【加筆内容】アブラナ科の野菜はがんに有効なのか観察研究の系統的レビュー・メタ分析のアンブレラレビューを行ってみた!
「アンブレラレビューを見てみよう!」シリーズその106です。
アブラナ科の野菜はがんに有効なのか観察研究の系統的レビュー・メタ分析のアンブレラレビューを行ってみた…!
2024年のチチハル医学院の研究によると、アブラナ科の野菜はがんに有効なのか観察研究の系統的レビュー・メタ分析のアンブレラレビューを行ってみたそうです。
アブラナ科の野菜とは、例えばブロッコリーやキャベツ、白菜、チンゲン菜、小松菜、水菜、大根などの事を言います。これらの野菜の摂取はがんリスクを減らす可能性があったものの、先行のメタ分析では一貫した結果が出ていなかったみたい。そこで今回アンブレラレビューを用いて現時点の結論を出してみよう…!となったんだとか。
アブラナ科の野菜とは、例えばブロッコリーやキャベツ、白菜、チンゲン菜、小松菜、水菜、大根などの事を言います。これらの野菜の摂取はがんリスクを減らす可能性があったものの、先行のメタ分析では一貫した結果が出ていなかったみたい。そこで今回アンブレラレビューを用いて現時点の結論を出してみよう…!となったんだとか。
まず研究者たちは、2023年11月21日までに発表された該当研究をPubMed、コクラン、EMBASE、Web of Scienceで検索してみたそうな。
すると、
- PubMed:538件
- コクラン:5件
- EMBASE:209件
- Web of Science:483件
の合計1,235件の研究がヒットしたとのこと。
次にこの中で被っている研究を除きつつ、各研究の質をチェック、良い物をピックアップしていったらしい。結果、18件の観察研究の系統的レビューとメタ分析がピックアップできたんだとか。
更にここから、他の情報源から仕入れて精査した研究2件を加えたそうです。
ということで最終的に選ばれた観察研究の系統的レビューとメタ分析は、20件ということでした。
それでは結果を見てみましょう。
【肺がん】
- アブラナ科の野菜を1日100g摂取すると、肺がんリスクが19%も低下していた…!
- 喫煙経験のない人はアブラナ科の野菜の摂取量と肺がんリスクに有意な負の相関関係がみられた…!
- 元喫煙者と現在の喫煙者は有意差がなかった…。
- 以上から、喫煙は肺がんリスクと深いかかわりがありそうだった…!
【膀胱がん】
- アブラナ科の野菜の摂取量と膀胱がんリスクに有意な負の相関関係がみられた…!
- がんリスクが31%減少するとも出ていた…!
- 一方で、効果がないとする研究もあった。
【大腸がん】
- アブラナ科の野菜を摂取すると結腸がんリスクが低下していた…!
- ブロッコリーを摂取すると結腸直腸がんが統計的に有意に低下していた…!
- キャベツを摂取すると結腸直腸がんに影響を与えるが、ブロッコリーは影響を与えないという研究もあった。
【卵巣がん】
【膵臓がん】
- アブラナ科の野菜の摂取量が多いと、卵巣がんリスクが低下する可能性があった…!
- 一方で、ブロッコリーもキャベツも卵巣がんリスクに影響を与えないとする研究もあった。
- アブラナ科の野菜の摂取量と、膵臓がんリスクは関係ないと出ていた。
- 一方で、アブラナ科の野菜の摂取量と膵臓がんリスクに負の相関関係があるとも出ていた…!
- アブラナ科の野菜の摂取量が多いほど腎細胞がん(腎臓がん)リスクが有意に低下していた…!
【その他のがん】
- アブラナ科の野菜の摂取量と胃がんリスクに負の相関関係がみられた…!
- アブラナ科の野菜の摂取量と子宮内膜がん(子宮体がん)リスクに負の相関関係がみられた…!
- アブラナ科の野菜の摂取量と乳がんリスクに負の相関関係がみられた…!
- アブラナ科の野菜の摂取量と前立腺がんリスクに負の相関関係がみられた…!
- アブラナ科の野菜の摂取量と非ホジキンリンパ腫(血液のがん)リスクに有意ではないが負の相関関係がみられた…!
因みに研究者の結論は以下な感じらしい。
- アブラナ科の野菜の摂取は、肺がん、膀胱がん、大腸がん、卵巣がん、膵臓がん、胃がん、前立腺がん、結腸がん、腎臓がんのリスク低下と関係がある…!
- 子宮内膜がん、膵臓がん、非ホジキンリンパ腫のリスクについては、一貫性がなくてよく分からん…!
ということで矛盾している物はまぁまぁあったものの、アブラナ科の野菜を食べるといくつかのがんリスクが低下するみたいですねー。