アンブレラレビューを見てみよう!シリーズの続きです。
これまで、


って感じであっという間に10記事も見てきました。
んで今回は、食物繊維と心血管疾患リスクの関係について調べたアンブレラレビューを見てみます。



食物繊維と心血管疾患リスクの関係についてアンブレラレビューを行ってみた…!

2017年のナショナル健康科学大学の研究によると、食物繊維と心血管疾患リスクの関係についてアンブレラレビューを行ってみたそうです。
そもそも先行研究により、食物繊維が心血管疾患(CVD)リスクにプラスの影響をもたらす…!って結果が多数出ておりました。んがしかし、一方でそれらの研究はサンプルサイズが小さい、矛盾した結果が出た研究もあるなど問題もあったんですよね。そこで今回アンブレラレビューを行い、心血管疾患の治療における食物繊維の効果をチェックしてみることにしたらしい。
まず研究者は、1980年1月1日~2017年1月31日までに発表された該当するメタ分析をPubMedとCINAHLで検索してみたそうな。すると516件の研究がヒットしたとのこと。続いて各研究をチェック、最終的に31件のメタ分析を選ぶことが出来たんだとか。
これらを用いてアンブレラレビューをしてみた結果、1日の食物繊維の摂取量が一番多かったグループの人たちは、一番少なかったグループの人たちと比べて、

  • 心血管疾患の発症リスクが9~28%(RR0.72~0.91)も有意に低かった…!
  • 心血管疾患の死亡リスクが17~23%(RR0.77~0.83)も有意に低かった…!
  • 冠状動脈性心疾患の発症リスクが7~24%(RR0.76~0.93)も有意に低かった…!
  • 脳卒中の発症リスクが7~17%(RR0.83~0.93)も有意に低かった…!

とのこと。
やっぱ食物繊維はたくさん摂った方が心臓、血管、脳に良いみたいですな。
他にも分かったことがありまして、

  • コレステロールが有意に低下していた…!
  • LDLコレステロール(悪玉コレステロール)が有意に低下していた…!
  • 収縮期血圧が有意でないが低下していた…!
  • 拡張期血圧が有意に低下していた…!

って感じ。
血管をきれいに保つのに食物繊維を積極的に摂取したいですね。



個人的考察

ということで、なんとなく分かっていたもののこれがアンブレラレビューという非常に質の高い研究でも結果が示されたのは大きいかと。



参考文献