説得を諦めるタイミングってあるの?って話
今回はそんな説得をしても駄目なとき、どこで諦めればいいのか…?そのタイミングについて書きたいと思います。
そもそもなぜ説得は難しいのか…?
そもそもなぜ説得とはこんなにも難しいのか…?って話なんですが、2017年のイリノイ大学の論文が参考になるかと思います。この論文は1994年~2015年にかけて延べ6878人を調べたいわゆるメタ分析で信頼度はかなり高めです。この論文によるとフェイクニュースは一度信じるとひっくり返しづらい。無理に近いそうです。つまり人間は、一度こうだ…!って思うとあとでそれは嘘でしたと伝えても意見を変えないみたいです。う~ん。人間って頑固…。
更に面白いのが2017年のラドバウド大学の研究でして、この論文によると専門家の正しい意見も素人40人が集まればつぶされるそうです。つまり、どんなに正しい意見も間違った意見を持つ人が40人集まってしまえばそれが正しいことになってしまうそう。まさに数の暴力。コワイ…。
でも、これは納得できる話でして、皆が良いというとなんとなく自分もいいんじゃないかとつられますよね~。これを社会的証明の原理と言いますが、まさに起こっている感じですね…。
クリティカルシンキング(批判的思考)がないと気付けないかも…。自分も気を付けよう…。
じゃあ、フェイクニュースを信じる人達ってどんな人達なの…?ってことですが、2017年のゲント大学の研究によるとフェイクニュースを信じる人たちは知能が低いそうです。こういう言いづらいことをさらりと言うのが科学って感じですが、あ~やっぱりそうかと納得してしまいますよね…。
4回説得して駄目なら諦めろ…!
説得する難しさが分かった所でじゃあ具体的に諦めるタイミングはいつなの…?っていうのは皆さんも疑問に持つと思いますが、これについて研究してくれた方がいまして、結論は4回説得して駄目なら諦めろ…!ということです。また、説得するときもポイントがあるそうで、
- 返答がいい(連レス)
- 大勢で説得
- 違う単語を使う
- 厳しい言葉はダメ。穏やかな言葉で伝える
- たとえ話をする(結論→たとえ話→結論がいい)
- ぼかしの言葉を使う
- 論破はダメ(叩きつぶすはダメ)
- 極端な言葉(最悪・最高・間違いない・誰でも・絶対的に)を使うのはダメ(思考の柔軟性のなさはダメ)
を意識して行うのが良いそうです。まとめると大勢でそれぞれ違う言葉を用い穏やかな口調で結論→例え話→結論で話しつつ、返答をすぐしていき、極端には言わずぼかした言い方をして論破にならないように気を付けるといった感じですかね(笑)まさにチームで協力してなだめるように説得するってイメージですね。
- 偽の情報を繰り返さない
- 新しい情報の細部を伝える
この2つを意識すると良いということです。説得に応じる可能性は低いですがわずかでも成功の可能性を上げたい方は意識してみるのがよろしいかと思います。
宗教の問題ですら30%も意見をかえた方法
最後に紹介するのが2014年のテルアビブ大学の研究でして、これによると激しすぎる賛成をすると宗教の問題ですら30%も意見をかえたそうです。つまり、極論をぶつけて否定を出すという方法ですね。宗教問題で意見を変えるのはかなり難しいのは皆さんも想像できるはず。その意見を変えるんだから有効な手段として使えるのではないかと思います。因みに2013年の研究でも同様の結果が出ているそうです。個人的考察
基本的にはチームで協力して説得をしていくことが重要ではないかと思っております。また、タイミングを見て極論をぶつけて否定が出ないか試すのもありかと…。そして4回やって無理ならスパッと諦めるというのがストレスや悩みを引きずらなくてよろしいのではないかと思います。
あと、説得はそもそも難しいんだっていうことをくれぐれもお忘れなきよう、宜しくお願い致します。