【まとめ】面接では確証バイアスとハロー効果を利用しよう!具体的には
新型コロナウイルスで就職難が予想される昨今。
ご多分に漏れず、障がい枠の求人や障がい者の一般企業への就職も苦戦は必須と言ったところでしょう。合同就職面接会も開催中止が相次いでおりますしね…。
そこで今回はこんな就職難だからこそ競争激化が予想されるため少しでも就職できる可能性がアップできそうな情報を3回にわたってご紹介していこうかと思います。
因みにここで紹介する内容は障がい者だけではなく一般の方も、もちろん使える話ばかりなのでご覧になって損はないはず…。
100ミリ秒で有能・無能・信頼の有無を判断される…!
以前に面接対策の記事で面接では第一印象が大事だ…!好感度が大事だ…!ってことを書きました。まずはここについてもう少し詳しく書いておこうかと思います。
ご存知の方も多い通り、人は一瞬で正確に仕事ができるかどうか見抜ける力を持っています。これは遺伝子に組み込まれた能力で、はるか昔、人類が原始人だった時、集団で生き残っていくのにこの人は有能か無能か、信頼するにあたる人物かどうかを判断しなければいけなかったためです。だって、もし役に立たなかったり、裏切って逃げたりしたら全員死んでしまい生き残れませんからね~。
その一方で一瞬で判断した結論について、裏付けをするように内容をこじつけてしまう現象も起こったりします(いわゆる確証バイアス)どういうことかというと、
- 面接の始めのあいさつが明るかった…!→その後声が小さくなっても、落ち着いている人だな~と思ってしまう(本当は無理して最初だけ明るかったとしても)
- 面接の始めのあいさつが暗かった…!→その後明るく振る舞っても、暗い人が無理して明るく装っているんだな~と思ってしまう(本当は最初緊張していただけだったとしても)
って感じ。面接ではないですがこの確証バイアスはよく起こる現象の一つで、例えば詐欺に遭っていてもたまたま連絡が取れないだけと思い込んだり、恋愛で最初良い人だと思い込んでしまうと、後で浮気をしていても、たまたま女の人と話していただけと思ってしまうなんて現象がこれ。あとはDV男にDVを受けている女性が「たまに殴るけどあの人は本当は優しい人。それを知っているのは私だけ」ってなことを言っているパターンも確証バイアスが働いている状態と言えます。あれ、傍から見たらそうじゃないって分かるのに本人がそう思ってしまうのは自分に都合のいい情報だけを集めて組み合わせる確証バイアスが働いているからなんですよね~。おぉ怖っ。
話がそれました(笑)
ということで確証バイアスは良くも悪くも使いようなんで、これを知っているだけでも第一印象がなぜ大事か、好感度がなぜ大事か納得できるかと思います。
では次に気になる一瞬とはどれぐらいなのかですが、プリンストン大学のアレクサンダー・トドロフ博士の2006年の研究によると人は顔をみて、有能か無能か、信頼できるかどうかの判断をおよそ100ミリ秒(1秒=1000ミリ秒)で行っていたそうです。この研究では大学生に一瞬(100ミリ秒)だけ写真を見せた後、その写真の顔の魅力や好感度、能力、信頼性、攻撃性なんかを評価してもらったとのこと。
結果、顔と評価に強い相関関係があったらしい。因みに最も強い相関関係は信頼性だったそうで、研究者曰く、おそらく顔がそこにあるとあなたはすぐに信頼できるかどうかを判断できるだろうとのこと。
また、この研究によると相関関係は最大0.5秒~1秒に増加したときまであったそうなんで、つまり、面接室に入った瞬間や面接が始まった瞬間、下手したら履歴書の写真をみた時点ですでに結果がほとんど決まってしまうかもしれないんですよね~。うわ~お。
ということで企業や面接室に入ってから笑顔を作るでは全然間に合わんので顔を作ってから企業や面接室に入る…!が正解。
これだけ覚えているだけでも全然違うと思います。
ということで企業や面接室に入ってから笑顔を作るでは全然間に合わんので顔を作ってから企業や面接室に入る…!が正解。
これだけ覚えているだけでも全然違うと思います。
ハロー効果を使うべし…!
以前にチラッと登場したハロー効果。コロンビア大学のエドワード・ソーンダイク教授が1920年の論文で発表しています。ハローとはHELLO!ってあいさつ…ではなくて(笑)神様や天使の頭の上にあるわっかのこと。つまりハロー効果とは一つすごい…!って思うことがあるとそれに引きずられて他のことについてもすごい…!すごそう…!って思ってしまうバイアス(思い込み)のこと。例えば、
- 学校の先生が言うことは専門外でも全て正しいことを言っているような感じがする…!
- 医者が言うことは専門外でも全て正しいことを言っているような感じがする…!
- 英語が堪能だとあとは全然ダメでも仕事がすごくできそうな気がする…!
- 良い学校を卒業していると仕事が出来そうな気がする…!
- 役職がついている人の話は正しそうに感じる…!
- すごい資格を持っている人は何でもすごそうに見える…!
って感じ。これは逆パターンもあって、例えば良い学校を卒業していないから仕事ができなさそうに見えるってのもハロー効果となります。
因みに名刺に役職や資格を書くのはこういう人物だって紹介の意味はもちろんありますがハロー効果を狙っているなんて場合もあったり(権威性など他の効果もありますが)
また話がそれました(笑)
先程の確証バイアスと被っている部分はあるのですが、要するにハロー効果も実は就職活動や面接で使えますってことです。目立つ特徴(自己アピール)を1つしっかりする、できるように練習しておくことによって相手はそこから全体像を想像し、この人は仕事ができる…!って思ってもらえたらしめたもの。あとは面接官が勝手に良い想像をしてくれます(笑)
自己アピールするところが自分にはない…。よく分からん…!って方は自分の強みを知ることが先決。就職活動において自分の強みを知っているか否かで1.2倍内定をもらえる確率が変わるなんて研究もありますからね~。
自分の強みを知る具体的な方法は、
って感じです。どちらも過去にご紹介している内容ですので合わせてご覧ください。
最後におまけとして信頼感を出すのも重要です。これも過去に紹介していて
あたりをご覧いただくとよろしいかと思います。
個人的考察
支援者がこの確証バイアスやハロー効果を上手く使いたい場合は面接同行の際がオススメです。私が良く行う方法としては、面接直前(面接室入室直前など)に面接を受ける利用者さんに何か面白い事を言うってことをします。最近の例だと私は直接同行しなかったのですが同行するスタッフに「ハットトリック」って直前に利用者さんに言ってみて~と頼みました。この利用者の方はフットサルを趣味としている方で面接のちょい前にハットトリックの話で盛り上がって笑っていたんですよね~。んで、実際に面接後、同行スタッフに聞いてみると面接直前にもかかわらず笑っていたということでした。笑顔で面接室に入室できたんではないかと思います。
実践例だとこんな感じです。他にも企業に向かっていて緊張していたら会社見学みたいで楽しみだな~とかのんきなことをあえて言ってみたりとか。
参考になれば幸いです。