【まとめ】交渉術!話す前のポイント
ということで、交渉が苦手な方(私)が少しでも成功率を挙げるために使っている方法を紹介したいと思います。今回は、交渉で話し始める前にできることを主に紹介します。
交渉の基本
利用者や家族、企業など障がい者支援では様々な方と交渉することは皆さんご存じのはず。交渉のテクニックは色々ありますが、まずは一番大事な基本を書いておこうと思います。それは交渉では素の自分を出した方が良いということです。どういうことかというと、- 素の自分を隠す
- 隠すと不安になる
- 不安で頭の回転が悪くなる
- 認知能力が下がる
- 交渉の返しが悪くなる
という負のステップを踏むことになるからです。そのため、まずは基本主軸として素の自分を出していこうと思うのが大事です。その上で今日はちょっとこのテクニックを使ってみようと言った感じで料理にスパイスを一つ加える程度にテクニックを使うのがよろしいのではないかと思います。
また、慣れるととっさにあのテクニックを使おうと思い出せるようになります。まずはそれぐらいの冷静さや余裕を持てるようにするのがいいかと思います。
そのためにも不安・緊張対策や自信のつけ方などご覧になるのをオススメします。
戦いは始まる前からすでに始まっている…! その1 服装
交渉に限らず、対人コミュニケーションでは業界に合った服装で少しいい物を着ると説得力が上がるという研究結果があります。例えば、アパレル系の仕事なのにセンスも何もないようなジャージで行ったら(極端な例ですが)どう考えても説得力なんてないですよね(笑)少しフランクにいきたければ私服、しっかり交渉する場合はやっぱりスーツがよろしいかと思います。また、少しいい物と言ってもハイブランドを買え…!っていうわけではなくてあまりにも安すぎるもの(すぐ糸がほつれるみたいな服)は避けた方がいいという意味です。
そういえば以前にブログで書いた内容でもスーツを着た人とそうでない人を比べた実験では、スーツを着た人は実際にクリエイティブになったり交渉結果が良くなったりしましたのでやはり大事な交渉ではスーツがいいと言えますね~。
戦いは始まる前からすでに始まっている…! その2 交渉のタイミング
交渉を行うタイミングも重要です。イスラエルの刑務所の実験で仮釈放が許可されるかの判断は食事の前後で変化があるのか調べたんですよね。結果はなんと約65%も違ったそうです。ひえ~。なんて不平等な(笑)
理由は食事をして血糖値が上がり、その後血糖値が下がると判断力も下がるため、その際に仮釈放にすべきか否か判断するとその判断が甘くなるみたいですね…。
理由は食事をして血糖値が上がり、その後血糖値が下がると判断力も下がるため、その際に仮釈放にすべきか否か判断するとその判断が甘くなるみたいですね…。
この実験から分かることは、交渉や頼みごとのタイミングは仕事の始まりと食後(休憩後)がベストだということ。つまり、一般的な会社では12時~13時ぐらいが昼食だと思いますので食べ終わった後、午後一番で交渉すると成功の可能性が上がるということですね。また、人工的に作るのもありかと思います。例えば、仲が良い企業さんの相手方なんかにお菓子を持っていき、その場で食べる。その後頼みごとをするなんてのもいいかも…。う~ん。悪魔的な発想(笑)
戦いは始まる前からすでに始まっている…! その3 交渉前の5分間にすること
あと少しで大事な面接(交渉)だ!って時は誰しも味わうでしょう。
そんな時、もし5分以上時間に余裕があるなら、ぜひ以下のテクニックを行ってみてください…!
2015年のトロント大学の研究によると、プレッシャーに満ちた状況は、パフォーマンスにどのような影響をもたらすのかを調べてみたそうです。この研究では3つの交渉実験を行ったそうなんですが、例えば、134人(約60%が女性)を対象にした実験によると、プレッシャーに満ちた状況を作り、どのように対策すると良いのかを調べたとのこと。
具体的な実験の流れとポイントはこんな感じ。
- 男性同士又は女性同士で2人1組になってもらい、模擬面接を行ってもらった(面接官役の人はプレッシャーが低い状態、求職者役の人はプレッシャーが高い状態)
- 求職者役には面接前に「この面接では、あなたの交渉力をチェックするためのテストとなります」と嘘を言い、更にプレッシャーを与えた
- 全員に給与額や休暇などの待遇について模擬交渉(ロールプレイ)をしてもらった
すると結果は想像通り、
- 求職者役は、プレッシャーに押しつぶされ、自分の気持ちを上手く伝えることができず、交渉(面接)がグダグダになり、プレッシャーが低い状態よりもパフォーマンスが低下した…。
とのこと。
まぁ、当然ですがダメダメですね。
しかし、面白いのがここからで、実は同じようにプレッシャーをガンガン与えた人たちの一部に以下のことをしてもらっていたんですよね。
- 交渉前(面接前)に、自分の持っている経験や知識、スキルなどで、交渉(面接)に使えそうな物を5分間書き出すよう指示した。
すると結果は変わって、
- プレッシャーに満ちた状況でも、交渉力が大幅にアップ…!自分の気持ちを上手く伝えることができた…!
とのこと。
5分間書くだけで、プレッシャーに強くなり言いたい事を言えるようになるのは良いですね~。
書くことは、交渉(面接)に使えそうな物であれば、それがたとえ、家族や友達、過去のことなどでも良いそうです。プレッシャーがかかる直前に使えそうな自分の強みをとりあえず何でも書いてみてはいかがでしょうか…?
戦いは始まる前からすでに始まっている…! その4 名刺交換
交渉する相手と会ったときにまずは名刺交換するといった流れは超定番ですが、ちょっと待ってください。ここにもポイントがあります。名刺をもらったらそのままその場で少し待ってみてください。もし相手が、
- そのまま話す→警戒していない証拠なので交渉に入ってOK
- 1m以上(一歩下がって)離れて話す→警戒している証拠。すぐに商談に入らず、雑談(アイスブレイク)をして警戒心を解いてから交渉に入る
となります。ここで出方を間違えると成功率が下がるのでまずは相手の警戒心をチェックしてみてください。
戦いは始まる前からすでに始まっている…! その5 握手
もし、交渉前に握手ができるのであれば固い握手をすることをオススメします。
2012年のイリノイ大学の研究によると交渉前の固い握手で
- 自分がリラックスできた
- ストレスを減らせた
- 相手の信用・信頼がアップした
- 自分のカリスマ性がアップした
- 相手には自分が仕事ができそうにみえた
- 相手には自分が頼りになりそうにみえた
因みに握手は
- 片手で
- 乾いた手で
- アイコンタクトをして
- 握手の時間は2~3秒で
するといいそうです。意外だったのが両手よりも片手の方がずっといい効果があるということです。両手は逆にダメらしくこれを知ってから握手を求められたときは必ず片手でするようになったんですよね~。
戦いは始まる前からすでに始まっている…! その6 初対面での対応
初対面では笑顔で相づちすることと、感情を相手に伝えるといいそうです。これはなんとなくわかる話で初対面だとやっぱ緊張しますから相手が笑顔で相づちしてくれるとなんかいい人だな~って思っちゃいますよね。つまり信頼感がアップするんですよね。
それと感情を相手に伝えるといいのも納得できる話。緊張しているんですよ~みたいな感じでぶっちゃける、要は自己開示するということですね。自己開示をすると信用されやすくなります。これは私もよくやりますね~。オススメです。
個人的考察
いかがでしょうか…?
私みたいな内向的で交渉が苦手で理詰めなタイプなんか結構使えるかな~なんて思っています。また、ちょっとひと工夫して交渉が上手くなりたいなんて方にもお手軽な方法が多いのでぜひ使っていただけたらな~と思います。