今回は、褐色脂肪細胞を効率よく起動させる方法について考えてみます。



褐色脂肪細胞を効率よく起動させるにはどうすれば良いのか…?

寒いところにいると痩せる…!みたいな話を聞いたことがございませんか…?
その理由は寒さにより体を温めようとして脂肪が燃えるからって感じです。人間の体の奥底の温度(深部体温)は常に一定に保たれるようにできておりまして、ここの温度が危うい状況になると、脳(視床下部)は体を温めようと必死になるんですよね。エアコンとかの自動温度調節機能みたいな感じですな。
んで、深部体温に危機が迫った時、体はどんな事をして体温を上げようとするかと言いますと、

  • 体をブルブルさせる
  • 血管を収縮させ血圧を上げる
  • 褐色脂肪細胞を活性化させる

って感じです。
これらを行い体温を上げて、深部体温が一定になるようにして内臓の働きが鈍るのを抑えます。つまり、寒さでダイエットを考える場合、褐色脂肪細胞を起動させる必要があり、そのためには、脳に寒くてヤバい…!と錯覚させる必要があるんですよね。
そしてこの錯覚ってのがポイントでして、本当に深部体温を下げるまでの寒さは必要ないんですよ。つまり体の表面が寒ければOKってことです。例えば冷水シャワーを浴びる場合は、時間にもよりますが、20~10℃の間、おそらく12〜17℃ぐらいが良さそうで、体が勝手にブルブルするレベルまでは必要ありません。
でもシャワーとかの温度って分からないものもありますよね。そんな時は感覚で判断するのも良かったりします。具体的には、シャワーを浴びた瞬間に、冷たっ…!ってなる、ちょっと嫌な感じがするレベルぐらいが良い感じ。瞬間的に、冷たっ…!(嫌だ)と思ったということは、脳が錯覚した証拠なんで褐色脂肪細胞が起動するきっかけとして十分ってことですな。
それとシャワーをどこに当てるかですが、基本的には肩や肩甲骨が良い感じ。この辺に褐色脂肪細胞ってのは多くいるんですよ。但し、ここばっか当てれば良いって訳でもないんで、好きに浴びていいのではないかと。兎に角、脳が錯覚さえおこせりゃ良いんで。
因みに私は、つま先→すね→太もも→お尻→腕→肩(肩甲骨)→顔にしております。要は下から上にかけて順番にかけていくって感じですな。



褐色脂肪細胞の起動のカギとなるのはアドレナリン…!

ついでに褐色脂肪細胞の起動のカギとなるのはアドレナリンだよ~って話もしておきましょう。
1993年のフランス国立衛生医学研究所レビュー論文では、アドレナリン受容体と白色脂肪細胞(普通の脂肪)・褐色脂肪細胞(痩せる脂肪)の起動の関係について詳しく書かれております。
なんでも研究によれば、アドレナリン受容体の5つのサブタイプが、白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞の起動に関わっているそうで、

  • 白色脂肪細胞:α2アドレナリン受容体とβアドレナリン受容体が拮抗していると存在する
  • 褐色脂肪細胞:α1アドレナリン受容体とβアドレナリン受容体が積極的に協力していると存在する

みたいなんですよね。
つまり、ヒトの脂肪分解はアドレナリン受容体のバランスによって制御しているみたいなんですな。なんで正常なカテコールアミンの分泌なんかもダイエットに重要となっております。



個人的考察

褐色脂肪細胞のダイエット効果はあくまでも超サポート機能程度なんですが、それよりも免疫機能のアップという効果がありますんでぜひ取り入れておきたいところ。ということで、冷水シャワーを浴びてみませんかというお話でした…!



参考文献