今回は北欧ダイエット(ノルディックダイエット)の系統的レビューとメタ分析を見てみます。



北欧ダイエット(ノルディックダイエット)は慢性炎症対策になるのか…?

2018年のシャヒド・サドゥーイ医科大学の研究によると、北欧ダイエット(ノルディックダイエット)は慢性炎症対策になるのかRCTの系統的レビューとメタ分析を行ってみたそうです。
北欧ダイエット(ノルディックダイエット)ってのは、名前の通り、ノルウェーやデンマーク、スウェーデンやフィンランドなどの北欧諸国の伝統的な地元産の食品を多く食べる食事スタイルでして、具体的には、


を積極的に食べていく感じです。いかにも健康に良さそうな感じですな。
んで、先行研究では慢性炎症対策にメリットがある…!って結果と、ない…!って結果が出ておりまして、矛盾しているとのこと。
そこで今回研究者たちは、初めてここに焦点を当てた系統的レビューとメタ分析を行ってみることにしたんだとか。具体的には炎症マーカーである、CRP(C反応性タンパク)、IL-6(インターロイキン6)、TNF-α(腫瘍壊死因子)の影響についてチェックしたみたい。
まず最初に、2017年10月までに発表された該当研究をPubMed、ISI Web of Science、Scopus、Google Scholarで検索してみたそうな。すると全部で2,568件の研究がヒットしたとのこと。次にこの中で重複している研究を除きつつ、適格基準と除外基準に従って質をチェックしていったんだとか。
最終的に選ばれた研究は7件でして、そのうちの6件でメタ分析を行ったみたい。因みに総サンプル数は成人613人だったそうな。
では結果を見てみますかー。

  • 北欧ダイエット(ノルディックダイエット)の実践は、CRP(C反応性タンパク)に有意な変化を与えなかった(WMD-0.17mg/L)

あれま、案に相違して効果がなかったんですね…。
じゃあ、他の炎症マーカーはどうなんだ…?ってことで、3件の研究でメタ分析をしてみたんですが、結果は、

  • TNF-α(腫瘍壊死因子)に有意な変化を与えなかった(WMD0.23 mg/L)
  • IL-6(インターロイキン6)に有意な変化を与えなかった(WMD0.13 mg/L)

とのこと。
TNF-αもIL-6も影響なしだとは。すごく意外…。



個人的考察

ということで、残念ながら北欧ダイエット(ノルディックダイエット)は慢性炎症対策にならなそうな様子。ちょっと残念な結果ですよね。



参考文献