新型コロナウイルス感染症が始まってからもう1年ぐらい経つようで、未だに右往左往と大変な感じですよね…。
皆マスクしているのが普通で、顔面を見ることなんてそうそうなくなってしまったんで、身近な人の顔すらどんなだったか忘れてしまいそうです(笑)

話が変わりまして、コロナに限らず、風邪やインフルエンザなど様々な物に対して手洗いは非常に有効な対策だと昔から言われております。
ということで今回は、手洗いについてまとめておきます。



結局手洗いってどうやるのが正解なの…?

はるか昔の記憶を手繰り寄せると、手洗いの仕方を教わったような気はするのですが、実際、手洗いってどうやるのが正解なんですかね~?当事業所では、施設外就労(スタッフ、利用者で企業に行き仕事をすること)で食品工場なんかに行ったりしているのですが、そこで手洗いのやり方が決まっていたりするんですよね。例えば、あの方法なんか結構良さそうなんですが(食品工場なんで当たり前)、さすがにエビデンスの確認をしているのかまでは分からない訳でして(笑)
ということで、結局手洗いってどうやるのが正解なの…?って疑問からまずは解決したいと思います。

調べてみると、世界には大きく分けて2種類の手洗い方法があるみたい。


手洗い方法①WHO式手洗い

皆さんご存じWHO(世界保健機関)が提唱している手洗い方法が下記になります。




手順は、

  1. 水で手の全体を洗う
  2. 石けんで手の平を洗う
  3. 手の甲、手の甲側の指、指の間を洗う
  4. 手の平、手の平側の指、指の間を洗う
  5. 指先を洗う
  6. 親指の周りを洗う
  7. 爪を洗う
  8. 水で手の全体を洗う

時間は約1分といったところ。


手洗い方法②CDC式手洗い

CDC(アメリカ疾病予防管理センター)が提唱している手洗い方法が下記になります。




手順は、

  1. 水で手の全体を洗う
  2. 石けんで手の平を洗う
  3. 石けんで手の甲を洗う
  4. 指の間を洗う
  5. 爪の間を洗う
  6. 水で手の全体を洗う

時間は約50秒といったところ。

比べてみると、WHOの方がステップが多く時間も若干長めって感じですね~。



WHO式手洗いとCDC式手洗いを比べてみた…!

2016年のグラスゴー・カレドニアン大学の研究によるとWHO式手洗いとCDC式手洗いのどちらがいいのか調べてみたんだとか。この実験の参加者は医師42人と看護師78人の合計120人。病院の壁にWHO式手洗いとCDC式手洗いのポスターを貼り、どちらかで手を洗ってもらったということ。結果は、

  • WHO式手洗い→21%のバクテリアが減っていた
  • CDC式手洗い→6%のバクテリアが減っていた

ということで、WHO式手洗いの勝利と言うこと(手洗いの時間も長いですしね)
っと、ここで気になるのが、21%はともかく6%って意味ないんじゃ…。って思うのですが、これでも十分ということ。というのも、CDC式手洗いでも重度の感染症をもたらすバクテリアは減っていたそうなんですよ。

因みに研究者曰く、感染を防ぐうえで最も重要な行為は手洗いということなので、WHO式手洗いかCDC式手洗いをマスターしておくことはかなりのコロナ対策になると言っても過言ではないかもしれませんね~。



手洗い最強…!

この手洗い最強説は2011年のコクラン共同計画のメタ分析をみると明らかになります。このメタ分析ではサンプル量や実験の質が高い67件のデータをもとに結論を出しておりまして、信頼度は抜群。気になる結論は、

  • 手洗い最強…!なぜって、コスパが良いから…!

ということです。手洗いは医療機関に行かずとも誰でも自宅で簡単にお金もかけず風邪やインフルエンザ、新型コロナウイルス等、様々なウイルス感染症を防げる手段であり、コスパが良いので最強の予防策なんだそうな。