狩猟採集民の食事ってどのぐらいから食べられていたのか、今の食事、つまり西洋スタイルの食事はいつから始まったのか、何が違うのかなどガッツリ深掘りしたレビュー論文を見ていきます。



狩猟採集民の食事と西洋食について、その起源・進化・健康・違いをガッツリ深掘りしてレビュー論文にしたぞ…!って話

2005年のコロラド州立大学レビュー論文によると、狩猟採集民の食事と西洋食について、その起源・進化・健康・違いをガッツリ深掘りしてみたそうです。
そもそも全ての生物と同様に、現代人は祖先の環境に遺伝的に適応しています。当たり前ですが我々の祖先が生き残り、その結果として遺伝子の構成が決まっていったんですよね。
そして祖先の長~~い時間の生活スタイルは狩猟採集だったんですよ。つまり、祖先は狩猟採集生活を送っていたんで、その環境に適応する遺伝子の構成がされてきたんですな。
因みにその時代は旧石器時代(約250万年前から1万年前)となっております。
そして約1万年前に食生活とライフスタイルが大きく変化します。そう、農耕の始まりです。つまり約1万年前に農業と畜産が始まって新石器時代革命が起こったんですな。この環境変化は急速に進みます。例えば、食事やその他の生活スタイルの変化ですね。これは人類史・人類の進化の時間スケールから考えると、遺伝子が適応するには早すぎるんです。だって250万年かけての進化が、わずか1万年で足りる訳ないじゃないですか(笑)
ということで、この古代の環境に適応した遺伝子が、現代の西洋スタイルの食事や文化、活動パターンとすれ違い(不一致)を起こし、結果、現代に蔓延る、いわゆる文明病が多く出現しました。
文明病ってのは、このような古来には見られない・稀だった慢性疾患や健康問題なんかでして、現代で深刻な脅威となっている物を言います。例えば、

  • 肥満
  • 肥満が原因の病気や死亡
  • 心血管疾患(CVD)
  • 高血圧
  • 2型糖尿病
  • コレステロールの増加
  • 高齢における骨粗鬆症・骨密度の減少
  • 骨粗鬆症や骨密度減少による骨折とそれが原因の死亡率の上昇
  • がん(がんによる死亡の3分の1は肥満を含む栄養素問題だと推定されている)

などですね。
これらを防ぐためにも古来の人類の食生活を学ぶことは非常に有用だと言えます。



個人的考察

ということで今回はここまで。
次回は人類の食生活の特徴を見ていきます。



参考文献

後でご紹介します。