【加筆内容】肥満と過体重(太り過ぎ)は気にすべきか? その1「世界の割合」
年末も少しずつ見えてきて今のうちにダイエットを始めておこう…!という方もいるんではないでしょうか…?
ということで今回から「肥満と過体重(太り過ぎ)は気にすべきか?」と題して、研究を見て行こうかと。
OECDが経済学の観点から肥満を紐解いてみた…!
2019年のOECDの研究によると、経済学の観点から肥満を紐解いてみたそうです。これはOECD、EU、G20を含む最大52カ国における肥満&過体重の経済的、社会的、健康的コストを分析したもので、世界中で増大する健康問題にかかる費用を計算し経済への影響を見てみたと言うもの。
んでポイントがいくつかに分かれておりまして、並べていくとこんな感じとなっております。
世界における肥満の割合は増えている…!
- OECD加盟国が当時36カ国ありまして、そのうちの34カ国では、人口の50%以上が過体重、25%が肥満となっていた。
- そしてOECD加盟国における成人の平均肥満率は、2010年は21%だったのに対し、2016年は24%と3%も増えていた。
- 2019年では更に5000万人の人が肥満に苦しでいると思われる。
- この10年間、肥満対策を取り組んできたが結果は虚しく終わっている。
- 過去50年間におけるOECD加盟国のカロリー摂取量は約20%も増加しており、更なる対策が必要である。
世界の割合でみても肥満と過体重は急速に増えていると言えますね。
肥満と過体重は社会的不平等をもたらす…!
- 肥満と過体重の社会的不平等は特に子どもへの影響が大きい。
- 肥満と過体重の子どもは学校成績が悪い、欠席率も高い、最終学歴も低いなどの影響がある。
- また、生活満足度も低く、いじめに遭う可能性も最大3倍も高くなると分かっている。
- これらの要因が学校成績を下げていると思われる。
- 対して、標準体型やスリムな体型の子どもは肥満の子どもよりも13%も学校成績が良いとする報告がある。
- 大人の場合も肥満と過体重における社会的不平等への影響はある。
- 過体重に関係する慢性疾患を最低1つ以上持っている人は翌年に雇用される可能性が8%も低くなる。
- 現在雇用されている場合でも、欠勤率や生産性の低下により翌年に雇用される可能性が最大3.4%も低くなる。
- また肥満の成人は、慢性疾患リスクや寿命の低下リスクが高い。
- EUに加盟している28カ国を見てみると、最低所得層の女性は最高所得層の女性に比べて、90%も肥満リスクが高い。
- EUに加盟している28カ国を見てみると、最低所得層の男性は最高所得層の男性に比べて、50%も肥満リスクが高い。
肥満や過体重の悪影響が子ども時代が大きいってのは納得できるところですね。特にいじめリスクが3倍ってのはヤバいですし、学歴にこれほど影響をもたらすものが肥満や過体重なのかと改めて思い知らされる結果でしょう。
そして大人になったら今度は職歴に響くと言うのも切ないところ。生涯に亘って不平等が起こるんですね…。
それと因果関係は謎なところ、年収の低さと肥満リスクが関係しており、特に女性の90%は衝撃的な数値と言えるのではないでしょうか…?
過体重は医療費がかかりそれが経済や国家へ悪影響をもたらす…!
- OECDの分析によるば、2020年から2050年にかけて、肥満と関係する病気で平均寿命が3年程短くなると出ている。
- BMIが高い人は糖尿病やがん、心疾患になりやすくこれらは長期にわたって治療が必要なため、高額な費用がかかる。
- また過体重の人は健康体重の人に比べて病院に行くことが多い。そして多くの手術を受け、処方箋を2倍以上もらっている。
- OECD加盟国の平均では、糖尿病の治療費全体の70%、心血管疾患の治療費の23%、がんの治療費の9%が過体重によるものだと出ている。
- 高BMIと関連疾患の治療は、OECD加盟国全体で年間1人当たり200ドル以上の費用がかかっている。
- そのため、OECD、EU、G20の国々がダイエットを推進することは優れた投資と言える。
- 例えば、OECDの分析によると、肥満予防に1ドル使うと最大6倍の経済的利益が生み出されると出ている。
肥満や過体重は医療費増大の原因であり、それが個人や経済、国家の金銭負担をアップさせているんですねー。
まとめ
肥満と過体重におけるOECDの調査結果をまとめると、
- 学歴・職歴・幸福・年収・健康・医療費に悪影響をもたらす…!
- 子ども時代のダメージがデカい…!
- 大人になってもダメージがある…!
- 寿命も縮む…!
のような感じかと。
人口の50%以上が過体重、25%が肥満なんで、これらのリスクを持っている人がこの割合でいると思うと何とも恐ろしい話ですね。
人口の50%以上が過体重、25%が肥満なんで、これらのリスクを持っている人がこの割合でいると思うと何とも恐ろしい話ですね。
WHOの結果も大体同じ感じ…!
ついでにWHOの報告も見ておきましょう。
2022年のWHOの研究では、ヨーロッパ諸国における肥満や過体重についての現状を報告書としてまとめております。
これによれば、ヨーロッパ諸国における過体重と肥満を合わせた割合は、
- 成人の場合:約60%…!
- 男の子の場合:29%…!
- 女の子の場合:27%…!
って感じだったらしい。やっぱこれぐらいの割合なんですね。
因みにWHOによればコロナ禍でBMIがアップした…!って傾向が出ていたらしく、コロナが終わった後の復興に肥満予防が必要だとおっしゃっておりました。
個人的考察
ということで、肥満や過体重の世界の割合を見てみました。次回は上記でも触れていますが、肥満や過体重の何がヤバいの…?ってのを見ていきます。