睡眠問題を抱えている方は、おそらくどの事業所にも通われているかと思います。
ということで今回は、不眠症に認知行動療法が効くのか調べた質の高い研究を見ていきます。



慢性的な不眠症に認知行動療法が有効なのか系統的レビュー・メタ分析で調べてみた…!

2015年のバーネット研究所の研究によると、慢性的な不眠症に認知行動療法が有効なのか系統的レビュー・メタ分析で調べてみたそうです。
まず研究者たちは、2015年3月31日までに発表された該当研究をMEDLINEやEMBASE、PsycINFO、CINAHL、コクランライブラリ、PubMedで検索したそうな。その結果、292件の引用論文と91件の論文が見つかったらしい。続いてこの中から質の高い研究をピックアップしていったそうで最終的に基準を満たしたのは20件の研究だったとのこと。
この20件の研究の総サンプル数は1,162人でして、そのうち女性の割合は64%だったみたい。因みに平均年齢は56歳だったそうな。
んで、結果を見る前に、ここで不眠症対策に使われた認知行動療法がどんなものか見ておきましょう。


上記のうち少なくとも3種類以上のテクニックをコンビネーションで使ったそうです。
それでは気になる結果を見てみますかー。
慢性的な不眠症の方に認知行動療法を実践すると、

  • 入眠潜時→19.03分改善…!
  • 入眠後の覚醒→26.00分改善…!
  • 総睡眠時間→7.61分改善…!
  • 睡眠効率→9.91%改善…!
  • 効果の持続力もありそう…!
  • 副作用は特になし…!

とのこと。いや~素晴らしい結果ですな。
この結果に研究者曰く、

  • 慢性的な不眠症の成人にとって認知行動療法は効果的な治療法であり、臨床的にも意味のある効果量を持っていた

としています。
睡眠薬と同等かそれ以上の効果が期待できる感じなんで、大変よろしいですな。



個人的考察

因みに1999年のラヴァル大学の研究によれば、48件の臨床試験をレビューした結果、不眠症には行動療法も良いみたいで、少なくとも6ヶ月間、効果が続いた人が70~80%ぐらいいたんだとか。
ということで、不眠にお困りの方は認知行動療法がおすすめです…!



参考文献