障がい種別ごとの基本を抑えよう! その5「身体障がい:内部障がい」
「障がい種別ごとの基本を抑えよう!」シリーズの続きです。
内部障がい(内部障害)ってなに…?
内部障がいとは、臓器や免疫に関する障がいがあることを言います。もうちょい詳しく言うと、以下の7種類の障がいがある方の事を言います。
- 心臓機能障がい
- 腎臓機能障がい
- 呼吸器機能障がい
- 膀胱・直腸機能障がい
- 小腸機能障がい
- HIV(ヒト免疫不全ウイルス)免疫機能障がい
- 肝臓機能障がい
次に上記の7種類をもうちょい詳しく見ていきます。
1. 心臓機能障がい
心臓機能障がいとは、心臓機能の低下により、全身に酸素や栄養が行きづらくなった状態の事を言います。先天性な場合と後天的な場合がありまして、後天的な物としては、不整脈や虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞、心筋症、弁膜症、先天性心疾患、心不全)がございます。
んで当然酸素や栄養が行き届かないんで疲れやすいんですな。ただご存じの方も多いように、心臓ペースメーカーや人工心臓弁により日常生活を問題なく過ごせる人も多かったりします。
2. 腎臓機能障がい
腎臓機能障がいとは、腎臓の働きが弱まり、体内の有害な老廃物が体にとどまりやすくなった状態の事を言います。血中の老廃物が多いんでどうしても疲れやすくなるんですな。またご存じの方も多い通り、腎臓が全廃した場合は透析を行います。3. 呼吸器機能障がい
呼吸器機能障がいとは、肺の機能の低下により、呼吸がうまくできず、結果、酸素をうまく取り込めない、二酸化炭素をうまく排出できない状態になった事を言います。当然体内の酸素濃度が低く二酸化炭素濃度は多くなってしまうんで、疲れやすくなるんですな。必要に応じて、携帯型の酸素ボンベの利用や人工呼吸器付きの車いすを使用します。
4. 膀胱・直腸機能障がい
膀胱・直腸機能障がいとは、膀胱や大腸の疾患により、尿や便をためたり、排泄したりする機能が低下又は喪失した状態の事を言います。但し、尿や便をためる機能が失われた場合でも、体の外部の袋に蓄積できるように尿路変更や人工肛門(ストーマ)をつけることで、通常の生活を送ることができるとのこと。因みに人工肛門や人工膀胱を付けた人のことをオストメイトと言います。
5. 小腸機能障がい
小腸機能障がいとは、小腸の広範囲に及ぶ切除や疾患により、小腸の機能が不十分になった状態の事を言います。小腸は栄養を吸収するメイン器官なんで、ここの機能が低下すると、食べ物から十分に栄養を吸収できなくなってしまうんですな。結果、生活全般における、エネルギー不足や体力低下が生じるとのこと。因みに障がいの程度が軽度だと、夜間に液体栄養を胃にチューブで時間をかけて流し込み(経管栄養)を行う、重度の場合は点滴で血液に直接栄養を送り込む必要があるみたい。それと最近は在宅用や携帯型といった機器も使われるようになったんだとか。
6. HIV(ヒト免疫不全ウイルス)免疫機能障がい
HIV(ヒト免疫不全ウイルス)免疫機能障がいとは、HIVに感染し、免疫細胞が破壊され、身体の免疫機能が持続的に低下した状態の事を言います。HIVは感染すると、免疫機能を担う白血球を破壊しながら数年~10数年かけて増殖し、重篤な免疫不全を引き起こすんですよ。そしてこの免疫不全により、発熱や下痢、体重減少、全身の倦怠感などが生じるんですな。また、このような症状が確認されると、AIDS(後天性免疫不全症候群)と診断されるとのこと。
因みに現在では、服薬を継続することでウイルスの増殖を抑え、免疫機能も回復するようになったそうです。ただ、HIVは普通に生活している同居者にも感染しない、非常に感染力の低いウイルスとなっておりますが、未だに誤解や偏見があり、病気を隠して働いている人も多いのが実情みたい。
7. 肝臓機能障がい
肝臓機能障がいとは、様々な原因により栄養素の分解や合成、アルコールや有害物質の解毒などの肝臓の機能が低下した状態の事を言います。そして肝臓の機能が低下すると、疲労が回復しにくくなり、疲れやすくなるんですな。また、進行すると延命のために肝臓移植が必要となるとのこと。移植した場合は肝臓機能は正常になり社会復帰が可能となるが、免疫抑制剤を継続服用するなどは必要ってことでした。
更に肝臓移植の前後の数年間は通院や医療的管理が重要で、入院が必要な時期もあるそうです。それと移植1年後には通常の生活が送れるようになるものの、休職しても再度働ける職場かが支援のポイントになるとのこと。
内部障がいの方への支援のポイントと配慮事項
内部障がいは7種類もあるので、特性を踏まえた支援方法も多岐にわたりますが、共通しているポイントは以下な感じとなっております。
- 体力低下や運動能力低下について確認・配慮する。
- なるべく体力を使わない仕事にする。
- 重い物を持たない仕事にする。
- 走ったり素早く歩きまわる仕事は避ける。
- 坂道や階段を上ることの多い作業は避ける。
- 体力的に難しければデスクワークや軽作業、短時間の業務など、無理のない作業内容にする。
- 体調管理・体調不良について確認・配慮する。
- 体調不良による欠勤、遅刻、早退、中休憩など柔軟に対応する。
- 細かい休憩が取れるようにする。
- 疲れやすいため注意する。
- 過労になっていないか確認する。
- 体調を崩しやすいため注意・配慮する。
- 風邪を引きやすいため注意・配慮する。
- 睡眠時間が問題ない確認・配慮する。
- 食生活に問題が起きていないか確認・配慮する。
- 通勤の体力があるか確認・配慮する。
- 公共交通機関の利用に問題ないか確認・配慮する。
- 自家用車の利用を検討する。
- 階段やエスカレーター、エレベーターなどが問題ないか確認する。
- 通勤ラッシュや帰宅ラッシュ、満員電車などの時間帯に重なっていないか、問題はないか確認する。
- 通勤に問題がある場合は在宅を検討する。
- 極端な暑さ(作業場所や暖房の近くなど)・寒さ(作業場所や冷房の近くなど)が問題ないか確認する。
- 心臓機能障害の場合は電磁波を発する機器に気を付ける。
- 人工透析などの通院時間について配慮する。
- 気軽にストーマを交換できるよう、トイレの近くの席にする。
個人的考察
以上で身体障がい編は終了です。
次回は知的障がいについて見ていきます。
