以前から呼吸法というものをいくつかご紹介しております当ブログ。
詳しくは色々な呼吸法まとめをご覧いただきたいのですが、たかが呼吸されど呼吸、なかなか侮れないものなんですよね。
んで呼吸法の中で個人的におすすめなのが「タクティカルブリージング・ボックスブリージング」と言われるものです。

  1. 口を閉じて鼻から4秒かけて息を吸う
  2. 4秒間息を止める
  3. 4秒かけて口から息を吐き出す
  4. 4秒間息を止める

を1セットとし基本4セット(落ち着くまでくり返してOK)行う形となっております。
そして「タクティカルブリージング・ボックスブリージング」を行うと自分のベストパフォーマンスが出やすくなると言われているんですよ。
では実際本当に効果があるのか…?ってことを調べた研究をご紹介致します。



タクティカルブリージングを普段から練習しておくとストレスに2倍以上強くなり冷静に対処もできるようになる…!

2012年のケベック大学ウタウエ校の研究によると、タクティカルブリージングの効果について調べてみたそうです。
この研究は現役のカナダ軍男性兵士41人(年齢18~60歳、平均年齢24.9歳、独身68%、兵役年数4.8年)が参加したそうで、そのうちの62%が実戦経験済みとのこと。
具体的な実験内容ですが、まず参加者全員に初日、タクティカルブリージングを15分間行ってもらったそうな。
続いて以下の2グループにランダムに振り分けて2,3,4日目の3日間過ごしてもらったらしい。

  1. コントロール群:ストレスマネジメントトレーニングを行わない。
  2. タクティカルブリージング練習グループ:Left 4 Deadという高ストレスがかかるホラーFPSゲームを1日30分しつつ、タクティカルブリージングを行う。

更に5日目の最終日、参加者全員は、即席の爆発装置がいきなり登場、爆破、負傷した兵士を応急処置するというシミュレーションに参加してもらったそうです(10分間)
最後にコルチゾールや心拍数など集められたデータを統計処理した結果、

  • タクティカルブリージング練習グループとコントロール群を比べてみると、コルチゾールに違いがあった…!
  • タクティカルブリージング練習グループの最終日シミュレーション前のコルチゾールは5.93で、シミュレーション後は7.22だった(差1.29)
  • コントロール群の最終日シミュレーション前のコルチゾールは5.82で、シミュレーション後は8.8だった(差2.98)
  • つまりタクティカルブリージング練習グループはコントロール群よりも2倍以上ストレスが軽減されていた…!
  • しかしなぜか心拍数はどちらも同じ感じだった。

とのこと。
更に面白いのが5日目のシミュレーション中に参加者が行った医療行為の正確さで、

  • タクティカルブリージング練習グループの45%が患者の胸の傷を適切に治療できていた…!
  • コントロール群の10%が患者の胸の傷を適切に治療できていた…!

って感じだったんですよ。
つまり、タクティカルブリージングを普段から練習しておくことによってストレスに2倍以上強くなり冷静に対処もできるようになる…!ってことですね。



個人的考察




参考文献