【加筆内容】知的障がい以外の障がいを持つ方の平均寿命は短いのか? 眼疾患・視覚障害の方編5
加齢による視力低下で死亡リスクは高まっていたけど色々な要因の可能性がありそう
2005年のジョンズ・ホプキンス大学の研究によると、加齢による視力の低下と死亡リスクの関係について調べてみたそうです。
これまでにも加齢による視力の低下が死亡リスクを高める可能性を示唆する先行研究はあったものの、イマイチはっきりと分かっていなかったそうな。また、その原因がうつ病の発症が関係ありそうって話もあったんで、この度、それらの可能性をチェックしてみたらしい。
この研究は、ソールズベリー眼科評価プロジェクトっていうデータセットを用いたもので、メリーランド州のソールズベリーに住む65歳から84歳の高齢者2,520人を対象にしたと言うもの。まずは実験開始時、参加者の自宅にアンケートを送り基本情報などを答えてもらったりしたそうな。また両眼の視力検査をしたり、うつ症状についてどうかアンケートを用いてみてみたらしい。
その約2年後に再度、参加者に同様のアンケートや検査を実施、そこで亡くなった方や転居した方のデータを除外したそうな。更にそこからうつ病の症状があった人のデータも除外して、因果関係を整理したそうで、最終的なサンプル数は1,991人になったとのことです。
最後にデータを統計処理した結果、以下の傾向があったみたい。
- スタート時の視力の低下は、死亡リスクの上昇と関係していた(HR1.05)
- 2年間で視力が2段階以上回復した人は、死亡リスクが低下していた(HR0.47)
- 2年間で視力が3段階以上低下していた女性は、死亡リスクが上昇していた(HR3.97)
- 2年間で視力が3段階以上低下していた男性は、死亡リスクに有意差はなかった(HR1.32)
- これらの結果は、うつ病と関係なかった。
確かに、加齢による視力低下で死亡リスクは高まっていたけど、男女の違いがあったり、うつ病は関係なかったりでイマイチはっきりしなかったっぽい。
この結果に研究者曰く、
- 視力と死亡リスクに因果関係があるとすれば、それはさまざまな変数による結果が高そうだ
としています。
色々な要因が複雑に絡み合って出た結果みたいなんで、これって原因は分からないみたいですね。
個人的考察
眼疾患・視覚障害の方の平均寿命研究はイマイチ関係あるのか分からない結果の物が多いですね。