今回は心理資本(心理的資本)について書いておこうかと思います。
これは元々、上司が部下を育てる時に意識すると良い(上司自身が意識するのももちろん良い)んですが、結局、支援者が支援するときも意識すると良いんですよね~。
ということで、以下、「上司」と「部下」を「支援者」と「利用者」と置き換えて、考えつつお読みください。



心理資本ってなに…?

心理資本(Psychological Capital:略してPsyCapとも言う)とは、下記の4つのポジティブな考えを持つことができるか(持っているか・持ってもらえるようにできるか)ってことです。
その4つとは、

  1. 希望(Hope)→目標を達成するための強さがあるか
  2. 効力感(Efficacy)→自信を持って挑戦できるか
  3. レジリエンス(Resilience)→失敗を受け入れ、跳ね除け、成長・成功するような逆境力があるか
  4. 楽観性(Optimism)→ポジティブな視点を持てるか

となります。それぞれの頭文字をとって「HERO」なんて言う時もあるみたいです。
心理資本の考え方はトレーニングなどにより誰にでも持つことが可能とされています。また、資本として投資の対象になり得るとも考えられています。要は上司(会社)が部下(人)を育てていくときの指針(資本の投資先)として使うといいよ~ってことです(超ざっくりな良い方ですが)そして、心理資本の考え方を社員同士で持つことができると結果的に会社の業績もアップするっていうのが嬉しいところ。つまり、

  1. 個々の社員の心理資本がアップするように上司が指導やマネジメントを行ったり、環境整備をしていく
  2. 社員の心理資本がアップする
  3. 会社が好景気に…!

っていう良い流れができるんですよね~。これは科学的にも証明されていたり。
因みに逆回転もありまして、要は心理資本が持てずネガティブなループに入ると会社は不景気になったりもします。Oh no!



心理資本は大事と分かった…。では上司はどう部下に対して指導すべきか…?

なるほど、心理資本が大事で使えそうと分かったが、ぶっちゃけ、上司は部下に対して、具体的にどうすればいいの…?って疑問が湧くのは私だけではないはず…。
この部分を一言でまとめると、部下に対してなるべく簡単で数をこなせる仕事を与えるのが良い。なぜなら自信・希望を持てるようになるからってことになるみたい。
どういうことかというと、

  • 簡単な仕事だと目標を達成しやすい(希望)
  • 数をこなすと自信が持てる(効力感)
  • 簡単な仕事なら失敗しても気にしなくて済む(レジリエンス)
  • 数をたくさんこなせば失敗することもあると思えれる(楽観性)

といった感じ。要はローリスク・ローリターンでたくさんこなそう…!そしたら、自然と心理資本が育つよ…!育ってきたら、全体のレベルを少しずつ上げていこうって内容です。
これは当たり前な話で、部下は簡単な業務をたくさんやって小さな成功を積み上げて行く。上司は難しい業務をいくつかやって大きな成功を積み上げて行く。質より量だったのが上に行くにつれて、責任が重くなるのと比例するように量より質になっていくってのは、納得のいくところですからね~。



個人的考察

ということで心理資本でした。
冒頭で書いた通り、社内で上司が部下に対して使えるのはもちろん、支援者が利用者に対して支援していくときの指針としても役立ちますので是非ご活用ください。

あ~それとくれぐれも根拠なき自信(根拠なきポジティブ)にはご注意を…ってそんなことを言われなくてもすでに皆さんご存知ですよね~。すいません(笑)



参考文献