未婚、社会的支援がない人)は関係ない…!
この研究は、認知症ではない高齢者2,173人を対象に行ったそうで、認知症の診断を受けてから3年間追跡調査を行ってみたらしい。集められたデータは統計処理をして、社会的孤立と孤独感および認知症のリスクとの関係を検証してみたそうな。
結果、
- 孤独感がある高齢者は、孤独感がない高齢者よりも認知症を発症する可能性が高かった…!
- 社会的孤立(一人暮らしや未婚、社会的支援がない人)は、認知症の発症リスクと関係がなかった…!
だったそうです。
一人でいることは問題なくて孤独を感じることが問題である、ヤバいのは社会的孤立ではなく孤独感だ…!ってことですね。
孤独感で食事が変わる…!その影響は男性の方が受けやすい…!
2013年のCEDARの研究によると、社会的なつながりと食事の関係について調べてみたそうです。
まず研究者たちは、EPIC-Norfolk(1993年からノーフォークに住む25,000人を超える人々を追跡し、慢性疾患と食事やその他の要因を研究しているデータ)を用いて、50歳以上の男女約10,000人のデータを分析してみたそうな。
具体的には、毎日食べている野菜の種類と社会的な結びつきの関係についてみてみたとのこと。
結果、以下のことが分かったらしい。
- 独身又は死別した人は、結婚している場合や夫婦で暮らしている人と比較して、毎日食べている野菜の種類が少なかった…!
- 具体的には、独身の人は1日当たりの野菜製品の摂取量が2.3種類も少なくなっていた…!死別した人は、1日当たりの野菜製品の摂取量が1.1種類も少なくなっていた…!
- 死別などで一人暮らしをしている人は、単身赴任など既婚で一人暮らしをしている人に比べて、1日当たりの野菜製品の摂取量が1.3種類も少なくなっていた…!
- 同居人がいる人は、夫婦で暮らしている人と同じぐらいの野菜を毎日食べていた…!
- 男性は女性よりも、結婚により、多くの野菜を食べていた…!
- 男性は女性よりも、独身や別居、死別や離婚で一人になった時、摂取する野菜の種類が少なくなっていた…!
- 友達に会うことが少ないと、摂取する野菜の種類が減っていた…!
- 一人暮らし+友達に会うことが少ないと、更に摂取する野菜の種類が減っていた…!
これらを見ると、野菜の種類の摂取量が少なくなる原因は、
ってことになりましょうか。更にその影響は良くも悪くも男性の方が受けやすいと…。
- 独身
- 死別
- 一人暮らし
- 友達に会うことが少ない
ってことになりましょうか。更にその影響は良くも悪くも男性の方が受けやすいと…。
しかし一方で、
- 同じ一人暮らしでも死別と既婚でしている場合では違う
- 同居人でも夫婦で暮らしている人と同じ影響がある
ってのを踏まえると、どうやらポイントは、
- 単純に孤独・社会的孤立があるからではなく、孤独感があるかどうか
って感じみたいですね。