先週の続きです。
今回はラストとして、2024年にトゥーロン大学が発表した、様々な食事パターンと睡眠の関係についてのスコーピングレビューを見てみます。



様々な食事パターンと睡眠の関係についてスコーピングレビューを行ってみた…!

2024年のトゥーロン大学の研究によると、様々な食事パターンと睡眠の関係についてスコーピングレビューを行ってみたそうです。
なんでも過去20年間で、睡眠と食事との間には複雑で双方向の関係があることが明らかになってきているとのこと。
もうちょい詳しく見てみると、

  • 睡眠不足により、食欲が約25%もアップする…!
  • 飽和脂肪と糖分の多い食事は、睡眠の質を下げ、睡眠パターンを見出し、徐波睡眠を減少させる…!
  • 逆に、メラトニンセロトニン、トリプトファンを豊富に含む食品の摂取や、GI値を気にした食事で睡眠を大幅に改善する可能性がある…!

って感じ。
ただ、まだまだ様々な食事パターンと睡眠の関係について分からんことだらけだったので今回、スコーピングレビューを行ってみることにしたらしい。
ということでまず研究者たちは、1998年~2022年12月までに発表された該当研究を、PubMed(MEDLINE)、ScienceDirect(Elsevier)、Scopusで検索してみたそうな。併せて手作業でも探してみたらしい。すると合計1,834件の研究が見つかったんだとか。
次にこの中で重複している研究を除きつつ、各研究の質をチェック、精査していったみたい。
最終的に選ばれた研究は115件でして、これらを基に全体像を把握してみたそうです。
それでは様々な食事パターンと睡眠の関係について一つ一つ見ていきますかー。
まずは朝食の有無と睡眠の関係です。

  • 小児・青年を対象としたほとんどの横断研究によると、朝食を食べない人は朝食を食べる人に比べて、就寝時間が遅く、睡眠時間が短く、自己申告による睡眠の質が低いと一貫して出ていた…!
  • 成人を対象とした研究でも、朝食を食べない人は就寝時間が遅く、睡眠の質が低かった…!但し、睡眠時間に影響はない様子だった…!
  • 1件の研究では、朝食を食べない睡眠時無呼吸症候群のある成人は、朝食を食べる睡眠時無呼吸症候群のある成人に比べて、睡眠開始後の覚醒時間が長かった…!
  • 1件の研究では、高タンパク質な朝食を食べる人は、朝食を食べない人に比べて、睡眠の質がアップしていた…!

とりあえず、子ども大人に関わらず、朝食を食べた方が、睡眠には良さそうですね~。
次は、夕食時間の遅さと睡眠の関係について見てみます。

  • 1件の横断研究によると、夕食時間が遅いと就寝時間が約30分遅くなっていた…!一方でもう1件の横断研究では、関係は見られなかった…!
  • 8件の研究によると、夕食時間の遅さと睡眠時間は関係なかった…!
  • 1件の研究では、夕食時間が遅いと睡眠時間が短くなっていた…!
  • プロアスリートを対象とした前向きコホート研究によると、夕食と就寝時間の間隔が長いほど睡眠時間が短くなっていた…!
  • 観察研究の大部分は、就寝時間に近い食事(夕食・間食・夜食)と睡眠の質の間には、負の相関関係があると出ていた…!但し、介入研究では反対の結果が出ていた…!
  • 1件のRCTでは、就寝時間に近い食事(夕食・間食・夜食)は、睡眠の質に影響はないと出たものの、夜間の体温上昇があった…!
  • 夕食の時間を遅らせることに焦点を当てた研究によると、入眠時は影響がなさそうに見えたが、その後、深い眠りが増えていた…!
  • 5日間遅い夕食をとった研究によると、睡眠開始後の覚醒時間が減り、結果、睡眠効率が改善した…!

こちらは良く分からない部分が多いですが、とりあえず、夕食が遅くなったり、寝る前に間食・夜食をしても睡眠への影響はあんまりなさそうですね~。
次は、食事のスケジュールを早めたり遅らしたりすることと睡眠の関係です。

  • 1件の横断研究によると、主観的な睡眠の質が低い人は、睡眠が良好な人に比べて、遅い時間の朝食と夕食を好む傾向があった…!
  • 妊婦を対象にした研究によると、睡眠の質が低い人は、睡眠が良好な人に比べて、遅い時間に食事をとることが多かった…!
  • 早食いと遅食いは、睡眠の質と関係なかった…!
  • 朝食・昼食・夕食の全ての食事時間が3.5時間遅れた研究でも、睡眠への影響はなかった…!
  • 6日間、朝食、昼食、夕食を5時間遅らせたRCTのクロスオーバーデザインでも、睡眠に影響はなかった…!また、メラトニンにも影響はなかった…!
  • 過体重・肥満な参加者に4週間のカロリー制限を行った研究でも、睡眠時間や睡眠の質に影響はなかった…!

とりあえず、食事のスケジュールを早めたり遅らしたりすることと睡眠は関係ないっぽいですねー。
最後は断食や不規則な食事、食事回数と睡眠の関係を見てみましょう。

  • 全体的に見てみると、日中の断食中に睡眠パターンが変化し、就寝時間が遅れ、夜間の睡眠時間が短くなる可能性があった…!
  • また、昼寝時間が増加するとも出ていた…!
  • 上記はいずれも自己申告に基づく物であり、客観的な方法による睡眠の質の結果はイマイチはっきりしなかった…!
  • 横断研究によると、リーンゲインズ(16:8ダイエット)などで食事時間が12時間以下の成人は、食事時間が12時間を超える成人よりも睡眠時間が長かった…!そして食事時間が長い成人は、カロリー摂取量と炭水化物摂取量が多かった…!
  • 一方で睡眠に有意な影響を与えるとでなかったものもあり良く分からなかった…!
  • 毎日の食事が不規則な人は、そうでない人に比べて、睡眠の質が低下していた…!
  • 例えば、思春期の女性の場合は不眠症リスクが上がり、大学生の場合は睡眠の質の低下、日本人労働者の場合は睡眠問題と不規則な毎日の食事パターンが関係していたと出ていた…!
  • 医大生を対象にした研究によると、1日2食以下しか食べないことは起床時間の遅さと関係があり、1日3食以上食べることは睡眠の質の向上と関係があった…!
  • 一方で思春期の女性を対象にした研究では、食事回数と不眠症は関係なかった…!
  • 普段の食事回数と7日後の睡眠時間・就寝時間を調べた研究でも関係はなかった…!

現時点で言えそうなことは、なんとなく断食は睡眠に良くないのかも…?ってことと、食事のリズムは毎日一定の方が睡眠に良さそうってことですかね~。



個人的考察

もう一度、朝食と睡眠のところを見ておくと、

  • 子どもが朝食を食べないと、就寝時間が遅く、睡眠時間が短く、睡眠の質が低くなる…!
  • 大人が朝食を食べないと、就寝時間が遅く、睡眠の質が低くなる…!

って感じでした。
以上を踏まえると、やはり朝食を食べた方が睡眠には良さそうです。



参考文献