先週の続きです。
引き続き、2020年にアル・クッズ大学が発表した、レビュー論文を見ていきます。



リスク要因①:老化

アルツハイマー病の最も重要なリスク要因はご存じ加齢となっております。
若年性アルツハイマー(若年性認知症)ってのもあるにはあるんですが、高齢者と比べればかなり稀でして、ほとんどのアルツハイマー病の症例は65歳以上で発症しているんですな。
但し、加齢により脳容積と重量が減ったり、シナプスが減ったり、アミロイドβやタウタンパク質の蓄積が起きてしまうのは普通でして、これらの変化が正常な加齢で見られる物なのか、初期のアルツハイマー病なのか区別するのが難しいみたい。


リスク要因②:遺伝

アルツハイマー病の発症に大きく関わっていると分かっているものの一つに、遺伝的要因が挙げられます。
しかもその割合はかなり高く、アルツハイマー病の症例の70%は遺伝的要因と関係があったらしい。70%はすごいですね~。
そしてアルツハイマー病における強力なリスク要因は以下とのこと。

  • アミロイド前駆体タンパク質(APP)
  • プレセニリン-1(PSEN-1)
  • プレセニリン-2(PSEN-2)
  • アポリポプロテインE(ApoE)
  • ATP結合カセットトランスポーターA1(ABCA1)
  • クラステリン遺伝子(CLU)
  • ブリッジングインテグレーター1(BIN1)
  • Toll経路における進化的に保存されたシグナル伝達中間体(ECSIT)
  • エストロゲン受容体遺伝子(ESR)
  • その他の遺伝子:ビタミンD受容体(VDR)、DNAメチル化・ヒストン・クロマチンなどのエピジェネティック因子(遺伝子のオンオフ機能)も関係あるかも。

因みにアルツハイマー病の症例の約3分の2は女性となっているそうな。また、いくつかの先行研究によると、アルツハイマー病の女性は男性よりもメンタル機能の低下が深刻である場合が多いみたい。この辺だけ考えれば性別もリスク要因と捉えられますね。



個人的考察

ということで今回はここまで。
続きは来週です。



参考文献

最後にご紹介します。