謝り方って皆さんはしっかり勉強したことがありますか…?
私はなかったです。もちろん、基本的な謝り方は知っていますし、SSTなんかで利用者に伝えたりもしていますが、それが科学的に正しい謝り方なのか間違った謝り方なのかについては知らなかったんですよね~。
今回はそんなできればしたくない、でも、必ずするシーンが訪れるであろう謝罪について書いてみたいと思います。



一番いい謝り方とは…?

2016年のオハイオ州立大学の研究によると一番いい謝り方は自分の責任を認めることで、二番目にいい謝り方は問題の解決策を提示することらしいです。この研究の実験ではよくある6つの謝罪方法を試してみたそうで、謝罪の種類は以下の通りです。

  1. 自分の責任を認める
  2. 問題の解決策を提示する
  3. 後悔を表明する
  4. 何が悪かったかを説明する
  5. もう2度としないと表明する
  6. 許しを請う

皆さん一度は使ったことがある謝り方ではないかと…。
で、実際にどの謝罪で相手が許すのかというと、

  1. 自分の責任を認める→一番効果あり…!
  2. 問題の解決策を提示する→二番目に効果あり…!
  3. 後悔を表明する→微妙…。
  4. 何が悪かったかを説明する→微妙…。
  5. もう2度としないと表明する→ダメ…!
  6. 許しを請う→ダメ…!

だったみたい。ついついしてしまいたくなる方法ほど、ダメで、直球で謝罪と今後についてだけひたすら伝え続けるのが最も謝罪の効果が高いみたいです。
分かっちゃいるけど言い訳したくなるんだよな~。う~。気を付けよう…。


下手な謝罪とは…?

次に2017年のピッツバーグ大学の研究によると謝罪が下手な場合には共通点があったんだとか。それは、

  • 言い訳…!
  • 否認…!!
  • とぼけ…!!!

ということ。確かにこれらをされると謝る気があるのか…!って逆に腹が立ちそう…。
これもしたくなるけど、気を付けないと…。



どれぐらいの謝罪時間がベストなのか…?

ずーっと謝るのも謝れ続けられるのも辛いもの。じゃあ、どれぐらいの時間がベストなのかってことで、参考になるのが2018年のミズーリ大学などの研究。航空会社を使って謝罪のベスト時間を調べてみたんですよね~。結果はというと、なんと7秒でいいらしい。短いような気がするんですが、流れとしては、最初の7秒で共感して思いっきり謝り、その後問題解決や解決の方法の提示がベストみたいです。これは上記で挙げたオハイオ州立大学の謝罪で効果のあった方法をより実践レベルで使う場合に参考になるんじゃないかと…。
そっか…。7秒か~…。



集団に謝罪する場合はどうすべきか…?

次は複数の人に謝罪するときはどうすればいいのか、上記の方法と違いはあるのかって話ですが、基本的に集団も1対1でも方法は同じみたいです。但し、集団の方がより共感を得る事が大事ということです。また、現場が謝るのはダメで、責任者が謝るのがいいそうです(当然っちゃ当然ですが…。)
それとポイントとして、

  • あくまで責任転嫁しない
  • 感謝を他人に伝える
  • 相手が聞きたい事を伝える
  • 誰に謝っているのか分かるように被害者に向けて言葉を発する
  • 罪を償うための行動を用意してから謝る
  • 言い訳せず客観的に語る。但し、思っていない事は思っていないとはっきり言いつつ、発言は悪かったと言って謝る他人を責めない
  • 正当化もしない。正当化は皆がしてくれるように持って行く→自分を叩いて叩いて下げる
  • 問題の矮小化をしてはいけない

この当たりもついついやってしまうことはマイナスにしかならないとしっかり肝に銘じて、自分を叩いて悪かった部分をしっかり謝り続けるのがポイントみたいですね。



個人的考察

仕事をしていれば必ず謝罪するシーンはでてきますので知っておいて損はないのかな~と思い今回書いてみましたがいかがでしたでしょうか…?

私は油断するとついつい言い訳したくなってしまいますので、まずは上記の部分を忘れないよう意識しておきたいと思います。また、謝罪するときはこちらの感情も冷静でない場合が多いので、if-thenプランニングで事前に謝罪パターンへの移行をスムーズにしておくのもいいかと思います。

最後に以前に紹介しましたが悪くないときも謝罪すると印象が良くなるので私は常に謝罪をして謝罪するクセをつけたりなんかもしています。自分の謝罪ハードルを下げる練習みたいな感じですかね(笑)

ぜひご参考にしてください。



参考文献