8月で夏真っ盛り…!
ということでコロナ制限もなく、ビアガーデンなど楽しんでいる方も多いのではないでしょうか…?適度なお酒は健康に良いなんて話もありますしね。
でもこれって本当なんですかね~?ってことで早速確かめてみましょう…!



適度なお酒は本当に体に良いのか…?

2015年のビクトリア大学の研究によると、適度なお酒は本当に体に良いのか系統的レビュー・メタ分析で調べてみたそうです。
そもそも適度なお酒なら健康に問題なし…!むしろ良い…!って研究がコホート研究のメタ分析なんかでありますが、研究者によれば、あれって実は比較されているお酒を飲まない人の不健康の範囲に問題があるんじゃないか…?って感じらしいんですよね。
そこで研究者は、お酒を飲まない人に含まれていた、以前にお酒を飲んでいた人なんかを除外して、改めてチェックし直してみたとのこと。
具体的には、まずお酒と健康(全死亡リスク)の関係を調べた先行研究をピックアップ、その後、質の高い研究を精査していったそうな。結果、87件の研究が基準を満たしていたとのこと。この87件の総サンプル数は3,998,626人でして、このうちの367,103人が死亡したと報告されていたみたいです。
では結果を見てみましょう。
まずは調整せずに87件の研究全てをメタ分析してみると、

  • 先行研究同様J字型曲線になった…!
  • お酒を少し飲む人(1日当たりのエタノール1.3~24.9g):死亡リスクが低下(0.86)していた…!
  • お酒をちょっと飲む人(1日当たりのエタノール1.3g未満):死亡リスクが低下(0.84)していた…!
  • 以前にお酒を飲んでいた人:死亡リスクがアップ(1.22)していた…!

とのこと。
従来の結果と同じ感じですが、細かく内訳を見てみると、以前にお酒を飲んでいた人は死亡リスクがアップしていたんですね~。
では続きまして、調整後の87件の研究全てをメタ分析してみた結果を見てみましょう。

  • お酒を少し飲む人では、死亡リスクの有意な低下は観察されなかった(0.97)…!

つまり、お酒を少量しか飲んでいない人やお酒を飲まない人に含まれていた部分を調整すると、死亡リスク低下のメリットはなくなってしまったと…。
またこの研究では、より質の高い・バイアスのない研究をピックアップし分析もしてみたそうなんですが、やっぱり結果は同じでお酒を少し飲む人の死亡リスクの低下は見当たらなかったそうです。更にお酒をちょっと飲む人の死亡リスク推定値が、お酒を少し飲む人やまぁまぁ飲む人の死亡リスク推定値とあんま変わらなかったそうなんで、適度なお酒は体に良い神話は崩れたみたい。



個人的考察

ということで、今も昔も全くお酒を飲まない又はお酒をちょっと飲む人(1日当たりのエタノール1.3g未満)以外は全て健康リスクがアップしてしまうという結果でした。



参考文献