今日もポケモンGOの研究を見てみます。



ポケモンGOは従来のゲームと違い、能動的で、座ってゲームするイメージを変え、身体的・精神的健康を改善し、社会的交流を増やす可能性がある…!

2021年の台湾の国立体育大学の研究によると、位置情報ゲームは心身の健康に役立つのか調べてみたそうです。
この研究は、ポケモンGOを1年以上プレイしている成人ユーザーを対象にしたもので、参加者は台湾に住む34名の方々。
この34名のうち、

  • 男性が61.8%、女性が38.2%
  • 参加者のほとんどが20~25歳(32.3%)か、26~30歳(29.4%)
  • 参加者の約3分の1の方が社会人(35.5%)か、学生(32.3%)
  • 参加者のほとんどが1日60分未満(38.2%)か、121~180分(38.2%)ポケモンGOをプレイしていた

とのこと。
実験は参加者全員に対面又はオンラインで1対1のインタビューを行ったと言うもので、大体30~40分行われたそうな。
んで質問内容は以下の3つプラスアルファだったらしい。

  • ポケモンGOが好きで続ける理由はなんですか…?
  • その理由はあなたにとってどのような結果をもたらしますか…?
  • その結果、あなたは、どのようなメリットを得ましたか…?
  • 上記の各質問を更に掘り下げる質問をした。

最後にインタビューの結果をまとめてその共通点を見つけてみたそうです。
では、どんな感じだったか見てみましょう…!

  • ポケモンGOをプレイする理由:普及率・ゲームデザイン・AR・子ども時代の思い出・目新しさ・好奇心が関係していた。つまり、ポケモンGOのAR技術やゲームデザイン、ポケモンの懐かしさがプレイする動機だった…!
  • ポケモンGOのメリット:気分が良くなる・空想・子ども時代を懐かしめる・友人や家族との関係の維持・新しい友人を作る・スキルの開発・屋外に出る・身体活動・環境への再認識・競争が関係していた。つまり、ポケモンGOを行うと様々なメリットがあると感じていた…!
  • ポケモンGOとソーシャルネットワーク:社会的関係・人と場所の関係・個人の健康・達成感・自己実現が関係していた。つまり、ポケモンGOは家族や親戚、古い友人、新しい友人、そしてプレイヤー自身の間のつながりを構築又は再構築するのに役立っていた…!
  • 以上から位置情報ゲームは、従来のビデオゲームやオンラインゲームで言われた肯定的な社会的行動や結果を制限するのではなく、生み出す可能性を秘めていた…!

ポケモンGOは従来のゲームと違い、能動的で、座ってゲームするイメージを変え、身体的・精神的健康を改善し、社会的交流を増やす可能性がある…!ってことですな。
因みに研究者は、ポケモンGOが一般的な身体活動(スポーツ)に取って代わることはできないとおっしゃっておりました。この辺は以前に書いてきたとおり、運動を行うきっかけとして使うのがよろしいようです。



個人的考察

せっかくなので、論文中に出てきた個人的に気になった研究をさっとご紹介しておきます。
2018年のハエン大学の研究ではポケモンGOが青少年の認知能力とEQ(感情的知性)に与える影響を調べているんですが、ポケモンGOを8週間プレイしたグループはそうでないグループに比べ、社交性が大幅にアップしたそうです。また、2017年のミシガン大学ディアボーン校の研究によると、ポケモンGOはオンラインでの社会的交流に留まらず、オフラインでの社会的交流も増やす効果があったみたい。
そのため、引きこもりや社会的交流が苦手な人に使えるかも…?と書かれておりました。
引きこもり問題はなかなか突破口が見つからないんで、もし位置情報ゲームが役立つなら嬉しいですねー。



参考文献