あっという間に12月も折り返しが見えてきております今日この頃。今年ももう残りわずかってことですね~。早い…。
ということで今年最後に何か役立つ内容を記事にしたいな~と思っておりまして、いろいろ考えた結果、冬のメンタル安定・改善に挑戦したい方向けの話をしようと思いまして。
ご存知の通り季節性感情障害(SAD)然りで精神障がいの方は冬から春先までは苦手としている人が多いんですよね。そのためメンタルを崩しがちなんですが、だからこそ安定させたい…!って気持ちの方が多いんではないかと。
ということでそんな話を残りの12月にボチボチしていきますー。



腸・脳・腸内細菌の関係

2015年のオッペンハイマーストレス・レジリエンス神経生物学センター(CNSR)の研究によると、腸・脳・腸内細菌の関係についてレビューしてみたそうです。
そもそも腸と脳はつながっていて双方向に影響を与えている…!って話がございまして、その結果どちらかが崩れると腸と脳に影響を与える…!と考えられております。
例えば、


なんかですね。
そのメカニズムはまだまだ分からないことが多いんですが、どうやら腸内細菌とその代謝物が、

  • 腸透過性
  • 腸の粘膜免疫機能
  • 腸の運動性
  • 腸の感受性

などに影響を及ぼしているからみたいなんですよ。
また、

  • 抗生物質による腸内細菌操作での実験
  • 糞便移植による腸内細菌操作での実験
  • 無菌マウスによる腸内細菌操作での実験

などにより、おそらく正常な腸内細菌がいないとストレスにやられちゃうこと、腸内環境(腸内フローラ)の改善によってある程度改善できそうな感じみたいです。
因みに腸内細菌の影響力は結構すごくて、

  • 不安
  • うつ
  • 痛み
  • ストレス反応
  • 摂食行動
  • 味の好み
  • 代謝

にまで及ぼす可能性がありそうとのこと。
では、正常な腸内細菌を増やしてみたらどうなんだろう…?ってことで2010年以降、様々な動物実験がなされてきたんですが、プロバイオティクスを使った結果、

  1. 感情的な行動
  2. 学習と記憶力
  3. 社会的行動と自閉症スペクトラム障害のような行動
  4. 摂取行動

への影響報告がされているんだとか。
プロバイオティクスによる、それぞれの影響については以下な感じだそうです。

  1. 感情的な行動:不安行動の減少とうつ行動の減少がみられた。
  2. 学習と記憶力:糖尿病のラットの記憶機能障害が改善した。但し、場合によっては悪化したケースもあった。
  3. 社会的行動と自閉症スペクトラム障害のような行動:社会的行動をとるようになった。行動異常の一部が改善した。
  4. 摂取行動:研究数は少ないが摂取行動に影響を与える可能性がありそうだった。

期待できそうなのはやはりメンタルへの影響ですかね。
それと成人の腸内細菌とストレスの関係については、かなりの証拠がありそうなんで特に気にしておきたいところです。



個人的考察

ということで腸内細菌は腸と脳の双方向に影響を与えるかもよーというお話でした。
流れとしては、

  1. ストレスや腸の粘膜炎症(体内炎症・慢性炎症)が起きる
  2. リーキーガットが起きる(腸透過性で毒素が漏れ出す)
  3. 脳に影響が出てメンタル不調…!

って感じなんで、スタートであるストレス(特に慢性ストレス)と腸の粘膜炎症(体内炎症・慢性炎症)対策を積極的にしていきたいですな。



参考文献