予てより運動にはメリットがたくさんあるよ~って話をしてきておりました。まぁ、ちょっと考えただけでも皆さんたくさん思いつくかと思います。ですが、意外に見過ごされがちなのが逆方向。つまり、運動をするデメリットってあるの…?って話です。
何事も過ぎたるは猶及ばざるが如しってことで、運動も、やり過ぎればデメリットが出てくるわけですよー。
今回はそんなお話です。



過度な運動はバッドステータスのオンパレード

皆さんご存知の通り、運動はストレス(コルチゾール)を発生させますが、これが一時的な物だとむしろ体は元気になります。急性ストレスホルミーシスを発動させるってことですね。更にオートファジーで体内の古い細胞掃除も行われるんで良い事がたくさんあるんですよ。
しかし、これが長期間にわたるストレスになると一転しまして、例えばランニングで考えてみると、適度なランニングなら何も問題はないのですが、長時間のランニングのような過度な運動を行うと慢性ストレスとなり、デメリットのオンパレードなんですよね。
その辺についてはメイヨー・クリニックのサイトが参考になりまして、慢性ストレスにより

  • 不安の増加
  • うつ病の悪化
  • 消化器系の問題
  • 頭痛
  • 筋肉の緊張や痛みの発生
  • 心臓病、心臓発作、高血圧、脳卒中
  • 睡眠問題の発生
  • 体重の増加
  • 記憶力の低下
  • 集中力の低下

って感じで、バッドステータスがたくさん出てきてしまうみたいです。慢性ストレスでコルチゾールや他のストレスホルモンのバランスが崩れ、体内を混乱させ不健康になる可能性が高まるみたいです。そのため、運動もやり過ぎないようにぜひ注意していきたいところですね。



炭水化物を減らして運動負荷を上げると更に深刻な事態に…!

2005年のチェスター大学のRCTによると男性アスリート32人を対象に、運動負荷を上げた状態で高炭水化物食がどのような影響をもたらすのかを調べたそうです。
期間は6日間で結果、炭水化物の摂取量が少ない状態で運動負荷を上げると、ストレスホルモンが急上昇、免疫システムがダメージを受けてしまうみたいです。これは怖いですね~。因みに免疫システムがダメージを受けると肥満や常に疲れた感覚を味わうようになるんで、運動のメリットがかなり削られてしまう状態と言えます。
一応書いておくと、ある程度の炭水化物制限は問題ありません。以前にマイルドな糖質制限はメリットがあるよ~ってのも書きましたしね。
しかし、アトキンスダイエット(1日の糖質摂取量を20g以下に抑えるダイエット)などのようなハード糖質制限ダイエットでランニングみたいな長時間の有酸素運動を行うと、甲状腺がやられちゃったりします。
定期的にハードな有酸素運動をしている方は炭水化物も定期的に摂取した方が良さそうですね~。



筋トレもやり過ぎはヤバい…!

長時間の有酸素運動はヤバいんですが、実は筋トレのやり過ぎも同じくヤバそうなんですよね。
2000年のクイーンズランド大学の研究2002年のザールラント大学の研究によると、長時間の激しい運動トレーニングによってオーバートレーニング症候群につながる可能性があるよ…!ってことなんですよ。オーバートレーニング症候群ってのは、激しい運動の疲労が抜けきらないうちに更に運動を重ねていき、結果、慢性的な疲労状態になってしまうことを言います。
つまり、長時間の有酸素運動と同じく、長時間の筋トレややり過ぎも慢性的なコルチゾールの増加の原因になってしまうってことです。更に、テストステロンの量も下がってしまうんで、筋トレのメリットがかなりなくなってしまいます。
ということで、激しく運動し、たっぷり休憩時間を設けるってのが運動全般に於いて非常に重要ってことになりそうです。まぁ、言われてみれば当たり前なんですが、基礎基本が大事ってことですねー。
ということで、毎日激しい筋トレや長時間の筋トレもやらない方がよろしいかと思います。
自分も気を付けねば…。



慢性ストレスが多い人は運動後のコルチゾール濃度が高くなりやすいし、なかなか減らない…!

1995年のマイアミ大学の研究によると、アスリート39名を対象に普段のストレス度(慢性ストレス度)をチェックして、高ストレスグループと低ストレスグループに分けたそうです。
んで、運動テスト後の結果は、

  • 高ストレスグループは、低ストレスグループよりもコルチゾール濃度が高かった…!

だったそうな。
更に、

  • コルチゾールの増加は最大20時間も続いた…!

そうです。
つまり、普段の慢性ストレス度が高いと、コルチゾールの量が増加しやすく、また、下がるのにも時間がかかるみたいです。そのため、アスリートは病気や怪我になりやすくなる可能性があるんだとか。
普段の生活でストレスが多い方は注意が必要ですね。また、普段から長時間の有酸素運動をしている方も注意が必要そうな感じです。



個人的考察

週に5〜7日も長時間の有酸素運動をすると、ドーパミン5-HTP(トリプトファン)などの神経伝達物質に影響を与えたり、甲状腺機能低下症のような状態になったりと怖いんで気を付けていきたいところ…。
…と言いつつも、自分も毎日のジム通いが日課になっていまして、ほぼ週7近くで通っているんですよね。なんで非常に注意しております。
例えば、トレーニング=運動+休憩なんだ…!ってのを意識しています。そして、有酸素運動はHIITでさっと終わらせるように意識したりとか、わざとたまにサボってみたりとかもしています(笑)
やっぱ改めてこう見るとランニングはもうする気が起きんな~。



参考文献