孤独・孤立がヤバいのは以前から書いている通り。
人間は社会的な生き物なんで、どうしても人の輪の中に入っていないと不安になっちゃうんですよね。
んで、冬は精神障がいの方など、なかなかメンタルが落ちちゃって、孤独を感じちゃうケースが多いんすよ。
ということで、今回から孤独・社会的孤立のデメリットを確認しつつ、更にどこがポイントなのか、最後に具体的な支援方法でもまとめていこうと思います。



孤独によって実際の苦痛(痛み)を感じるようになってしまう…!

2003年のカリフォルニア大学ロサンゼルス校の研究によると、孤独によって身体的苦痛が本当に感じるようになるのか調べてみたそうです。
この研究は、参加者にボール投げゲームをしてもらいつつ、孤独を感じてもらったそうな。その際合わせてfMRIで脳内をスキャンしてみたとのこと。
結果、

  • 孤独によって前帯状皮質が反応し、実際の苦痛と正の相関が生まれていた…!
  • 右腹側前頭前野は孤独によって活発化し、実際の苦痛と負の相関が生まれていた…!

そうです。
つまり、右腹側前頭前野の活動が前帯状皮質の活動を邪魔して孤独の苦痛を調節しているかもしれないってことですね。
上記をみると、孤独によって実際の苦痛(痛み)を感じるようになってしまう可能性がありそうですねー。怖い…。



主観的に慢性的な孤独によって、炎症遺伝子が増加&抗体遺伝子が減少する…!但し、客観的な孤独は関係ない…!

2011年のカリフォルニア大学ロサンゼルス校の研究によると、孤独と白血球の遺伝子発現の関係について調べてみたそうです。
この研究は、55〜72歳の健康な高齢者14名を対象に行ったそうで、

  1. 主観的に慢性的な孤独を感じている6名:3年間にわたって孤独度が上位15%の方たち
  2. 常に高いレベルの社会的接触や支援を得ている8名:3年間にわたって孤独度が下位15%の方たち

が参加したとのこと。
この参加者たちの白血球の遺伝子発現をチェックしたそうな。
結果、

  • 主観的に慢性的な孤独を感じている方とそうでない方で、白血球の遺伝子発現が209も違いが出ていた…!
  • また孤独によって、炎症関係の遺伝子発現が増加していた…!
  • つまり、慢性的な孤独によって免疫系疾患や慢性炎症を引き起こす可能性があった…!
  • 更に孤独によって、抗体の遺伝子発現が減少していた…!

とのこと。うあああー。
主観的に慢性的な孤独によって、炎症遺伝子が増加&抗体遺伝子が減少なんて最悪ですね…。

更に研究者たちは、主観的な孤独が問題なのか、客観的な孤独が問題なのかも調べてみたそうです。
こちらは93名の方に協力をお願いしたそうで、早速結論を見てみますと、

  • 主観的な孤独は、客観的な孤独よりも大幅に多くの遺伝子発現と関係していた…!
  • それに対して、客観的な孤独は関係なかった…!

とのこと。
周りから見れば友達や友人がたくさんいて、孤独じゃなさそうに見えても、自分自身が孤独だと思っていたらダメージはあるし、逆に孤独に見える人でも自分自身が孤独じゃないと思っていたらダメージはないってことですね。う~ん。イメージの力はここでもすごいですね~。