先行研究により、マインドフルネスはダイエットに使えるぞ…！って話はあるものの、介入期間が比較的短い（例えば8週間）ことが多かったりします。また体重減少度とマインドフルネスにかけた時間をはかりにかけた場合、割に合うのかも良く分かっていなかったらしい。

そこで注目すべきなのが元々のマインドフルネス度が高い人たちです。もちろん瞑想などのトレーニングによりマインドフルネス度はアップできるんだけど、元来高い人ってのが一定数いるんですな。因みにマインドフルネスは遺伝的要因と環境的要因の両方によって影響される可能性が高いみたい。

但し、元々のマインドフルネス度が高い人たちを対象にした肥満研究はこの時点でわずか1件しかなく、それが2015年のブラウン大学の研究とのこと。この研究によれば、元々のマインドフルネス度が高い人たちと適正体重（BMIが18.5～25.0kg/m2未満）には、有意な正の相関関係があったそうです。

ただ繰り返しになりますがこの1件しかない為、今回これが合っているのか改めてチェックしてみることにしたんだとか。

この研究は、ニューイングランド家族研究（NEFS：New England Family Study）っていう前向きコホート研究のデータセットを使ったというもの。このデータセットから協力してくれる人を選びつつ、更に途中でリタイアした人なんかのデータを除いていったそうな。

最終的なサンプル数は394人でして、年齢の中央値は47歳でした。また男女比も大体同じぐらいだったみたい。んで主に調べた項目は、マインドフルネス度とBMI（DXAでチェックした）です。また今回の研究では肥満をBMI30.0kg/m2以上と定義したんだとか。

最後に集まったデータを統計処理した結果、以下のことが分かったそうです。

• 元々のマインドフルネス度が低い人は、高い人よりも、肥満の可能性が34%高かった…！（年齢、性別、人種や民族、出生体重、幼少期の社会経済的地位、幼少期の知能といった変数は調整済み）
• 元々のマインドフルネス度が中程度の人と高い人の肥満率は変わらなかった…！
• 元々のマインドフルネス度が低い人は、中程度の人よりも、肥満の可能性が34%高かった…！
• 元々のマインドフルネス度が低い人は、高い人よりも男性型脂肪量（ウエストにつく脂肪）が448g多かった…！
• 子ども時代に肥満ではなかったが大人になって肥満になった人は、子ども時代又は大人で肥満ではなかった人よりも、マインドフルネス度が低かった…！

どうやら元々のマインドフルネス度と肥満は逆相関の関係にあるっぽいですね～。