旧石器時代(狩猟採集民)の食事をマネる「パレオダイエット」の効果を見てみよう! その15
「旧石器時代(狩猟採集民)の食事をマネる「パレオダイエット」の効果を見てみよう!」シリーズの続きです。
旧石器時代の食事から4つのモデルを作成し、三大栄養素の比率と脂肪酸摂取量を推定してみた…!
2010年のフローニンゲン大学の研究によると、旧石器時代の食事から4つのモデルを作成し、三大栄養素の比率と脂肪酸摂取量を推定してみたそうです。
今まで見てきたように、人類(ゲノム)は悠久の中で、ゆっくりと適応進化してきました。しかし、約1万年前の農耕開始、約200年前の産業革命から、人類の環境・ライフスタイルは一変しました。その結果、食生活や身体活動、ストレス、睡眠時間、環境汚染などのズレが生じ、文明病と言われる物が登場しちゃったんですよね。
なんで、当時の食事を知り、実践することで、このズレを修正できるんじゃないか…?となっている訳ですな。
そんな中でこの研究では、4つの旧石器時代の食生活をモデル化したとのこと。そして、食事中における、三大栄養素(タンパク質、炭水化物、脂肪)と脂肪酸を推定してみたんだとか。なんとも興味深い研究ですねー。
ではまずその4つのモデルってのを見てみましょう。
- モデル1:アフリカのサバンナで実際に狩猟採集できる植物性食品・動物性食品の食事モデル。因みに水産物は除外されている。摂取する肉を選んで食べた(骨格筋、骨髄、脳のみ食べて、内臓と脂肪は食べない)
- モデル2:アフリカのサバンナで実際に狩猟採集できる植物性食品・動物性食品と、水産物の食事モデル。摂取する肉を選ばず食べた。
- モデル3:アフリカのサバンナで実際に狩猟採集できる植物性食品・動物性食品と、水産物の食事モデル。摂取する肉を選んで食べた。
- モデル4:アフリカのサバンナで実際に狩猟採集できる植物性食品と、水産物の食事モデル。
それでは結果を見てみましょう。
まずは三大栄養素から。
- 三大栄養素の割合は、タンパク質25~29%、炭水化物39~40%、脂質30~39%だった…!
- つまり、タンパク質と脂質の摂取量が中~高く、炭水化物の摂取量が中程度の食事スタイルだった…!
- アメリカのタンパク質摂取量が15%なんでかなり高い…!
- 先進国の炭水化物摂取量は、男性49%、女性52%。推奨量が40~65%の範囲のため、低い…!
- 現在の西洋の脂肪摂取量は、約33%なんで、ほぼ同じ。推奨量が20~35%の範囲のため、ちょい高い…!
今よりも高タンパク、低炭水化物にしつつ、脂質を維持すれば近づけると…。
続いて、脂肪酸についての結果です。
- 現在の西洋の脂肪酸摂取量や推奨量と比較すると、モデルにおける飽和脂肪酸(中央値範囲11.4~12.0%、総範囲6.8~19%)の摂取量は高く、また一価不飽和脂肪酸(中央値範囲5.6~18.5%、総範囲3.1~39%)と多価不飽和脂肪酸(中央値範囲8.6~15.2%、総範囲8.1~21%)の摂取量は中~高かった…!
- 多価不飽和脂肪酸においては、α-リノレン酸(中央値範囲3.7~4.7%、総範囲2.1~5.8 %)の摂取量が高く、リノール酸(中央値範囲2.3~3.6%、総範囲1.7~6.2%)の摂取量が低かった…!
- 長鎖多価不飽和脂肪酸(LC-PUFA)(中央値範囲1日4.75~25.8g、総範囲1日3.38~51.3g)の摂取量が高く、オメガ3脂肪酸(中央値範囲1日2.26~17.0g、総範囲1日1.47~33.9g)の摂取量も高く、オメガ6脂肪酸(中央値範囲1日2.54~8.84g、総範囲1日1.91~17.4g)の摂取量も高かった…!
- α-リノレン酸とリノール酸の比率は、中央値範囲1日1.12~1.64g、総範囲1日0.61~1.79gであり、現在のα-リノレン酸とリノール酸の比率(0.09)よりも著しく高かった…!
- オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸の比率は、中央値範囲1日0.84–1.92g、総範囲1日0.22–3.07gであり、現在のオメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸の比率(0.85)よりも著しく高かった…!
思った以上に脂肪酸をガンガン摂っていますね~。
しかもα-リノレン酸(オメガ3脂肪酸の一種)をいっぱい摂っている感じ。一方でリノール酸(オメガ6脂肪酸の一種)は少ないみたいですね。
