最も科学的に信頼できる性格診断として有名なビッグファイブ
以前、あっさりとご紹介しただけになっておりましたので、今回からビッグファイブの性格特性を深掘りしていこうかと思います。



更にビッグファイブを詳しく見て行こう…!

ビッグファイブを深掘りしていく上で、参考にしていくのがverywell mindの記事になります。この記事にはビッグファイブの要点が端的にまとめられていて非常に良い感じなんですよね。
まずビッグファイブについてですが、これは文字通り性格特性を5つに分類したものでして、その5つとは、

  1. 外向性→社交的か、活動的か…?
  2. 神経症傾向・神経症的傾向・情緒安定性→不安や緊張を感じやすいか…?
  3. 誠実性→まじめか…?
  4. 協調性・調和性→他人と上手くやっていけるか、他人にやさしいか…?
  5. 開放性→知的好奇心が高いか…?

となっております。
5つの特徴を知り、自分が高いか低いかをチェックすることで、自分を深く知ることが出来るんですよね。



性格特性の歴史

そもそも性格特性の始まりは1936年のゴードン・オールポートの研究だと言われておりまして、英語の辞書から性格特性にまつわる単語を4,000以上リストアップし、それを3つのレベルに分類したところから始まります。


続いて登場するのがレイモンド・キャッテルです。キャッテルは4,000以上の性格特性単語の絞り込みを行った人で、特殊な特性を排除し共通した性格をまとめるという作業をしました。結果、性格特性を171にまで減らします。更にキャッテルは大規模な研究を行い、最終的には171あった性格特性を16の性格特性まで絞り込んだんですよね。
その16個はこんな感じとなっております。

  1. 抽象性:想像力と実践性
  2. 不安:心配と自信
  3. 支配:力強いかと従順か
  4. 感情の安定性:穏やかと緊張
  5. 活発さ:自発性と抑制性
  6. 臨機応変さ:柔軟性と慣れ親しんだものへの執着
  7. 完璧主義:統制されたものと規律のないもの
  8. プライベート性:控えめとオープン
  9. 推論:抽象的と具体的
  10. ルール意識:適合と不適合
  11. 自立:自立と依存
  12. 感受性:優しい心とタフな心
  13. 社交的な大胆さ:抑制されないと内気
  14. 緊張:パニックとリラックス
  15. 警戒:疑いと信頼
  16. 暖かさ:外向的と控えめ

なんだかちょっと複雑ですね~。


一方、ハンス・アイゼンクは性格特性をたった3つに絞るという提案をします。
その3つとは、

  1. 外向性
  2. 神経症傾向
  3. 精神異常症

って感じです。
こちらは逆にあっさりしすぎやしませんか…?って思いますな。


んで、やっぱり他の人も同じ感想を持ったらしく、2つの性格特性をみた多くの研究者は、

  • キャッテルの理論は複雑すぎ…!
  • アイゼンクの理論は範囲が限定的すぎ…!

ってなったそうです(笑)


その結果、登場するのがビッグファイブになります。
ビッグファイブのスタートは1949年の研究から始まり、1967年の研究や別の1967年の研究1981年の研究1987年の研究とバージョンアップされエビデンスが蓄積されてきたそうです。そして、最も科学的に信頼できる性格診断となっていったみたいです。
但し、ビッグファイブも完璧な性格特性ではありません。例えば、外向性で考えてみると、現実世界では、ほとんどの人は極端な外向型でもなく、かといって極端な内向型でもありませんし分けるのも難しいです。大体は中間あたりのどこか(つまり両向型)となっております。
また、ビッグファイブの性格特性を裏付ける研究はたくさ~んあるそうなんですが、研究者によって微妙に5つの性格特性の捉え方が違う場合もあるらしいんですよね。
但しそれでも、使い勝手や正確さなどから、性格特性をチェックするならビッグファイブだ…!となっているのが現状です。