脅威モニタリングと私が現場で使っている対応方法
メタ認知療法について社内研修を行った時、ふと、たまに使うテクニックを思い出したんでそれについて書いておきます。まぁ、私が支援で使って良かった実体験での方法なんでエビデンスレベルはあってないようなもんなんですが、一応記載しておきます。
脅威モニタリングと私が現場で使っている対応方法
メタ認知療法の動画の中で熊野先生がおっしゃっておりました脅威刺激への注意バイアス。
脅威刺激への注意バイアスとは脅威モニタリングのことを言いまして、例えば、
- 不安障がいの方が、あえて自分から不安になるものを探す
- うつ病の方が、あえて自分からネガティブになりやすい物、うつ病が悪化しそうな物を探す
ということをしてしまうことを言います。精神障がいの方を支援しているとよく見かけるのではないでしょうか…?あれって傍から見ているとなんであえてそんなことをするんだろう…?って思うんですが、そういうバイアスが働いているからなんですよね~。
が、しかし、実際どうしてそう上手くはいかないこともあるのが実践というもの。実践は常に応用問題ですからね~。
その持ってくる不安を詳しく見ていると、
- いつも抱えている不安(慢性的な不安。不安がないときに当て込まれることが多い不安)
- 突発の不安(何かの出来事がきっかけで表出した不安)
の2種類に大きく分かれていました。
んで、突発の不安はいつ、どれぐらいの規模の不安がくるか分からないし、解決難易度も分からない物が多いんですよね。それで気分の沈み方の幅が非常に大きい事が多い印象でした。一方で、いつも抱えている不安は、ある意味不安はあるけど安定しているってことが多い印象でした。
そのため、どうせ不安を抱えるのなら、自分も支援者も予想できてアドバイスなどもしやすい分かる小さな不安を持ち続けて安定してもらうって選択肢をとってみたんですよね。
すると、いつも抱えている不安なせいかいきなり気分が大きく沈むことがなくなり、脅威モニタリングもしなくなるってことが起こりました。
また、不安を持ち続ける安定感で一般就労ができたって方もいましたね~。
個人的考察
冒頭でも書いた通り個人の実体験の話なんで科学的根拠はほぼありません。ですが、実際使ってみて、結構効果があったので書いておきました。
他にも何もしていないと不安になるって方には、常に何かに向かっていてもらい安定してもらうっていう方法を使ったこともありますね。回遊魚みたいに常に泳いでいる方が調子が良いタイプとでもいいますか…。
もし、支援方法がなくて困ったときは試してみてもよろしいかもしれません。