昨日の続きです。
塩分→Th17細胞→体内炎症→自己免疫疾患の流れになるので減塩が必要なのは分かりましたが、具体的にどれぐらいの塩分でヤバいのかを見ていきます。



1日15g以上の塩分食を1週間続けただけで自己免疫疾患リスクはアップしてしまう…!

2013年の人民武装警察兵站大学の研究によると、食事の塩分摂取量を変えると体内炎症はどうなるのか調べてみたそうです。
まず研究者たちは、健康なボランティアを募集し、36人の方が協力を申し出てくれたそうな。次にボランティア36人の尿と血液をチェックしつつ、食事介入の実験に納得できるか聞いてみたらしい。結果22人が実験参加に同意したとのこと。
その後、実験中に2人がリタイアしてしまったそうで、最終的なサンプル数は20人になったみたい。20人のうち男性が10人、女性10人といった感じで、平均年齢は29.75±1.95歳、平均BMIは21.92±0.69kg/m^2だったそうです。
続いて研究者たちは中国北部の農村部に住む高齢者を対象にした研究を確認し、1日の平均塩分が約14gであることをチェックしたそうな。これを基にしつつ、通常の塩分の食事、高塩分食、低塩分食の3段階の食事を考え、参加者に順番に試してもらったみたいです。
では食事介入の詳しい流れを確かめておきましょう。

  1. 1~3日目:3日間、通常の塩分食を食べた。
  2. 4~10日目:7日間、1日15g以上の塩分食(高塩分食)を食べた。
  3. 11~17日目:7日間、1日5gの塩分食(低塩分食)を食べた(1日5gはWHOの推奨値)

併せて、血圧や尿などもチェックしていったそうです。
最後に集まったデータを統計処理したそうで、結果、

  • 1日15g以上の塩分食(高塩分食)を食べると、体内炎症が激しく増加した…!
  • 血圧レベルの変化は無関係だった…!
  • 1日5gの塩分食(低塩分食)によって上記と真逆の反応を示す可能性はあったが、血圧は変化しなかった…!

とのこと。
つまり、わずか1週間(7日間)高塩分食を続けるだけで、自己免疫疾患のリスクはアップしてしまうと…。これはなかなか厳しい基準ですねー。



個人的考察

1日15g以上でアウトという、一つ基準が見えましたね。
次回はどれぐらいまで下げればいいのかを見ていきます。



参考文献