【まとめ】赤色・青色を上手く使い分けるコツ!色の効果・イメージについて考える!
赤色は注意力アップ…!青色はクリエイティブ性アップ…!
突然ですが多色・多機能ボールペンって皆さんどう思いますか…?
私は結構好きでして、一本1000円ぐらいのを買ったりした時もあったんですが、結局、色々使って壊した結果(笑)、結論は学生時代から愛用しているゼブラのクリップオンマルチの透明(4色+シャーペン)が一番好きだったり…。
でも、そんなに色いる…?と思われたり、適当に色を使う人を見かけたりで上手く使えていない人がたまにいるんですよね~。
ということで、多機能ボールペンに必ず入っているであろう赤色と青色について有効な使い方をご紹介します。勉強や会議、パソコン上での文字色を付ける際に参考になると思いますので是非ご覧ください。んで赤色・青色の効果をまとめると、
- 赤色→注意力がアップした(青色より2倍アップした)。具体的には、誤字脱字など、記憶や細部の注意力がアップしていた…!
- 青色→クリエイティブ性がアップした(赤色より2倍アップした)。具体的には、レンガの新しい使い方が思いつくかなど、アイディアのひらめきがアップしていた…!
ということです。つまり、勉強や仕事(特に数字の確認、校正、添削など)は赤色で行った方がミスが減るということになります。逆に仕事(企画や会議などアイディアを求められるもの)の場合は青色を使用すると良い案が思いつきやすいかもしれません。
勝ちやすいのは赤色…!
2005年のダラム大学の研究によると、2004年のオリンピックの種目であったボクシング、テコンドー、グレコローマンレスリング、フリースタイルレスリングの4つの格闘技のユニフォームの色と勝率について統計を取ったそうです。通常、ユニフォーム(プロテクター)の色は赤色、又は青色を使用し、ランダムに割り当てられるそうで、もし、色の影響がないなら、勝率も統計的に区別できない状況になるはずでした。しかし、実際はさに非ず、赤色のユニフォームを着た選手は青色のユニフォームを着た選手よりも60%も勝率が良かったそうです。
これを見てもやっぱ色の影響ってあるんですね~。
自然界では赤=できるやつ…!
2001年のケンブリッジ大学の研究によると、色の違いによって、男性間のヒエラルキーに違いが出るのか調べてみたそうです。つまり、色によって、こいつは出来るやつ…!と周囲に思われるかどうかが関係しているのか調べたってことですね。この動物実験は、ガボン共和国で半放し飼い状態のオスの成体マンドリル10匹を対象に行われたとのこと。皆さんご存知の通り、マンドリルは鼻が赤い猿です。マンドリルの鼻の赤が鮮やかかどうかと、サルたちのヒエラルキーに共通点があるかで、赤色の効果を確かめられるという感じとなっております。
では、早速結果をみてみます。
まずは、最もはっきりとした赤色の鼻を持っていたマンドリル2匹についてですが、結果は、
- テストステロンが最高レベルだった…!
- 胸板ががっしりしていた…!
- 猿の群れの中で100%の時間を過ごしていた…!
とのこと。
続いて、普通以下の赤色の鼻を持っていたマンドリル8匹についてはこんな感じ。
- テストステロンレベルが低かった…。
- 体型も普通or貧相だった…。
- 猿の群れの中にいる時間が少なかった…。
つまり、はっきりとした赤い鼻を持っているマンドリルはヒエラルキーの上位にいたってことですね。そんでもって、実際、テストステロン値や体型まで影響が出ていたっと…。
自然界では、赤=できるやつ…!っていう優位性があるみたいですね。
赤色ユニフォームのサッカーチームは成績が良かった…!
2011年のグラナダ大学の研究によると、スペインのプロサッカーリーグにおける赤色のユニフォームとパフォーマンスの関係を調べてみたそうです。
この研究は大きく2つのパターンで行われておりまして、
- 研究1:ユニフォーム全体が赤色の物を着ているチームとそれ以外の色のユニフォームを着ているチームとで分けた
- 研究2:ユニフォーム全体又は一部が赤色の物を着ているチームとそれ以外の色のユニフォームを着ているチームとで分けた
そうで、その後、それぞれを統計処理してパフォーマンスの違いを見たらしい。
経営上の問題等を調整した結果は、
- 研究1について、赤色のユニフォームを着たチームの平均スコアは1.1071だったのに対して、他の色のユニフォームを着たチームの平均スコアは1.0001だった…!
- 研究2について、赤色のユニフォームを着たチームの平均スコアは1.1013だったのに対して、他の色のユニフォームを着たチームの平均スコアは1.0031だった…!
とのこと。
つまり、ユニフォームに赤色が入っていればパフォーマンスはアップするし、赤色の部分が多ければ多い程、チームの成績は高かった…!ってことですね。
ラグビーでも赤色チームの方がパフォーマンスがアップしていた…!
2012年のクイーンズランド工科大学の研究によると、ユニフォームの色と試合結果の関係について調べてみたそうです。
この研究は、オーストラリアのナショナルラグビーリーグ(NRL)で過去30年以上にわたって行われた試合(1979年の開幕戦から2008年の最終戦まで)の結果を使ったそうで、通常のシーズン試合と決勝シリーズの試合を使ったとのこと。因みに棄権試合や不戦勝は除かれたそうで、全部で5604試合あったそうな。
この5604試合の結果と赤色との関連性をみてみるため、統計処理したそうです。
気になる結果は、
- 赤色チームの方が実際にパフォーマンスがアップしていた…!
とのこと。
赤色チームは統計的に有意差があったみたいですねー。
単純な形での赤と青の効果を比べても結果は同じ…!
動物もスポーツも赤の方が有利そうって結果でした。でも、そもそも単純な形で赤と青を比べたらどうなのか…?ってのも気になりますよね。
2007年のスターリング大学の研究によると、赤は青よりも攻撃的で支配的というイメージがあるみたい。つまり、環境に左右されることなく、元々赤にはパワーアップの効果があるのかもしれませんね。
ニュートラルな環境でも赤色はやっぱり強そう・できそう・怒ってそうに見られた…!但し、女性から見ると…。
2015年のダラム大学の研究によると、今までの色の研究は競争的な状況で調べていたけど、ニュートラルな環境の場合はどうなのか…?について調べてみたそうです。
まず研究者は男性の画像を20枚用意し、服の色を赤、青、グレーに加工したそうな。
次に、この60パターンの画像を参加者100人(女性50人、男性50人)に見てもらったとのこと。
その後、以下の2つの質問に7段階で答えてもらったそうです。
【質問1】
- すごく友好的
- 友好的
- 少し友好的
- 普通
- 少し攻撃的
- 攻撃的
- すごく攻撃的
【質問2】
- すごく服従的
- 服従的
- 少し服従的
- 普通
- 少し支配的
- 支配的
- すごく支配的
合わせて、感情状態についても聞いてみたらしい(怒り・幸せ・不安・普通のどのイメージか)
最後に全てのデータを統計処理したそうです。
では結果を見てみましょう…!
- 色によって、攻撃性や優位性に明らかな違いがあった…!
- 赤色の服を着ている人は、青色やグレーの服を着ている人に比べ、攻撃的・支配的であると思われた…!
- 青色・グレーの服を着ている人は、攻撃性・優位性に違いはなかった…。
- 女性から赤い服を着た男性を見た場合、グレーよりも攻撃的であると思われた…!
- 男性から赤い服を着た男性を見た場合は、青色、グレーよりも攻撃的であると思われた…!
- 女性から見た場合、優位性は特に違いはなかった…!
- 男性から見た場合、赤い服を着た男性は青色、グレーよりも優位性があると思われた…!青とグレーには違いがみられなかった…!
- 赤い服を着た男性は怒っていると思われた…!
とのこと。
どうやらニュートラルな環境でも色のバイアスはありそうですね。しかも赤色はやっぱり、攻撃性・支配性・怒りと関係があったみたい。強そうで、できそうな人で、怒っているように見られがちってことですか…。
しかも面白いのがこれらが男性から男性を見た場合であって、女性から男性を見た場合は、強そうで、怒っているいそうってイメージはあるけど、できそうな人とは思われなかったということ。不思議ですね~。
この研究を現実の支援に活かすならば、
- 男性の利用者さんの就活の面接官が男性だったら、赤を身に付けると良さそう…!
- 男性の利用者さんの就活の面接官が女性だったら、色にこだわる必要はないかも…!
って感じでしょうかね…?
男性→女性=赤で魅力アップ…!女性→女性=赤は意味なし…!
2008年のロチェスター大学の研究によると、赤色は女性の魅力を高めるのか調べてみたそうです。
この研究は、全部で5つの実験を行っておりまして、ポイントをまとめてみると、
- 赤色は他の色に比べて、男性が女性をより魅力的であると思う色だった…!
- 男性は女性の赤色の効果に気付いていなかった…!
- 女性は女性が赤色の物を身に付けていても、特に魅力度はアップしなかった…!
- 男性は女性が赤色の物を身に付けていても、好感度や優しさ、知性への認識は特に影響はなかった…!
とのこと。
どうやら女性の赤色のメリットは男性に比べ少なそうですね。魅力度以外は特にメリットはなさそうですし、女性から赤色を身に付けた女性を見た時のメリットは何もなかったってのは面白いですね。
早速結果を見てみるとこんな感じ。
- 男性がレッドスクリーンをみると、持続時間を過大評価する傾向にあった…!
- 男性のレッドスクリーンの反応速度を見てみると、ブルースクリーンより明らかに早かった…!
- しかし、女性にはそのような現象は見当たらなかった…!
とのこと。
男性は赤色に反応しやすいようにできているみたいですね。それに対して女性は赤色の効果に冷静っぽいです。
赤色やパワータイの効果は間違いだった…!
2016年のヨーク大学の研究によると、先行研究で赤い服を着ると、リーダーシップ・優位性・信頼性がアップすると出ているけど、これって本当なのか…?について調べてみたそうです。今回、研究者が疑問に思った点は、今までの調査って静止画ばっか使っていたけど、動画だったら結果が違うんじゃないか…?って部分みたい。
んで研究者は全部で4つの実験を行っているんですが、一つ一つ見ていきたいと思います。
実験1:皆が知っている政治家の演説を見たパターン
最初の実験は、皆がよく知っている政治家の演説動画をみてもらい、赤色の効果を調べてみたそうです。この実験は、イングランドにある大学の学生60名(男性17名、女性43名、平均年齢20歳)が参加したそうで、バラク・オバマ元大統領が2008年に行った演説のYouTube動画を視聴してもらったそうな。動画は1分23秒で、オバマ元大統領が画面中央にほぼいる状態でスピーチをしている動画だったとのこと。
でも動画は少し加工が施されておりまして、元々オバマ元大統領のネクタイは、斜め縞模様のあずき色だったそうなんですが、そのネクタイの色のみ変えてみたそうなんですよ。
ネクタイの色合いは2パターン用意したそうで、
- 赤色のネクタイ
- 青色のネクタイ
にしたそうで、その動画を参加者に見てもらったみたいです。
また動画視聴後に参加者に、以下の3つの問いに答えてもらったそうな。
- この人はリーダーとしてどの程度優れていると思いますか?=リーダーシップ
- この人はどれくらい支配的だと思いますか?=優位性
- この人物はどの程度信頼できると思いますか?=信頼性
これらの質問を1(全く思わない)から9(非常に思う)までの9段階で評価してもらったとのこと。先行研究で赤色のメリットとして挙がっていた効果ですね。
結果がどうなっていたかと言いますと、
- 皆が知っている政治家が、赤のネクタイを着けようが青のネクタイを着けようが、リーダーシップ・優位性・信頼性が変わることはなかった…!
らしい。
この結果に研究者曰く、
- おそらく、参加者はオバマ前大統領の以前の経験を知っていたため、過度に影響を受けてしまい、結果、赤いネクタイのメリットが制限されたのだろう
としています。
すでにあるイメージのせいで赤色のメリットが出なかったのではないか…?ってことですね。有り得ますなー。
ということで研究者はこの疑問を解決する為、実験2に進みました。
実験2:皆が知らない政治家の演説を見たパターン
次の実験は、皆が知らない政治家の演説動画をみてもらい、赤色の効果を調べてみたそうです。この実験は、イングランドにある大学の学生60名(男性12名、女性48名、平均年齢19.47歳)が参加したそうで(実験1の方たちとは別の人)、スティーヴン・ハーパー(カナダの元首相)の選挙運動演説のYouTube動画を視聴してもらったそうな。動画は1分23秒になるよう加工され、ハーパー元首相が画面中央にほぼいる状態でスピーチをしている動画だったとのこと。
でも動画は少し加工が施されておりまして、元々ハーパー元首相のネクタイは、明るい水玉模様の青色だったそうなんですが、そのネクタイの色のみ変えてみたそうなんですよ。
…ってことで、ここからは上記実験1と同じ手順を繰り返します。赤色・青色ネクタイに加工して動画を視聴、その後、リーダーシップ・優位性・信頼性を9段階で評価するって感じですね。
結果、
結果、
- 皆が知らない政治家が、赤のネクタイを着けようが青のネクタイを着けようが、リーダーシップ・優位性・信頼性が変わることはなかった…!
だったとのこと。
結果は変わらずって感じだったみたいですねー。
しかし、研究者はここでこんな可能性を考えます。
ってことで、次はこれを調べてみよう…!となり実験3に進むわけです。
- 他の原因がまだ赤い服の効果を覆い隠している可能性がある。それは、スピーチの内容や話すピッチなどが、その後の判断に大きな影響を与えている可能性だ
ってことで、次はこれを調べてみよう…!となり実験3に進むわけです。
実験3:皆が知らない政治家の音なし演説を見たパターン
3つ目の実験は、皆が知らない政治家の音なし演説動画をみてもらい、赤色の効果を調べてみたそうです。この実験は、イングランドにある大学の学生60名(男性6名、女性54名、平均年齢19.40歳)が参加したそうで(実験1,2の方たちとは別の人)、トニー・アボット(オーストラリアの元首相)が自分の自由党が労働党とどのように異なるかの演説のYouTube動画を視聴してもらったそうな。動画は1分29秒になるよう加工され、アボット元首相が画面中央にほぼいる状態でスピーチをしている動画だったとのこと。
でも動画は少し加工が施されておりまして、元々アボット元首相のネクタイは、薄いピンドットが付いた青色だったそうなんですが、そのネクタイの色のみ変えてみたそうなんですよ。
…ってことで、ここからは上記実験1,2と同じ手順を繰り返します。赤色・青色ネクタイに加工して動画を視聴、その後、リーダーシップ・優位性・信頼性を9段階で評価するって感じですね。
但し、実験1,2とは違い、この動画は音なしで見てもらったんですよね。
では結果を見てみましょうか…。
- 皆が知らない政治家の音なし動画を見たら、赤のネクタイよりも青のネクタイを着けていた方が、リーダーシップ・優位性・信頼性があると評価された…!
とのこと。
なんと、今回は違いが出たのですが、青色の方が有利という、先行結果と逆の結果が出てしまいました…!
これについて研究者は、
- もしかしたら、ジェスチャーや表情などの影響かもしれない
としています。
しかし、研究者はここでまた疑問がでちゃうんですよ。…てか、小説を読んでいるみたいで面白い展開が続きますな(笑)
何が気になったかというと、
- そもそも先行研究では、画像(静止画)で赤い服(パワータイと呼ばれる赤いネクタイ)を身に付けると影響があるって話だったけど、本当なのか…?
ってことです。
つまり、そもそもスタートが間違っていなかったのか…?って話ですね。
そんで、じゃあ追試をしてみよう…!となったのが実験4になります。
実験4:皆が知らない政治家の演説画像を見たパターン
最後の実験は、皆が知らない政治家の演説画像をみてもらい、赤色の効果を調べてみたそうです。この実験は、オンラインによる口コミやソーシャルメディアを通じて参加者を募集し、ボランティア84名(男性34名、女性50名、平均年齢34.62歳)が参加したとのこと(実験1,2,3の方たちとは別の人)
実験3で使用したトニー・アボット(オーストラリアの元首相)が自分の自由党が労働党とどのように異なるかの演説のYouTube動画から画像(静止画)を作り、更に実験3の動画同様、ネクタイの色のみ変えてみたそうです。因みに画像は、アボット元首相が正面を向きつつ、少し口が開いた状態(話している最中)のものだったそうな。
あとは、上記実験1,2,3とほぼ同じ手順を繰り返します。赤色ネクタイの画像を43名が、青色ネクタイの画像を41名がそれぞれ見て、その後、リーダーシップ・優位性・信頼性を9段階で評価するって感じですね。
最後の実験の結果はこんな感じ。
最後の実験の結果はこんな感じ。
- 皆が知らない政治家の演説画像を見た場合、赤のネクタイを着けようが青のネクタイを着けようが、リーダーシップ・優位性・信頼性が変わることはなかった…!
…。
赤色の効果がなく、パワータイの効果もなかったという何とも悲しい結果ですね…。
んがしかし、最後の可能性が残されておりまして、実験1~3の参加者は女性が多かったため、赤の効果が出なかった可能性があるんですよ。
そこで男性18人に赤のネクタイ画像を男性16人に青のネクタイ画像をみてもらったそうなんですが、ここでもやっぱりネクタイの色は評価に影響を与えなかったらしい…。
以上、4つの実験を通して赤色やパワータイの効果は間違いだった…!ってな結論になるんですが、なぜ、先行研究と食い違いが出たのでしょうか…?
ここについて研究者は下記の可能性を示唆しております。
- 赤色の効果は非常に小さいのかもしれない…?
- 様々な色の服や模様、背景の色の効果によって赤いネクタイ(パワータイ)の効果は消えてしまうのかもしれない…?(赤色のネクタイの面積はスーツや背景の面積に比べて小さいので)
となると全身真っ赤やスーツで登場すれば可能性がありそうですが、それでは完全にメイプル超合金のカズレーザーさんになってしまいますね(笑)
てか、カズレーザーさんはこれを知っててあの恰好なのかも(頭が良い方なので)
個人的考察
ということで、赤色の服や赤色のネクタイ(パワータイ)の効果はありそうでなさそうという微妙結果でした…。
しかし、筆記では赤色と青色を上手く使い分けるのは良さそうですし、パソコンなども同様だと思いますので是非覚えておいてご使用ください。
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