最後は日本で行われたスロートレーニングの研究を見ていきます。



全身を使って、スロートレーニングと普通のスピードで筋トレの筋力・筋肥大効果を調べてみた…!

2008年の国立健康・栄養研究所の研究によると、全身を使って、スロートレーニングと普通のスピードで筋トレの筋力・筋肥大効果を調べてみたそうです。
そもそも同研究チームが行った以前の研究では、

  1. スロートレーニング+低強度(1RM約50%)
  2. 普通のスピードで筋トレ+高強度(1RM約80%)

を比べてみたら、膝の筋力・筋肥大が同じぐらい大幅に増加したそうなんですよね。しかしこの時は膝の運動効果しか調べなかったんで、いろんな部位をチェックしてみようとなったのが今回の研究になります。
まず研究者たちは、普段筋トレを行っていない健康な青年36名を集めまして、以下の3グループにランダムに振り分けたとのことです(1グループ12名)

  1. スロートレーニンググループ:1RM55~60%の負荷で、3秒で動いて3秒で元に戻るようにした。
  2. 普通のスピードで筋トレグループ:1RM80~90%の負荷で、1秒で動いて1秒で元に戻るようにした。
  3. コントロールグループ:座って何もしない。

筋トレ種目は以下の5種類を行ったとのこと。


上記の種目を、

  • 各3セットずつ行った
  • 平均レップ数は両グループとも8回
  • 週2回、13週間行った

そうです。
結果、

  • スロートレーニングで、全身(6部位)の筋肥大が合計で6.8±3.4%アップした…!
  • スロートレーニングで、全身(5部位)の1RMが合計で33.0±8.8%アップした…!
  • 普通のスピードで筋トレで、全身(6部位)の筋肥大が合計で9.1±4.2%アップした…!
  • 普通のスピードで筋トレで、全身(5部位)の1RMが合計で41.2±7.6%アップした…!
  • つまり、スロートレーニングも普通のスピードで筋トレも同じぐらい筋肥大・筋力がアップしていた…!
  • コントロールグループでは上記のような変化はなかった

とのことです。
結局、違いはなかったみたいだし、よく見たら普通のスピードで筋トレの方が若干結果が良いしでやはりスロートレーニングにメリットはなさそうですね…。



個人的考察

ということで、スロートレーニングの研究を色々みてきましたが、結果からみるに、自分の好きなスピードで自由に筋トレすれば良いのではないでしょうか…?



参考文献