昨日一昨日の続きです。
今のところ若者を対象とした実験では、スロートレーニングについて意味なし…!むしろ逆効果かも…!みたいな話できております。因みに種目を変えてもダメでした。
そして今回は、高齢者だと効果が出るのか見ていきたいと思います。



高齢者を対象に素早く筋トレとスロートレーニングの筋肥大効果を比べてみた…!

2009年のブラジリアカトリック大学の研究によると、高齢者を対象に素早く筋トレとスロートレーニングの筋肥大効果を比べてみたそうです。
この研究は69歳~76歳の男性高齢者20名を対象に行ったとのことで、まずは参加者を以下の2グループに分けたんだとか。

  1. 素早く筋トレグループ(9名)
  2. スロートレーニンググループ(11名)

んで、筋トレは両グループともこんな感じで行われたそうな。

  • 週2日、10週間行った。
  • 1RMの40~60%の負荷で、同じメニューをこなしてもらった。
  • 各種目8レップ、3セットで行った。
  • セット間の休憩は90秒だった。

因みに筋肥大については、上腕二頭筋(力こぶ)と大腿直筋(太もも)でチェックしたとのこと。では結果を見てみましょう。
素早く筋トレグループとスロートレーニンググループを比べてみた結果、

  • 大腿直筋(太もも)は、素早く筋トレグループでのみ筋肥大していた…!
  • 上腕二頭筋(力こぶ)は、両グループ共に筋肥大していたが、素早く筋トレグループの方がより大きく筋肥大していた…!

ということです。
つまり、高齢者でもスロートレーニングのメリットは特に見当たらず、むしろ素早く筋トレの方が良かった…!ってことですね。う~ん。残念…。



高齢者を対象に素早く筋トレとスロートレーニングの筋力・運動パフォーマンス効果を比べてみた…!

2006年のブラジリア大学の研究によると、高齢者を対象に素早く筋トレとスロートレーニングの筋力・運動パフォーマンス効果を比べてみたそうです。
この研究は、普段運動をしていない60~76歳の男性高齢者20名を対象に行われたそうで、以下の2グループにランダムに分かれてもらい、筋トレを行ってもらったそうな。

素早く筋トレグループ:1RMの60%のパワーで、できるだけ素早く8~10レップ、3セットの筋トレをしてもらう。
スロートレーニンググループ:1RMの60%のパワーで、2~3秒をかけて8~10レップ、3セットの筋トレを行ってもらう。

因みに両グループとも同じ筋トレメニューを週2日のペースで10週間行ってもらったらしい。また種目はベンチプレスレッグプレスだったとのこと。
気になる結果は、

  • 素早く筋トレグループは、運動パフォーマンスが明らかに上がっていた…!
  • 素早く筋トレグループは、ダンベルカールが50%、30秒間の空気イスが43%、それぞれ上がっていた…!
  • スロートレーニンググループは、ダンベルカールが3%、30秒間の空気イスが6%、それぞれ上がっていた…!
  • 筋力についても素早く筋トレグループの方が明らかに上がっていた…!
  • 素早く筋トレグループは、ベンチプレスが37%、レッグプレスが31%、それぞれ上がっていた…!
  • スロートレーニンググループは、ベンチプレスが13%、レッグプレスが8%、それぞれ上がっていた…!

って感じで、やはり素早く筋トレの圧勝…!となっておりました。



個人的考察

ということで、高齢者でも若者と同じ結果となりました。



参考文献

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19199198