今回は1ヶ月ほど前にご紹介したHIFTの更新内容です。



HIFTを更に深掘りしていく…!

2018年のケネソー州立大学などレビュー論文によると、HIFT(ハイ・インテンシティ・ファンクショナル・トレーニング)の定義やこれまでの研究について振り返ってみたそうです。
そもそもHIITに比べHIFTは比較的新しいトレーニング法の為、知名度が低く、効果についてもあまり知られていなかったりするそうです。そのため、やり方の概要をつかみつつ、定義を決めてみたそうな。
まずHIFTについてですが、有酸素運動と筋トレの両方を行う運動法で、それぞれの運動レベルに合わせて強度を変更でき、反復的な有酸素運動よりもいろんな筋肉を使うため、心肺機能だけでなく、筋力や柔軟性もアップすることが期待されております。
またHIFTについて調べた研究のほとんどは、クロスフィットのテンプレトレーニング法を用いているそうで、


なんかをしているそうです。
そして研究者は、HIFTの定義を以下のようにしたいと提案しております。

  • 様々な機能的動作を取り入れ、それぞれの運動レベルに合った高強度で行い、一般的な体力(心肺機能や筋力、体組成、柔軟性など)と運動パフォーマンス(例:瞬発力やスピード、パワー、筋力など)をアップさせるようデザインされたトレーニングプログラム

定義が定まったところで、次にHIITとHIFTの違いについて見ていきます。


HIITとHIFTの違いってなに…?

HIFTでよくある誤解は、

  • HIFT=HIITじゃない…?

っての。確かにHIFTとHIITは、高強度を使うなど、共通点はいくつも存在しますが、研究者曰く、明確な違いがあるそうです。
まず違いの一つ目はHIFTは筋トレもするという点です。
HIITは有酸素運動を行うのでランニングやサイクリングなどをするのみとなります。それに対してHIFTは上記で挙げたようにスクワットやデッドリフト、クリーンやスナッチ、プルアップ、垂直ジャンプなど、様々な動きの筋トレを行い全身運動を行っていくんですよね。
そのため、HIITと同じようにHIFTも心肺機能はアップしますが、HIFTは更に筋力の大幅なアップも追加で期待できるそうです。
二つ目の違いは、休憩時間の間隔です。
HIITは細かく休憩を挟むことを基本としていますが、HIFTの場合は、可能な限り短い時間で特定の回数の繰り返しを完了するか、又は制限時間内で出来るだけ多くの繰り返しを行うことを目標にしている為、休憩時間が存在しません。一連のエクササイズが終了するまで休憩はなしってことですね。


HIITとHIFTってどっちが優れているの…?

HIITとHIFTってどっちが優れているのか…?って話ですが、研究者曰く、

  • 現段階では、両方のトレーニングを比較したデータが不足しているためよく分からん…!

とのことです。
ただし、HIFTはHIITでは観察されなかった複数のパフォーマンスアップが見受けられたそうで、今後の研究結果によってメリットが明らかになってくるかもですねー。


HIFTのメリットってなに…?

HIFTを行うと、どのようなメリットがあるかですが、まとめてみると以下のような感じだそうです。

  • VO2max(心肺機能)の大幅なアップ(~12%)
  • 体脂肪の減少(~8%)
  • 骨のミネラル含有量のアップ(~1%)
  • 他の有酸素運動や筋トレよりも楽しく感じる
  • 運動を継続しようとする意思が高まる
  • インスリン感受性の大幅な改善
  • 身体能力の大幅なアップ
  • メタボの大幅な減少
  • 心血管疾患や死亡率を発症する健康リスクを大幅に改善
  • ミトコンドリアも元気に…!
  • 一般的なフィットネスよりもケガ率が低い

健康とダイエットの両面に有効であり、楽しく続けやすいってのは良いですね~。



個人的考察

警察や消防、軍隊のトレーニング法としてもオススメとのことでなかなかポテンシャルが高そうな予感。
難点としては、色々道具が必要なことですかね(ある程度代用は可能そうですが)



参考文献