旧石器時代(狩猟採集民)の食事をマネる「パレオダイエット」の効果を見てみよう! その4
「旧石器時代(狩猟採集民)の食事をマネる「パレオダイエット」の効果を見てみよう!」シリーズの続きです。
人類の食生活の特徴・農耕前後の違い
まずヒト科が出現してから500万~700万年の間に20種以上のヒト科が存在していた可能性があるそうです。そしてこの間に、絶滅したヒト科の全ての種が摂取していた単一の普遍的な食事はなかったと推測されます。だって、食事ってのは、地理的な場所、気候、生態系によってかわりますからね。しかし、農耕以前のヒト科の食事(=狩猟採集民の食事)には普遍的な特徴があるのも事実です。またその食事を知ることは、現在の西洋スタイルの食事がもたらす慢性疾患の原因を理解する上で有効な可能性があるんですな。実際にそういった研究も増えてきていますし…。
…ってことで、農耕以前の食事と以後の食事の栄養について見てみましょう。
まず農耕が始まる以前、つまり、人類が農業と畜産をする前の食生活は、必然的に加工が最小限に抑えられた野生の植物や動物の食品に限定されておりました。一方で、農耕の発達によって栄養価が変わりました。
最初は微妙な変化だったでしょう。んがしかし、産業革命後の技術の進歩はめっちゃスピーディーでして、これまで人類が経験していない・進化が追い付かない、新しい食品が主食として出てきます。更に重要なのは、特に産業革命以降に登場した、加工食品・超加工食品です。
そのため、農耕以前と以後の食生活を比較する際には、上記を踏まえて考えにゃ~いかんわけですな。
それでは、西洋スタイルの食事で見られる・農耕以前の人類が一般的に入手できなかった食品の種類とカロリーの割合ってのを見てみましょう…!
【乳製品】
- 食品名:カロリーの割合
- 成分無調整牛乳:1.6%
- 低脂肪牛乳:2.1%
- チーズ:3.2%
- バター:1.1%
- その他の乳製品:2.6%
- 乳製品の合計:10.6%
【穀物】
【精製糖】
【精製植物油】
【その他と合計】
農耕前の食事(狩猟採集民の食事)と今の食事(西洋スタイルの食事)では、こんなに違うんですね。特に1日に消費する総カロリーの割合なんて72.1%も違うなんて…。
しかもこれらの食品は、典型的な農耕以前の人類の食生活(=狩猟採集民の食事)では、ほとんど又は全くカロリーとしてなかったもの達とのこと。
因みに上記で挙げた食品たちは、巷にあふれる加工食品や超加工食品たちにたんま~り入っております。
例としては、クッキー、ケーキ、パン、シリアル、ベーグル、マフィン、クラッカー、チップス、スナック菓子、ピザ、ソフトドリンク、キャンディー、アイスクリーム、調味料、サラダドレッシングなどですね。お~恐ろしい…。
個人的考察
ということで今回はここまで。
次回はそれぞれの食品について深掘りしていきます。
参考文献
後でご紹介します。