マインドフルネス統合認知行動療法(MiCBT)ってなに?
但し、2016年のボストン大学の研究によると、
- 認知行動療法は、40年以上にわたって成長し、非常に効果的な治療法が開発され、広く受け入れられるようになった。しかし、マニュアル化されたプロトコルは数多く、やや複雑になり、効果的な研修や普及を妨げてもいる。そして感情障害は共通点が非常に多い事も明らかになっている。そのため、感情障害に対する統一的な心理療法を作れる可能性がある
としています。
確かに精神障がいの症状は共通点が多いんで、統一的に効果がある心理療法が作れそうですよね。
そこで近年すこ~しずつ出てきたのが、マインドフルネス統合認知行動療法(MiCBT)です。これは精神疾患を複数持っている方用に作られた認知行動療法なんですな。
マインドフルネス統合認知行動療法(MiCBT)ってなに…?
なんでも過去40年間、マインドフルネスを使ったプログラムが広く採用されてきたとのことで、その多くはマインドフルネスストレス低減法(MBSR)やマインドフルネス認知療法(MBCT)なんだとか。そしてこれらは元々ストレス対策やうつ病、うつ病の再発などに焦点を当てていたんですよね。
一方で、カユン博士の2011年の書籍や2015年の書籍、2018年の書籍によると、マインドフルネス統合認知行動療法(MiCBT)は、複数の精神疾患を持つ場合(併存疾患・重複障害)の方へのアプローチを基に開発されたものでして、中~重度の精神疾患患者を対象にしているそうな。
ということで今回のレビュー論文では、マインドフルネス統合認知行動療法(MiCBT)とマインドフルネス認知療法(MBCT)の違いについて、先行研究を見直ししてみたそうです。
但し、当ブログではすでに何度もマインドフルネス認知療法(MBCT)は出てきていますんで割愛します。詳しくは、
なんで、この記事では、マインドフルネス統合認知行動療法(MiCBT)の
- 起源・背景
- プログラム・実践
- エビデンス
を見ていきます。
1. 起源・背景
カユン博士の2011年の書籍や2018年の書籍によると、マインドフルネス統合認知行動療法(MiCBT)は、1989年から10年以上の研究開発を経てオーストラリアで独自に登場したそうです。因みにマインドフルネス認知療法(MBCT)の最初のテキストの出版とほぼ同時期に登場していたらしい。
当初(2001~2003年)、マインドフルネス統合認知行動療法は、平静訓練(Equanimity Training)と呼ばれていたらしいんですが、その後、2003~2006年にMindfulness-based CBT(MCBT)となったそうです。ただ、2006年にマインドフルネス認知療法(MBCT)との混同を避けるため、今のマインドフルネス統合認知行動療法(MiCBT)って名前にしたんだとか。
因みにマインドフルネス統合認知行動療法は、カユン博士がヴィパッサナー瞑想を科学的・臨床的に取り入れた治療法を作って支援したいと考えたのがその始まりらしい。
そしてマインドフルネス統合認知行動療法(MiCBT)は、マインドフルネス瞑想+認知行動療法となっており、主に併存疾患・重複障害の方への心理療法として開発されたんだとか。
最初の正式なパイロット研究は2003年に行われたそうで、その後、パイロット研究と改良が2010年まで続けられたとのこと。んで、2011年に、ついにマインドフルネス統合認知行動療法(MiCBT)の臨床テキストとマニュアル化されたプロトコルが書籍として初めて出版されたんだとか。
2. プログラム・実践
マインドフルネス統合認知行動療法(MiCBT)は、認知行動療法の曝露療法、その他の行動変容技法を取り入れております。また、行動変容技法に関しては、オペラント学習を取り入れていたりもするそうな。
んで実際、マインドフルネス統合認知行動療法でどんなことをするのかと言いますと、以下の4段階を順に行っていくみたい。
- 第1段階:この段階では、マインドフルネス瞑想を行い、気づきと注意・感情の調整に焦点を当てていく。つまりメタ認知を鍛える感じですな。具体的には、漸進的筋弛緩法と呼吸瞑想を行っていくとのこと。
- 第2段階:この段階では、マインドフルネス瞑想と曝露療法を行い、行動を調整していく。具体的には、ボディスキャン瞑想と曝露療法を行っていくとのこと。
- 第3段階:この段階では、第1段階、第2段階で身に着けたスキルを使って、対人スキルの開発に焦点を当てていく。具体的には、対人関係についての客観視、客観的な会話スキルの練習を行っていくとのこと。
- 第4段階:この段階では、心身の健康維持のためのマインドフルネス、思いやり、倫理観をまとめて、親切な心を作りつつ、再発を防ぐことに焦点を当てていく。具体的には、慈悲の瞑想やセルフコンパッションを行っていくとのこと。
上記プログラムを8週間~10週間で行っていくそうです。
実に様々な瞑想法を行っていくんですね~。
3. エビデンス
マインドフルネス統合認知行動療法(MiCBT)の研究はまだ始まったばかりなんで、研究数は少なめです。ですが、ざっくり見ていくと、認知行動療法やマインドフルネス瞑想で効果が出ている物は、マインドフルネス統合認知行動療法でも効果が出そうな感じ。例えば、不安やうつ病、慢性疼痛などですね。
但し研究者によれば、
- 2023年8月時点で、PubMedとPsycINFOで系統的レビューやメタ分析がないか検索してみたがなかった
とのこと。
この辺はこれからって感じですね。
個人的考察
以上、マインドフルネス統合認知行動療法(MiCBT)でした。
今までご紹介してきた認知行動療法をコンビネーションで使って行く…!って感じなんで、実践しやすいかと思います。
