【まとめ】北欧ダイエット(ノルディックダイエット)ってなに?やり方と健康効果を見てみよう!
北欧ダイエットとは、
をたくさん食べつつ、魚料理は週3回、
- 菜種油(オメガ6脂肪酸)
- 低脂肪乳製品
- 砂糖入り製品(加工食品)
は食べないという、食事スタイルのことを言います。
まぁ、見たらわかる通り、いかにも健康に良さそうな食事法ですよね。
北欧ダイエット(ノルディックダイエット)の健康効果についてRCTの系統的レビューとメタ分析を行ってみた…!
2018年のシャヒド・サドゥーイ医科大学の研究によると、北欧ダイエット(ノルディックダイエット)の健康効果についてRCTの系統的レビューとメタ分析を行ってみたそうです。
そもそも以前から北欧ダイエットは心血管疾患リスクの低下に役立つって話はあったものの、先行研究ではっきりした答えが出ていなかったそうな。そこで今回RCTの系統的レビューとメタ分析を行い、総コレステロール、LDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪、血圧の影響について調べてみることにしたらしい。
まず研究者たちは、2018年2月までに発表されている該当研究をPubMedやScopus、ISI Web of Science、Google Scholarといったデータベースで検索してみたそうです。次にヒットした研究を該当基準と除外基準に照らし合わせて精査していったらしい。最終的に選ばれたRCTは5件でして、総サンプル数は513人ということでした。
これらのデータを使い、系統的レビューとメタ分析を行った結果、
- 総コレステロールが有意に低下(-0.38mmol/l)
- LDLコレステロールが有意に低下(-0.30mmol/l)
- HDLコレステロールに影響なし
- 中性脂肪に影響なし
とのこと。
悪玉コレステロールの数値が良くなったのは嬉しいですね。
また、4件のRCTでメタ分析をした結果、
- 収縮期血圧が有意に低下(-3.97mmHg)
- 拡張期血圧が有意に低下(-2.08mmHg)
もしていたんだとか。
血圧に関しても良い感じの結果が出たんですねー。
ということで研究者曰く、
- 北欧ダイエットは血圧といくつかの脂質マーカーを改善するための健康的な食事パターンと言えるだろう
としています。
北欧ダイエット(ノルディックダイエット)は慢性炎症対策になるのか…?
2018年のシャヒド・サドゥーイ医科大学の研究によると、北欧ダイエット(ノルディックダイエット)は慢性炎症対策になるのかRCTの系統的レビューとメタ分析を行ってみたそうです。
北欧ダイエット(ノルディックダイエット)ってのは、名前の通り、ノルウェーやデンマーク、スウェーデンやフィンランドなどの北欧諸国の伝統的な地元産の食品を多く食べる食事スタイルでして、具体的には、
を積極的に食べていく感じです。いかにも健康に良さそうな感じですな。
んで、先行研究では慢性炎症対策にメリットがある…!って結果と、ない…!って結果が出ておりまして、矛盾しているとのこと。
そこで今回研究者たちは、初めてここに焦点を当てた系統的レビューとメタ分析を行ってみることにしたんだとか。具体的には炎症マーカーである、CRP(C反応性タンパク)、IL-6(インターロイキン6)、TNF-α(腫瘍壊死因子)の影響についてチェックしたみたい。
まず最初に、2017年10月までに発表された該当研究をPubMed、ISI Web of Science、Scopus、Google Scholarで検索してみたそうな。すると全部で2,568件の研究がヒットしたとのこと。次にこの中で重複している研究を除きつつ、適格基準と除外基準に従って質をチェックしていったんだとか。
最終的に選ばれた研究は7件でして、そのうちの6件でメタ分析を行ったみたい。因みに総サンプル数は成人613人だったそうな。
では結果を見てみますかー。
- 北欧ダイエット(ノルディックダイエット)の実践は、CRP(C反応性タンパク)に有意な変化を与えなかった(WMD-0.17mg/L)
あれま、案に相違して効果がなかったんですね…。
じゃあ、他の炎症マーカーはどうなんだ…?ってことで、3件の研究でメタ分析をしてみたんですが、結果は、
とのこと。
- TNF-α(腫瘍壊死因子)に有意な変化を与えなかった(WMD0.23 mg/L)
- IL-6(インターロイキン6)に有意な変化を与えなかった(WMD0.13 mg/L)
TNF-αもIL-6も影響なしだとは。すごく意外…。
ということで、残念ながら北欧ダイエット(ノルディックダイエット)は慢性炎症対策にならなそうな様子。ちょっと残念な結果ですよね。
北欧ダイエット(ノルディックダイエット)は心臓や代謝の健康にプラスの影響をもたらすのか前向きコホート研究・RCTの系統的レビュー・メタ分析を行ってみた…!
2022年のトロント大学などの研究によると、北欧ダイエット(ノルディックダイエット)は心臓や代謝の健康にプラスの影響をもたらすのか前向きコホート研究・RCTの系統的レビュー・メタ分析を行ってみたそうです。
まず研究者たちは、2021年3月9日までに発表された該当研究をMEDLINE、EMBASE、コクランで検索してみたそうな。すると合計1,959件の研究がヒットしたとのこと。次にこの中で被っている研究を除きつつ、更に質をチェック、良い研究を選んで行ったらしい。
最終的に基準を満たした研究は21件でして、特徴は以下な感じ。
【前向きコホート研究の特徴】
- 21件中15件が前向きコホート研究だった。
- 総サンプル数は1,057,176人だった。
- 年齢範囲は49~57歳だった。
- 平均追跡期間は13.5~17.65年だった。
【RCTの特徴】
- 21件中6件がRCTだった。
- 総サンプル数は717人だった。
- 年齢範囲は47.65~53.7歳だった。
- 平均追跡期間は12~48週間だった。
それではそれぞれの結果を見てみましょう。
【前向きコホート研究の結果】
- 北欧ダイエットの忠実度が最も高い人は最も低い人に比べて、心血管疾患の発症率が7%(RR0.93)低かった…!
- 北欧ダイエットスコアが上がるごとに心血管疾患の総発症率が2%(RR0.98)低かった…!
- メタ分析の結果、心血管疾患の発症率が7%(RR0.93)低かった…!
- 北欧ダイエットの忠実度が最も高い人は最も低い人に比べて、心血管疾患の死亡率が19%(RR0.81)低かった…!
- 北欧ダイエットの忠実度が最も高い人は最も低い人に比べて、脳卒中の発症率が12%(RR0.88)低かった…!
- メタ分析の結果、心血管疾患の死亡率が26%(RR0.74)低かった…!
- メタ分析の結果、冠状動脈性心疾患の発症率が12%(RR0.88)低かった…!
- メタ分析の結果、脳卒中の発症率が13%(RR0.87)低かった…!
- メタ分析の結果、2型糖尿病の発症率が9%(RR0.91)低かった…!
【RCTの結果】
- 北欧ダイエットを行った人は対照食の人に比べて、LDLコレステロールが-0.26mmol/l低かった…!
- 北欧ダイエットを行った人は対照食の人に比べて、非HDLコレステロールが-0.69mmol/l低かった…!
- 北欧ダイエットを行った人は対照食の人に比べて、体重が-2.00kg低かった…!
- 北欧ダイエットを行った人は対照食の人に比べて、BMIが-0.98kg/m2低かった…!
- 北欧ダイエットを行った人は対照食の人に比べて、ウエストの長さが-1.32cm短かった…!
- 北欧ダイエットを行った人は対照食の人に比べて、インスリンが-7.83pmol/l低かった…!
- 北欧ダイエットを行った人は対照食の人に比べて、収縮期血圧が-3.35mmHg低かった…!
- 北欧ダイエットを行った人は対照食の人に比べて、拡張期血圧が-1.50mmHg低かった…!
これらを見ると、どうやら北欧ダイエット(ノルディックダイエット)は心臓や代謝に良さげですね。
個人的考察
北欧ダイエットも健康に良さそうなのは嬉しいですね。
まぁ個人的には、北欧ダイエットに似ていて、エビデンスの多い地中海式ダイエットの方をオススメしたい気持ちもありますが。